「私は性格が悪いからモテない」についてと、その他悪口

バカリズムのネタで、"中森くん"というネタがある。関西から転校してきた中森くんと、クラスメートの女の子が放課後に会話をしているという内容だ。終始バカリズムが女の子役に徹しているため、見てる側は自分たちで中森くんを想像する必要がある。どんな人でどんな口調で何を喋っているのか…。
ただしバカリズムの「人物像の抽象化」が上手すぎて、我々の中にはくっきりと視認出来るレベルの"中森くん"がいる。まじであるある強者だ。それが面白い。

ネタバレすると、中森くんがクラスでスベり倒してる原因を"関西の笑いが通じない関東文化のセンスの無さ"に責任転嫁して、バカリズム扮するクラスメートの女の子に「違うよ、お前が面白くないだけだよ」と、色んな角度から刺される、という内容だ。

こういう中森くんのような論点のすり替えって、バカリズムみたいに綺麗に言語化出来れば、（その上で笑いに出来たら）すばらしいけど、案外すり替えに気づけず、「なんかコイツ気に食わないな」で感情が止まってしまうことが多いと個人的には思う。

で、私が現時点で唯一気がついている論点のすり替えが原因で気に食わないと思っているタイプの人間について喋りたい。

それは、「私は性格が悪いからモテない」と言っている女性です。"性格が悪い"を隠れ蓑にしてるとしか思わない。そういう意味でなら性格が悪いとも言えるけど。
恐らく他に、人としての奥行きとか品性とか面白さとか見た目とかなんか原因あるの分かった上で、自分の中でダメージゼロの"性格が悪い"にすり替えてるだけだろ、と思う。ツイッターとか、noteでそういう人の文章を読むと、キツダサいと思う。そう思いながら、臭いもの嗅ぎたさ（怖いもの見たさ的な）で、ついつい読んでしまう。
性格の悪さっていうけど、ちゃんと原因を紐解いていったり自己開示すれば、その人なりの考えとかが出てきて面白いと思うし、人からも興味を持たれると思う。その方向の努力はせず、ただ性格が悪いで片付けるのは怠慢だし、それで人から興味持たれ無かったり好かれたりしないのを、なんかちょっと響きがかっこいいからって"性格が悪い"に収束させるのは負のループだと思う。全然かっこよくないぞ。

なんでか分からんけど、"性格が悪い"ことにアウトローでクールな印象を抱いていて、彼らにとってそれは人から好かれてない原因として唯一ダサくなさい駆込み寺のような存在なのだ。だからそこに逃げ込んで自分にとってノーダメの"自分下げ"をし、魅力が無いことから目を背ける。そんな清々しいほどの論点のすり替え。
聖書だこ的にはけっこう気に食わないです。

あと他に思ってること繋がりでいうと、テレビで気に入ってる芸人とかネタが受けてなかったとき、「あ～この笑い、お茶の間には伝わらんかったか…」みたいに受け手のお笑いリテラシーが低かった的なニュアンスのことをネットで言う人も気に食わない。
おもろいか面白くないかはそれぞれの感性でそれに上下なんてないのに、お笑い感度への優劣がさも存在するかのようなお笑い素人の発信は共感性羞恥で手のひらとかが痒くなる。もし思ってても言うな。（といいながら、これも5ちゃんとか自分で見に行ってる）（見なければいいのに）

今日は筆が乗ってるから会社で嫌いな"尾木ママ"についても喋ろう。
これは思考がキモいとかじゃなくてシンプルにセクハラの話なんだけど、半年前に異動してきた別部署の課長の話だ。
異動してきたばかりのころ、少し親切にしていたところ、会社のチャットで絡まれるようになってしまった。そもそもなぜ尾木ママと呼んでいるかというと、60歳近いおじさんなのだけどおばちゃんみたいな喋り方で、チャットにも大量の絵文字と顔文字がついているからだ。
初めは仕事に関係する質問程度だったんだけど、だんだん仕事に関係ない雑談チャット、しかもアベレージ10行くらいの文章を送ってくるようになった。あと、聞いてもないのに自分の仕事の状況を報告してくる。
それがさらにエスカレートしていき、最近では事務所で私を見かけた報告や、私の髪型について言及してきたりする。で、文末に「おじさんの言うことだから気にしないで下さい」とか「あまり容姿のことを言うのは良くないですね！🤐」とか書かれている。教科書通りすぎるだろ。
極めつけには、私におやつを渡しに来てくれたあとに「ちょっと緊張した💦渡すだけで終わった(笑)普通にゆっくり会話出来たらいいのになぁ」（原文）というチャットが届いた。
尾木ママからのチャットを横流ししてる同僚たちにいつものように送りつけたら、全然笑ってくれなかった。面白さより私への心配が勝っていた。
ここまでくれば私次第でいつでも懲戒処分になる可能性があるので、そういう管理職がこのフロアにいるんだな、と思うとなんだか不思議な感覚だ。

身体からすこし毒素が抜けた気がする。好きなことについて書くのも楽しいけど悪口は本当に筆がはかどるね。楽しい。

おわり！