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遺伝子治療で不妊原因を「解消」

先日、日経新聞で以下のような記事が紹介されていました。

早発卵巣不全を解消するために、

卵子の成熟を促す情報伝達物質がつくられないことが原因という。

チームはこの物質をつくる遺伝子を組み込んだ病原性のないウイルスをマウスの卵巣に注入。すると卵巣は大きくなり、卵子も成長していることを確認した。雄と交尾させると19匹中8匹から子が生まれ、孫もできた。

というのです。
科学の進歩と人の探究心、継続力とは本当に凄まじいものだと思います。

あらゆる生物の中で、自己の免疫以外の方法で治そうとするのは人だけだと思っていて、日本にいると当たり前に感じてしまうかもしれないけど、医療って本当に凄まじいことだなと思います。

これが、ヒトで応用されるのは実際にはかなり先になると思います。

特に日本では、倫理的な面での同意の時間とコストを大きく要しますからね。

この議論にストップをかけるのであれば、早急に卵子や精子提供によるコンセンサスを得ることを進めてほしいと願っています。

また、「解消」できるという響きはすごいいいなと思います。

不妊治療は従来病気ではないという判断をされてきました。
個人的には半数程度は、今でもそうなんじゃないかと思っています。
なぜなら、授かりたいと思うけれど、理由は不明で授かれていない「状態」だからです。

原因はわかっていても治せないものもありますよね。
例えば、卵管性不妊(卵管が詰まってる、狭くなってる状態)でFTなどの手術ではどうにもならないものである場合には、体外受精を行うことになりますが、卵管が通ったわけじゃないですよね。迂回しただけです。
なので、厳密には原因を治したわけじゃないんです。

ただ、妊娠をしたいという想いにはしっかりと応えていますよね。

ある時アンケートデータで見た記憶がありますが、
半数程度の方は出産後も不妊症というジレンマを抱えているとのことです。
それは、原因がわからなかったり、原因があってもそれを治したわけじゃないことに起因するのではないかと思っています。

そのため「解消」という聞くと、なんだかスッキリしたような気持ちになります。

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