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今が一番幸せ #25 ココロとコトバ

大切にするのは、
○匿名性
○だれも傷つかないこと
○考えを押し付けないこと
○自分たちのなかにある、『患者さん』や『患者さんを支える人』のイメージに囚われないこと

……………

今回お話をしてくださったのは、ご両親が同時期にがんを経験された「わたし」さん。


当時、48歳だった「わたし」の『ココロとコトバ』をご紹介します。


〜カンタンな紹介〜
わたしが48歳のときでした。
両親がほぼ同時期にがん告知を受けました。

母は78歳卵巣がん発覚。手術ののち抗がん剤治療をおこないました。

父は81歳のときS字結腸がん(肝臓転移)が見つかります。
手術後に人工肛門になりました。治療は抗がん剤治療を経験しました。



Q.あなたが言われて救われた(嬉しかった)、または自分にかけてあげたい言葉はありますか?(その1:母との思い出)


誰が言った?

実際の言葉
「今が一番幸せ」

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エピソード


母が抗がん剤治療をしていた頃のエピソード。


この日は、病院で抗がん剤の投薬を受けました。

薬の影響力により副作用が強く出るため、病院から帰宅したあとは、ベットで安静に過ごします。

母は横たわりながら、「家族みんなで支えてくれるから、今が一番幸せに思う」と言いました。


どう思った?


抗がん剤治療で心も身体もつらい状態です。

そんななかで、「今が一番幸せ」というコトバをかけられた。


娘としては苦しさを感じます。


そんな発想が生まれないように、もっと普段から幸せを感じてもらえる時間を作れたらよかったのに…。

そう思いました。


でも今になって振り返ると、母は、わたしたちを安心させたかったんだと思います。


だからこそ、かけられたコトバから感じるのは、深い愛情です。


病気を患っている母からの気遣いは、たくさんの学びを与えてくれました。



Q.あなたが言われて救われた(嬉しかった)、または自分にかけてあげたい言葉はありますか?(その2:父との思い出)


誰が言った?

実際の言葉
「ありがとう」

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エピソード


父は、昭和初期生まれです。


当時の男性らしく口数も少なく、些細なことで感謝を伝える人ではありません。


しかし、がんの告知を受け闘病が始まり、家族で父のケアをようになると、さまざまな場面で「ありがとう」声かけをしてくれたんです。


とても印象的なできごとでした。


どう思った?


きっと、父は日頃から「ありがとう」をココロのなかで言ってた人なのではないかな?と思いました。

これからは、父のココロの声に耳を傾けたいと思えるきっかけになりました。




Q.あなたが言われて傷ついた、言われたらショックだったと思う言葉はありますか?(その1:母との思い出)


誰が言った?
医師

実際の言葉
「それが嫌なら治療を止めるしかないですね。」

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エピソード


母は抗がん剤治療による副作用のつらさに苦しんでいました。

元気になるためのモノとわかっていますが、苦しいものは苦しいですよね。

定期検診のとき、その旨を医師に訴えていました。

すると医師は、「それが嫌なら治療を止めるしかないですね」と一言。

かなりキツイ言いかただったので驚いたことを覚えています。


どう思った?


医師も人間ですので、そのときは偶々たまたまココロの余裕がなかったのかもしれません。

しかし、「治療をやめる」ということは過激に言い換えれば、「治さず死ね」と同義ですよね。


お互いに「治療をやめる」先に待つ未来をわかっているにもかかわらず、そんなことを言い放つ医師に怒りを覚えました。



コトバを聞いた母の悲しい表情が忘れられません。


母のココロと身体は、わたしが守らねば。
ただ必死にそう思いました。



Q.あなたが言われて傷ついた、言われたらショックだったと思う言葉はありますか?(その2:父との思い出)


誰が言った?
医師

実際の言葉
「次に入院する時はもう家には帰れません。」

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エピソード


このコトバは、父の病状がかなり悪くなってからかけられました。

今後「もしも」が訪れたときを考え、ココロの準備をさせてくれるためのコトバですね。


どう思った?


これに関しては、ネガティブな発言だと思いませんでした。

わたしたち家族が、しっかりと別れの覚悟と準備をできるよう、丁寧に伝えていただいた。


そう感じたからです。


もちろん、動揺はありました。


でも、事実をキチンと受け止めることができました。





Q.あなたが言ってしまって後悔した言葉はありますか?(その1:母との思い出)

誰に言った?

実際の言葉
「何もしなくてよい」

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エピソード


治療とともに、体調が優れない日も増えていく母。

しかし、掃除や料理、家事全般に取り組もうとします。体調が悪いのに、ムリをしてほしくありません。


なので母に対して、「何もしなくてよいよ」と伝えました。


すると、凄い剣幕で怒りだしたんです。


「お母さんは何でも出来る!!病人扱いせんといて!」って叱られました。


どう思った?


いま思えば、わたしもきっと余裕がなかったです。

母の体調を気遣うあまり、過保護というか、過敏というか…、変に神経を尖らせすぎていたように感じます。


もっと向き合いかたを考えなきゃ、って反省しましたね。


叱られたことで正気に戻れた感覚はありました。

できるコトは『自分でキチンとやってもらう』。
生きてるってそういう事なんですから。




Q.あなたが言ってしまって後悔した言葉はありますか?(その2:父との思い出)

誰に言った?

実際の言葉
「私がするから」

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エピソード


父がある日突然、いろいろと掃除をしだしたんです。

その様子をみて、「勝手にいろいろ片づけるの止めて」と言ってしまいました。


どう思った?


父は、わたしの手助けをしたかったのかもしれません。

その気持ちを、きちんとわかってあげられませんでした。

凄く反省しましたね。



……

今回のわたしさんは、ご両親の闘病と向き合った時期に『ココロを支えた芸術』についても、お話ししてくださいました。

ぜひご覧ください。


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