社内新規事業は 人に投資するのか? 事業に投資するのか?
社内新規事業の難しさを最近考えることが多いので、この note でもその内容を共有していきたいと思います。
今回の記事では、
「大企業での新規事業は人に投資するのか?事業に投資するのか?どっちがいいのか?」
という話しです。
これまで自社の新規事業立ち上げの仕組みや、他社さんの仕組みを事業立ち上げ当事者としてみてたり、サポート側からみてきました。
その結果、事業だけに投資するのはやはり問題があるなぁと思い、人に投資すべきだと思っています。
事業に投資する
実際にこういうケース、ありませんか?
このパターンそこそこ多いのではないでしょうか?
とにかく社内から事業アイデアを集めてよいアイデアに対して事業をやらせてみる、というやり方です。
社内でビジネスコンテスト形式で新規事業のアイデアを募集する感じで結構多いやり方なのでは?と思います。
でも、これって「失敗させてもらえない」んですよね。
そのアイデアで採択されているので、ピボットしづらい。
また、そのアイデアを事業化するまでにはいくつかゲートを用意しててそのゲートを通過しないと次に行けない仕組みだったりします。
そのゲートの判断は、PFSしてるか?PMFしてるか?という感じでそのアイデアが成功しているかどうかを判断します。
事業の継続を判断するためには、正しいと思うのですが、例えばPFSできないと判断したら新規事業活動をやめないといけないのです。
ここでだめだったときにピボットできないと良い事業なんて生まれないと思います。
事業に投資する弊害。
そのアイデア、事業がだめだったら投資がストップして事業をやめることはスタートアップの世界では当たり前のことでしょう。
資金が底をついてそこで終了。
でも、ピボットしたり、次のアイデアを考えて、別のVCや投資家に提案して出資してもらう、そういうことができるのがスタートアップの世界なのかなぁと思います。
ですが、大企業ではなかなかそうもいかないのが現実の気がします。
いちばんの弊害はただでさえ少ないサラリーマンの中で「新規事業をやってみたい」と思う人が「失敗した」と見えてしまうこと。
また、もうやる気がなくなってしまうことです。
そういう状態になることが企業にとっては一番損失なのではないでしょうか?
人に投資することを考える。
なので、事業に投資するよりも人に投資することを最優先で考えるべきだと思います。
新規事業をやりたい人を社内で公募する。
その人と初期の事業アイデアを判断。
選ばれた人は与えられた資金でいくつ事業を考えてもよい。
資金の底が尽きるまで、何回ピボットしてもよい。
事業をやれる人かどうか、やれる人になれるかを判断することが大切だと思います。
このようなやり方で人に投資することで、その人は「失敗するチャンス」を与えてもらえると思います。
「新規事業は千三つ」と言われますが、わかっていてもそこを許容できないことが多いのかも。
既存の事業活動を圧迫する投資ですので、シビアにならざるを得ないのも理解できます。
でもここを突破しないといい社内新規事業は生まれづらいのだろうなと思います。
▼わたしの新規事業取り組み