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無関心と共感
ganasサポーターズクラブ
(サポーター:高柳喜代子さん)
昨日、ある女性から、ミャンマー英語サロンに無料トライアル希望のメールが届いた。彼女はNPO「ミャンマーファミリークリニックと菜園の会(MFCG)」のサポーターだそうだ。先日、MFCGを率いる Satoko Nachi 名知先生にお声がけいただき、サポーターの皆さんに私たちのプログラムを紹介させていただいたのだが、そこで我々のプログラムに関心を持ってくださったとのこと。
メールには、看護師をされていること、海外でボランティアをしたいという夢があること、貧困で苦しむ人や子どもたちのために働きたい志があること、お子さんのお一人(まだ小学生)が重い病気となり、いまは仕事を休んで在宅看護をしていること(ゆくゆくは看取りもなさるお覚悟)などが書かれていた。
私は、主に日本に住む外国生まれの結核患者の治療や支援に携わっているのだが、最近この数年で一番といえるほど、ショックで辛い出来事があった。介護人材として来日した途上国出身の19歳の男の子が、来日後たった2カ月で、孤独に結核死したのだ。自宅で亡くなっているのが見つかり、解剖の結果、結核とわかった。
医療機関にまったく受診していなかったわけではない。職場の人も彼の体調のすぐれない様子には気づいていた。それでも、誰も彼を救うことができなったという事実は、わたしを十分に打ちのめした。
19歳、うちの娘と同じ年・・。夢と希望をもって日本に来た彼の前途が病によって絶たれたことが無念でならず、彼を大切に育て日本に送り出してくれた親御さんの嘆きはどれほどかと思うと、本当に胸が痛む。
"The opposite of love is not hate, it's indifference."
この言葉は、ホロコーストから生還したユダヤ人作家、エリ・ヴィーゼルによって語られ、マザーテレサも同じ言葉を伝えたとされる。
次女がポーランドに留学する前に「関心領域 THE ZONE OF INTEREST」という映画を一緒に観に行った。アウシュビッツ収容所の隣に住む、ごく平凡で平和な生活を送る一家の日々の営みを描いた映画だ。
隣で行われていることにひたすら「無関心」である人々の中で、たったひとり、夜中に収容所にひそかにリンゴを置いてまわる少女(実在のポーランド人少女、アレクサンドラ・ビストロン=コウォジェックがモデルだと言われている)の姿が、非常に印象に残った。
この映画の少女の行動、そして、ミャンマーやウクライナ、パレスチナ、スーダンなど多くの紛争地域に対する世界の人々の態度。そこには「共感」と「無関心」という相反する姿勢があるように感じる。「どこか遠い国の知らない誰かの問題」としか捉えることできなければ、結局はすべてが「無関心」のまま過ぎていってしまうのかもしれない。
「無関心」から抜け出し「共感力」を高めるためにはどうすればいいのかと自問する。そのためには二つ大切なことがあるように思う。
一つは、複眼的、他者的な視点の習得。つまり、 相手の立場や背景を想像する(メンタライジングする)こと。もうひとつは、直接的なふれあい、つまり、異なる価値観や背景を持つ人々と交流し、互いの理解を深めること。
冒頭に書いたトライアル希望の女性は、わが子を自ら看取るかもしれないという過酷な人生を過ごしながらも、他者に思いを寄せ、より困難な状況の人々を助けたい、つながりたい、という気持ちをもって、日々を生きている。
「愛の反対は憎しみではなく、無関心である」
19歳の若さで結核で逝ってしまった男の子のことを思う。周りがもっと「無関心」でなければ命を落とすことはなかったのではないか。
子どもを想う母の気持ち、それは万国共通だ。でも残念ながら、多くの人にとって、それは他人事でしかない。私の家族はいつも、私のことを「おせっかい」と呼ぶが、まあそれは、ある種の誉め言葉かなと思うようにしている。それはたぶん、無関心ではない、ということだから。
私に唯一できることは、無関心によって亡くなる人を一人でも減らすこと。そのためにも、常に複眼の視点をもち、相手の立場を想像し、異なる文化、背景を持つ人を理解し共感していかなければと思う。
そういう意味で、ミャンマー英語のプログラムは、私にとって両者を得られる非常に有用な機会だ。みなさんも、ミャンマー英語で、当事者と交流し、文化や背景を理解することで、複眼の視点と共感力を身につける体験をしませんか。
「英語対話力の向上」×「ミャンマー支援」×「複眼の視点が持てる」の“三方よし”の語学プログラム「ミャンマー英語サロン」にぜひお越しください。
2月22日と締め切り間近ですが、まだまだ全然、参加者が集まってません(涙)。どうかよろしくお願いします(寄付でも応援いただけます)。
2月15日~21日までグループレッスンのフリートライアル実施中!
トライアルで取り上げるトピックは以下の通り。
2/15. Introducing and Free talk
2/17. Myanmar General Facts
2/18. Yangon
2/19. Street Foods
2/20. Thingyan Festival
2/21. Tea shop culture
2/22. Traditional Dresses
【あなたの英語がミャンマーの希望になる】
「ミャンマー英語サロン」8期(2/22~8/15)募集中、〆切は2/22!2/28に締切り延長!
申し込み、詳細はこちらから
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#定員80名でいまだ33名・・拡散が課題・・
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