【レポート】ダイオウグソクムシ――隠れた人気者から人気者へ
いきもの名:ダイオウグソクムシ
学名:Bathynomus giganteus
【登場するゲーム】
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2013年にニコニコ生放送にて、鳥羽水族館のダイオウグソクムシを中継する放送が多くの人に注目される。そこから、言うならば「ダイオウグソクムシブーム」が来たと言えるのかもしれない。深海クリーチャーの中でもかわいい見た目はデフォルメ化され、いろいろなグッズ展開もされた。その人気は2009年発売の『FOREVER BLUE 海の呼び声』では「隠れた人気者」と表現されていたが、今やしっかりした水族館の人気者だ。
そんなダイオウグソクムシは、ゲームでも取り上げられている。
2013年以前で言うと、『FOREVER BLUE 海の呼び声』や『AQUANAUT’S HOLIDAY~隠された記憶~』のような海中探索ゲームで、2013年以降では釣りで釣ることができる生き物として取り上げられている。また、今回は収録できていない『どうぶつの森』シリーズでは素潜りで手に入れることができる(釣りにしろ、素潜りにしろ、深海にいる生き物を手に入れられることは実にゲームらしい)。
この生き物は現在確認できた姿は、3Dモデルで表現されているものがほとんどだ。ダイオウグソクムシの特徴的な目は、ドット絵表現だと難しいのかもしれない。キャラクタチックな『アビスリウム』は小さな四角の目で表現されているが、なんとも物足りない気持ちになる。
ダイオウグソクムシは『AQUANAUT’S HOLIDAY~隠された記憶~』では「ダンゴムシやフナムシの仲間」とされているが、『釣りスピリッツ』 では「生物学的にはダンゴムシよりフナムシに近いのだ」とされている。ダンゴムシもフナムシも軟甲網等脚目ワラジムシ亜科である(ダイオウグソクムシはウオノエ亜目スナホリムシ科)。『釣りスピリッツ』は短いながらも詳しく表現されている。また、説明文では絶食を長くすることができるという話が書かれている。これは鳥羽水族館の生放送のテーマにもなるくらい有名な話だ。
以上は現段階で発見されているダイオウグソクムシに関する情報からのレポートであるが、発見されなかったことについても触れておきたい。
ゲームいきもの研究所では『ABZU』や『Beyond Blue』のような海外の海遊ゲームを調査しているが、この二つにはダイオウグソクムシは出てこない。海外でもダイオウグソクムシの存在は知られているだろうが、日本ほど知られているわけではないかもしれない。少なくとも、この二つのゲームを制作したアメリカでは。
また、ダイオウグソクムシはゲームで存在を確認できているが、オオグソクムシについては未発見である。今後の調査でその存在も明らかにしていきたい。
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後の調査で明らかになったダイオウグソクムシが登場するゲームだ。けっこうなゲームで登場していることがわかる。ダイオウグソクムシブームが来てからも、忘れられることがなかったという証かもしれない。
巨大なダンゴムシのような見た目の節足動物だ。
深海底に落ちてくるクジラの死骸等を食べる深海の掃除屋だ。
長い間なにも食べなくても生きていくことができるらしい。
甲殻類、生息地:大西洋の深海底、大きさ:全長40㎝、とくちょう:危険を感じると、U字型に体を丸める
【ダイオウグソクムシは食べなくてもやせられない】
ダンゴムシのなかまで最も大きいのが、ダイオウグソクムシで、深海の底で魚の死体を食べて生きています。しかし、生き物の少ない深海では、めったに食事にありつけないため、飢えにとても強い体質に進化したのです。おどろくことに、5年以上なにも食べずに生きたという記録もあります。
5年も絶食していたら、スカスカにやせてしまいそうですが、初めに体重をはかったときが1.04㎏だったのに対し、死亡時は1.06㎏と、むしろ増えていたそうです。かれらは、どれだけカロリー制限をしても、ダイエット効果は得られないようです。
ちなみに『DAVE THE DIVER』では「なんでか日本で人気のいきもの」みたいな言われ方をしているから、あくまでブームは日本だけのものらしい。だけど、深海への興味が世界的に広まった結果、ダイオウグソクムシのゲーム世界での登場回数も増えてくるのかもしれない。
※このレポートは現在研究員がプレイ・収録した情報を元に書かれている。そのため、新たな情報が更新される可能性がある。
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