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医療従事者の感謝をこめて

一年以上コロナによる医療現場のひっ迫が報道され続けている。私も一部の医療従事者が休みなく働いてくれているのを理解しているつもりであったけど、コロナはどこか外の世界で起こっているという意識だったことは否めない。

神様のカルテで有名な夏川草介先生の最新作「臨床の砦」を読んだ。

信州の病院を舞台に命がけでコロナに立ち向かう現場のリアルな声を届けている。この小説自体はフィクションだが、夏川先生が信州で医者をやっていることを考えると、ほぼノンフィクションのドキュメンタリーだろう。

皆さんは医療現場のひっ迫を表すためによく取り上げられる病床使用率についてどれくらい理解しているだろうか?

半年ほど前は病床使用率30%とかで騒いでいるテレビを見て、私はまだ70%も空いているのなら大丈夫だと思っていた。日本はベッドがたくさんあるし大丈夫だと思っていた人も多いだろう。

しかし病床使用率は現場のひっ迫具合を正しく表せていなかった。

病床使用率=コロナ陽性者/コロナ対応のベッドの数

で表せるらしい。病床使用率の定義式について調べても、あまり出てこず、あるYouTubeで見つけたものなので間違っているかもしれません。

病床使用率は県によって数え方も違うらしい。

私がここで言いたいのは、分子のコロナ陽性者については、陽性疑いの人が入っていないので少なく見積もられている。分母のコロナ対応のベッドはmaxのベッドの数で、医師や看護師の人数からしてすべては使えないらしい。

すると病床使用率は実際よりかなり少なく出る。また北海道で病床使用率を計算しても、札幌とその他の市町村をまとめて数えるので、札幌は数字で見るよりやばいみたいなことが各都道府県で起こっている。

それが今はもっと高くなっていて、医療崩壊間近を通り越して医療崩壊だ。最近でも20代、30代の死者が出てニュースになっていたが、本来の日本の医療技術をもってすれば、確実に救える命だった。

ニュースでは、連日コロナがヤバいと報道しているが、1年前とはヤバさが違う。第1波、第2波を比較的簡単に乗り越えてきた日本は、第3波、第4波も乗り越えられるだろうと楽観的に思っている人が多いように感じる。そうでなければ、飲食店に休業手当をとか、ワクチンについての報道より、医療現場の様子を伝える報道がもっと増えているだろう。

第1波、第2波で騒ぎすぎたことは反省しなければならない。あと示されているデータが本当に実態に即しているものなのかを考えてほしい。どう考えても病床使用率はデータとしては間違いではないが、適していなかった。

行政やマスコミにデータ、すなわち数学的思考力が足りていない。私自身も、もっと早く情報収集をしなければならなかったと強く反省している。

今の私には発信力がない。無力な自分が何よりも悔しい。今の自分にできることは、自分が感染者にならないことぐらいだろう。stay homeをする。手洗いうがいを徹底する。このことを続けていきたい。そのうえで、stay homeを利用してもっと勉強をして、知る努力は続けていきたい。

医療従事者の皆さま、本当にありがとうございます。今の自分には感謝の気持ちすら伝えることはできませんが、これからもよろしくお願いします。

やまない雨はない。人類は今まで数々の感染症を乗り越えてきた。今回もいつか必ず乗り越える日が来ると信じて、自分にできることをやっていきたい。

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