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心が落ち着かない時は

 春だ。何か明るい話題はないかなぁと探してみる。閉塞感のある時代だからこそ、意識的に、積極的にワクワクを探していきたい。
 しかし、なかなかどうして簡単には見つからないもので、井上陽水の曲を思い出してしまう。探すのをやめたら見つかるんかな。

 最近は週末が雨なことが多く、どこかに出かける用事が特段あるわけでもないけれど、気分が少し滅入ってくる。寒暖差もまだ激しい。
 先週は体調を崩して38度台後半の熱が出た。新型コロナウィルスが流行り出して一年が経つけれど、初めてPCR検査を受けた。鼻にでかい綿棒を突っ込まれてからものの五分程度で結果が出た。陰性だったので一安心。ただの季節性の風邪だったようだ。大阪市内とはいえ郊外の駅前の耳鼻科で簡単に検査が受けられ、すぐに結果が得られるのは本当にありがたい。

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 約5ヶ月間休職していたが、ようやく先週から会社に復帰している。まだリハビリ段階ということで時短での勤務だ。業務も社内検証作業などが主で客先に出向く機会は今のところない。とはいえ約5ヶ月間、ほぼ引きこもりのような生活を送っていたので、毎日が刺激的で、悪く言い換えるとストレスフル(発熱の原因はそっちかもしれない)。なんとか少しずつ社会人としての生活スタイルに早く慣れていきたい。
 ありがたくも弊社の復職規定はかなりしっかりしていて、休職期間の補償もそうだが、復職時の産業医面談やリハビリ勤務、3ヶ月は残業・休日出勤禁止など、緩やかに業務に復帰できるよう配慮がなされている。

 自分自身の実感として、心と身体の状態はずいぶん安定してきている。(休職して2ヶ月の頃もそんなことを書いた気がする)そうはいってもやはり、朝の出勤時は少し暗い気分だし、退勤時は疲労感がある。バリバリに働いている人からすると「残業もない時短での勤務で何をその程度で」と思われるかもしれないが、私がそう感じるからそうなのだ、というほか無い。

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 (なんだか心と身体のバランスが取れてないな…)と感じた時は、意識的にゆっっったりと歩くようにしている。大股でBPM60くらいのテンポで歩く。リラックスしている時の心音のリズムに近いテンポで歩くと、自然と少し落ち着く心地がする。イライラしている時、ストレスを感じている時、焦っている時なんかは無意識的にせかせかと歩いてしまっているもので、身体–心は密接に連動している。心がうまくコントロールできない時は身体の方をコントロールするとうまい具合に作用したりするので不思議なものだ。

 この身体の動きと心の動きの関係性に気付かされたのは大学時代の時で、ちょっとだけ演劇を齧った経験が活きている。関西を中心に演出家などで活躍しているごまのはえさん(@gomanohae)のワークショップに参加したことがある。その時に、落ち込んでいる時に人はどういった歩き方になるか、焦っている人の歩き方はどうか、お腹いっぱいの人は、などと色々な感情の人の歩く演技を学んだ。役柄の心情が身体のちょっとした部分にも影響を与えると知った。

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 自分は幸いにして丈夫に産んでもらった。生まれた時の体重は3767gで、母子手帳には「巨大児」と記載されている。アメフトを高校で6年間続けてこれといった大きな怪我をすることもなかった(靭帯が伸びたり脳震盪を起こしたりはしてたが、骨折や断裂なんかは経験が無かった)。丈夫な身体に不調が現れることは比較的少ない人生を送っているが、それに比べてメンタルはひ弱で”お豆腐”なので、心の疲労感≫身体の疲労感となることがままある。心のあやし方というか扱い方を心得ておくと、少しだけ人生をハッピーに過ごせる時間が多くなる気がする。

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