たぶん最高の映画体験。
きっと後にも先にもこれ以上の映画体験はないだろうという記憶を書きます。
2019年の初夏。
「あいが、そいで、こい」という映画を見ました。一般公開に先駆けて、とあるイベントでの上映でした。
この作品、舞台はわたしの実家近くです。
そういう映画を作っているという情報を前年の秋くらいにどこかで見かけて、完成を楽しみにしていました。
出てくる景色、人物、話す言葉、などなどどれもが懐かしく、でも決して「ご当地映画」だけではない魅力あふれる作品でした。
主人公が高校3年生の夏休みの話で、個人的にいちばん好きだったのは安易に恋愛に流れないところでした。普通だったらそこはこう行くだろう、という決定的な場面(映画的に、だけではなく人生の日常でもそうなりがちな空気が確かにある)なのに、そこを裏切る。だからこそ彼の人生に重く残ったであろうし、見ている方も彼の人間性に惹かれるシーンなのではないかと思います。
もうひとつ驚いたのは、印象的に使われるとあるシーンの撮影場所が家の前だったこと。映り込んでこそいませんが、あんなに身近な場所を映画館で見るとは思いませんでした。
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と、それだけなら「いい映画だった」で終わるのですが、「特別な映画体験」というには大きすぎる体験がここには付随します。
今回は、一般の映画館ではなく映画作りを志す若い方々のためのイベントでの上映でした。それなのになんの関係者でもなく若くもないわたしが参加させていただいたのはちょっと申し訳なかったなと思っています。(もちろんちゃんと許可をいただいてチケット購入して参加しました)
そして、会場についてみると、わたしが映画好きになる直接のきっかけとなったとある俳優さんが、観客として参加されていました。(知ってて押し掛けたわけではないです!)
この作品の上映中も、最前の席でずっとご覧になっていました。
スクリーンに映る自分の実家前の景色。
それを、大好きな人の後頭部越しに見ている。
これを超える映画体験なんてありますか?
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上映後のトークショーで謎は明かされます。この作品のヒロインの方の次回作監督が今日のトークショーMCで、その作品に彼も共演するとのことでした。少しだけ登壇して喋ってくれました。
この「次回作」、公開が伸びに伸びて、昨秋ようやく見ました。
このヒロインさんは学業専念のため一旦芸能界を引退して、しばらくして、戻っていらっしゃいました。
そのくらい時間が流れました。
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↑の写真はこの映画のグッズです。「印象的なシーン」の絵。
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