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サラリーマンが油絵を描き始めて9ヶ月目

油絵教室に通い始めて9ヶ月。
当初、先生に絵の描き方を教えてもらえると思いきや、先生は「思った通りに描きなさい」、と言う。さらに「私は教えない」とまで言う。

「あなたの感性の赴くままに描きなさい」、と。

先生は僕の感性を大事にしてくれる。何かサンプルを見て、とらわれるのを避ける為にだろうか。

絵の具の混ぜ方、色の作り方、何も教わらない。

それで9ヶ月目に描いたのがこの瓶の絵だ。




自分で工夫して描いた。
正直、自分の能力に頼るのも危ないので、書店で「油絵レッスン」を買い、読む。時折、YOUTUBEの油絵講座も見る。

何か成長がほしいからだ。

しかし、再び先生は言う。

「私は教えない」

「あなたはあなた自身の絵を描くのよ。」

 

僕は40代、ヨーロッパにいた。そのときに好きになったのは
レンブラント、ギュスターヴ・モロー、ゴッホ、シャガール、カラバッジョ。
暗闇の中にポッと光が差し、神聖な雰囲気が漂う絵。

そんな絵を描こうとすると、先生は「背景に黒を使うのはやめた方がいい」、と言われる。

僕は暗闇の中に照らされる少女の絵が描いてみたいのだが。

普段から、教わる、ということが当たり前。何かマニュアルがあって、それに従うのが当たり前と考えていた自分。

会社では「あなたが思うように仕事をしなさい。あなたが感じるままに働きなさい。あなたが好きなように。」
と言われたことは、

働き始めて30年、いまだかつてない。

それだけに油絵教室の先生の言葉は新鮮だ。

それでも先生、僕はこの先どこに向かうのでしょうか?僕には見えません。

そもそも、そんな答えを求めること自体、浅はかなのかもしれないが。

答えのない道に向かって進むのが芸術家なのだろうか?

先生に言われた。

「芸術家というのは苦しむもの」 「芸術家が幸せそうにしていたら、それは似合わないでしょ。」「画家とはそういうものなの。」

うーん。深いなあ。






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