Indian Coffee Houseのある街角 - その2：行ったことのあるICH
わたしが行ったことのあるIndian Coffee Houseは12店。12/500。馬鹿みたいに少ない。それでも日本人としてはまあまあ自慢できるくらいには行っていると思うので、行ったことのあるお店を紹介します。
行ったことのあるIndian Coffee House
行ったことのあるICHを好きな順に紹介。リンクは訪問記録。
(1) Indian Coffee House(College Street Albert Hall), Kolkata
Bankim Chatterjee St, College Square, Kolkata, West Bengal.
前身のコーヒーハウスは1942年開店、1958年にいったん閉店後、Kolkataの協同組合によって再開された。最も歴史があり、最も有名なIndian Coffee House。
正方形のテーブルが一面に並ぶ広いグランドフロアに、それを見下ろせるバルコニー席。その写真を見たときから、いつか必ず行きたいあこがれの場所だった。はじめてのコルカタ旅行では、もちろん行きたいところリストの先頭で、行けたときはほんとうに嬉しかった。以来、コルカタに行くたびに必ず行く。いつまでも何度でも訪れたいICH。
メニューはNON VEGで、フィッシュがあるのが大きな特徴。また南インドティファンはなく、もともとコルカタのハイカラ洋食的なものだったらしいKavirajiがあったり、唯一チャイナタウンがある街らしくChineseメニューが多かったりと、コルカタらしさ全開のメニューが魅力。パンもよその街よりおいしい。デザート類はなし。
たいていいつも混んでいるが、広くて待ちシステムも構築されていないので、空きそうな席に張りついて待つとか、席についても従業員がなかなか来ない(インドあるあるだけどここは特にヒドい)とか、忍耐力が試される。焦らず怒らず、鷹揚に構えることが肝要である。
(2) Indian Coffee House Maveli Cafe(Thampanoor), Thiruvananthapuram
Thampanoor, Thiruvananthapuram(Trivandrum), Kerala.
建物の竣工が1958年ということなので、お店のオープンもそのころだと思われる。
Laurie Baker設計のたてものが素敵すぎる。この建物の写真をひと目見たときから、ここのためだけにトリヴァンドラムへ行こうと決めた。外観だけではなく内部も螺旋状にぐるぐるしており、窓の形もユニークで、どこに座っても楽しい。二泊三日のトリヴァンドラム旅行で、毎日ここに来るつもりだったのだけど、三日めはCovid関連の規制で行けなかったのは、いま思い出しても悔しい。
メニューはNON VEGで、ビーフもある(そのかわりマトンはない)。南インドティファンが中心だが、Masala Dosaにビーツが入っていたのが特徴的だと思う。Fruits Saladがあるのもすばらしい。メニューを見ると、ケーララらしくAppamやParotta、Banana Fryもあるようだ。
(3) Indian Coffee House(Church Street), Bengaluru
Ashok Nagar, Bengaluru(Bangalore), Karnataka.
2009年にM. G. Roadから移転してきた店。
Indian Coffee Houseというものをはじめて知ったお店であり、住んでいた街にあってコンスタントに行っていた、最も愛着があるICH。入っているビルはそれほど古くないと思うが、前の店(もちろんわたしは知らない)の内装や雰囲気をそのまま受け継いでいるらしく、昔からある店のような感じがするし、世間にも前の店のつづき的に受け入れられているようにみえる。こじんまりした店ながら、派手めパステルカラーの壁、ほかのICHにはあまり見られない壁の鏡、木製のベンチなど、なにもかもがかわいくて好き。
メニューはNON VEGで、種類は少なめ、デザート類はない。正直なところ全般に味はいまひとつで、おすすめはCutletくらい。味はあまり気にせず雰囲気を楽しむ、あるいは食事ではなく珈琲を飲みにくるのがよい。
(4) Indian Coffee House(Sector 17), Chandigarh
Sector 17-E, Sector 17, Chandigarh.
1964年オープン。
内装は比較的シンプルだけど、あのChandigarhの中心部、Sector 17の建築群の中にあるというだけで興奮する。
NON VEGで平均的なメニュー、デザート類はない。Delhi Societyの経営なので、Delhiの店とほぼ同じ内容。
(5) Indian Coffee House(Mohan Singh Place), Delhi
Connaught Place, Delhi.
閉店してしまった伝説のICHに替わりにできた店。
2014年、はじめてバンガロールのICHに行った直後、はじめてのデリー旅行に行った。このICHに行きたくて、Mohan Singh Placeまでは行ったものの、場所がわかりにくく、時間もなくて、お店にはたどり着けなかった。2018年の二度めのデリーで、やっと長いあいだの心残りを解消できた。でも最終日に再訪したかったのに、Connaught Placeの罠にはまって時間切れ(道が同心円状と放射線状というConnaught Placeの構造から、最短経路を誤るとものすごく時間がかかる)。本帰国途中の三度めのデリーで、やっと少し満足感を味わったのである。
できたころ、殺風景であまり評判がよくなかったらしく、それはまあわからないでもない。でも入っているビル(Mohan Singh Place)がなかなかいい感じで、殺風景な雰囲気もこのビルに合っているし、広いルーフバルコニーに面していて、これはこれで悪くない。
NON VEGで平均的なメニュー、デザート類はない。
(6) Indian Coffee House(Jadavpur), Kolkata
Jadavpur, Kolkata, West Bengal.
学生街にある、歴史のあるICHらしい。
あまりついでのない場所なので行かずにいたのだが、いい感じの写真を見て訪問。好きな雰囲気で、ぜひ再訪したい店。
メニューはNON VEGでフィッシュあり、College Street店とほぼ同じ。
(7) Indian Coffee House(Jawaharlal Nehru Street), Puducherry
Jawaharlal Nehru Street, MG Road Area, Puducherry(Pondicherry).
詳細はわからないが、歴史のあるICHで、いちど取り壊しの計画が持ち上がったが、建物をリストアして2014年4月に再オープン。
バンガロール以外で初めて行ったICH。たぶん歩いていて偶然見つけたと思う。知らなかったけれど、リニューアルオープンから間もないころだったらしい。ここに行ったことが、このあと国内旅行で各地のICHを訪れるきっかけになった。もう一度行きたいICHのひとつ。
メニューは卵はOKのVEG。珈琲しか飲んでいないが、Fruit Saladもあるし、Faloodaもあるようだ(気になる)。南インドティファンの種類が豊富で、最近のメニューを見ると、時間帯によって提供するものが異なる。
(8) Indian Coffee House(CS Road Ernakulam), Kochi
CS Road, Ernakulam, Kochi, Kerala.
Ernakulamのフェリー乗り場近くにある、おそらくKochiで唯一のICH。
地味ながらケーララっぽい建物で、1F(2階)は三面窓の開放的な空間。南国的な雰囲気が心地よい。
メニューはThiruvananthapuramの店と同じような感じなのだけど、ここはBeef Biriyaniもある。行ったのはビリヤーニー初心者のころなのであまり当てにはならないけれど、これがとてもおいしかった記憶。メニューを見るとBeef Cutletもあって、両者ともThiruvananthapuramの店にはなさそう。
(9) Indian Coffee House(Sector 36), Chandigarh
Sector 36-D, Sector 36, Chandigarh.
2016年オープンの比較的新しいICH。
こじんまりしていて地味だけど、オープン年のわりに古い感じがあって落ち着く店だった。現在、組合公式サイトでもGoogle mapでも確認できないので、閉店したのかもしれない。
メニューはNON VEGでSector 17のお店とほぼ同じ。
(10) Indian Coffee House(T. Nagar), Chennai
T. Nagar, Chennai, Tamil Nadu.
はじめてのチェンナイ旅行で、Google mapで見つけて行った店。歴史などはわからないが、ぜんぜん知られていないというか、ネットなどで見かけたことがほぼない気がする。
メニューは、わたしが知っているなかでは唯一のPURE VEG。ほぼ、Puducherryの店から卵入りメニューを引いたような感じ。
(11) Indian Coffee House & Restaurant(Koramangala), Bengaluru
5th Block, Koramangala, Bengaluru, Karnataka.
2015年ごろにオープンした、住んでいた家から最も近いICH。
徒歩圏内だったので、回数的には最も行った店。内装は地味で、あまりICHらしさを感じさせないのが残念。
メニューはNON VEG。店名にRestaurantとついていることからもわかるように、一般的なメニューから、インド料理の前菜やメイン(カレー)まで、ありとあらゆるものがある。南インドティファンの種類もかなり多い。ここでわたしがいちばん多く食べたのはたぶんCoconut Uthappamで、ほかでは見たことがなく、けっこうお気に入りだった。
(12) Indian Coffee House(Pattukulangara, Thuravoor), Thuravoor Thekku 〈closed〉
Thuravoor Thekku(Alappuzha district), Kerala.
2018年にコーチを再訪したとき、前とは違うICHに行きたくてGoogle mapで見つけて行った店。新しそうだけどケーララ風の大きな建物で、なかなかいい感じだった。残念ながら閉店してしまったようなので最後に。
メニューはNON VEGで、Kochiの店とだいたい同じだと思う。ケーララのICHにしかないであろうBanana Fryを食べることができたのがよき思い出。
メニュー比較
最後に、上述の店舗(メニューがほぼ同じところは省略)について、メニューを比較して表にまとめた。まずは出している食材(卵、チキン、マトン、ビーフ、フィッシュ)。
CCU: Kolkata(College Street), TRV: Thiruvananthapuram, DEL: Delhi, BLR-C: Bengaluru(Church Street), PNY: Puducherry, COK: Kochi, MAA: Chennai, BLR-K: Bengaluru(Koramangala)
$$
\begin{array}{c:c:c:c:c:c:c:c:c}
食材/店舗&CCU&TRV&BLR-C&DEL&PNY&COK&MAA&BLR-K \\ \hline
\text{Egg}&◯&◯&◯&◯&◯&◯&✗&◯ \\
\text{Chicken}&◯&◯&◯&◯&✗&◯&✗&◯ \\
\text{Mutton}&◯&✗&◯&◯&✗&✗&✗&◯ \\
\text{Beef}&✗&◯&✗&✗&✗&◯&✗&✗ \\
\text{Fish}&◯&✗&✗&✗&✗&✗&✗&✗ \\
\hline
\end{array}
$$
表1：主なICHで出している食材比較
次に、特徴的かつわたしの好きなメニューの比較。
$$
\begin{array}{c:c:c:c:c:c:c:c:c}
メニュー/店舗&CCU&TRV&BLR-C&DEL&PNY&COK&MAA&BLR-K \\ \hline
\text{French Toast}&✗&◯&✗&◯&◯&◯&✗&◯ \\
\text{Egg Omelette}&◯&◯&◯&◯&◯&◯&✗&◯ \\
\text{Mutton Cutlet}&◯&✗&◯&◯&✗&✗&✗&✗ \\
\text{Egg Sandwich}&◯&◯&◯&◯&◯&◯&✗&◯ \\
\text{Masala Dosa}&✗&◯&◯&◯&◯&◯&◯&◯ \\
\text{Fish Kaviraji}&◯&✗&✗&✗&✗&✗&✗&✗ \\
\text{Beef Biriyani}&✗&✗&✗&✗&✗&◯&✗&✗ \\
\text{Meals}&✗&✗&◯&✗&◯&✗&◯&◯ \\
\text{Banana Fry}&✗&◯&✗&✗&✗&◯&✗&✗ \\
\text{Fruits Salad}&✗&◯&✗&✗&◯&✗&◯&✗ \\
\hline
\end{array}
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表2：主なICHで出しているメニュー比較
→［その3：ICH、のようなもの］へつづく
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［最終更新：2024.11.14］