ネットニュース断ちをして、気づき始めたこと。
スマホを手にすると無意識に、ヤフーニュースなどを一日に何度も見ていませんか? 必要な情報だけを入手すればよいのに、週刊誌的な悪意ある記事まで気になって読んでしまい、気分が悪くなる。それなのに、気がつくとまたニュースを見てしまう…。という人も多いはず。少し前まで、僕もそうでした。
僕自身が経験から得た結論を言ってしまうと、広告費アップを目的としたPV稼ぎのコンテンツから、いったん距離を置くことをオススメします。それはとげとげしい刺激で心が疲弊してしまうことを防ぐだけでなく、自分らしい人生をリスタートできる手段にもなります。
僕は数年前にニュースコンテンツというものに違和感を抱くようになり、極力見ないようにしようと決意し、実行してみました。その経験から得たものをここに記すことで、今もネットニュースに疲弊し、心が疲れている人の助けになればとても嬉しいです。
ネットニュースって、どうしてあるの?
ネットニュースを読んでいると、あやまちをおかした人を執拗に叩いたり、噂話や憶測をそれっぽく記事に仕立てたり、単なるテレビ番組の文字起こしだったりと、陰湿で低俗な空気感が漂っているように感じていました。僕は記事を読んでいると吐き気がしてきて、気力がなくなり、大げさではなく、人生に希望が持てずに絶望的な気分になってしまうのでした。
そもそも、ネットニュースとは、どのような目的があって運営されているのでしょうか。さまざまな形態やアイデンティティはありますが、オウンドメディア(自社が発信するコンテンツ)の編集部内では、コンテンツを運営する編集者の働きを判断する指標として、KPI(業績評価指標)というものが多くの会社で取り入れられているようです。要するに、社員の給与に直結する、通知表のようなもの。
PV至上主義の悲しき編集部
その中にある重要な数値が、PVです。どれだけの人が、自社コンテンツに訪れたのか。人数が多ければ多いほど、それを作成した編者者や編集部は優秀だと会社から認められます。ではどうして、PV数が多いほうがいいのでしょうか。
多くのオウンドメディアでは、広告を収入源とします。記事の端っこに表示されるバナーもそうですが、いっけん記事に見えるような広告記事というものもあります。PV数が多いコンテンツでは、広告としての効果が高いということで、クライアントに対して、高額な広告費を要求できます。すなわち、会社の収益が上がるというわけです。
KPIとして判断されるPVの数値には、DAU(1日あたり)やWAU(週あたり)、MAU(月あたり)などがあり、自分の働きぶりが数字によって目の前にドーンと突き立てられます。ここで肩身の狭い思いをしたくない人や、会社からプレッシャーを与えられた人は、クリックされる記事を作ろうとがんばります。
世間で注目を浴びた事件の記事は、高いPVが見込めます。しかし、残念なことに、下品で刺激的なタイトルでも、PV数が増えます。そのため、世間で炎上している人物を叩く記事はPVが増えますし、芸能人の憶測記事も、人々の好奇心を掻き立てるので、記事を読む人が増えます。
国内における圧倒的なPVを得ているニュースコンテンツの多くは、読売新聞やCNNなどといった老舗の報道機関のニュースを流すことで信頼度を獲得しながらも、文春砲やフライデーなど、週刊誌の下世話で信憑性のない記事も同じ枠で掲載しています。リテラシーのあまりない人にとっては、どれもが同じような価値の記事に見えてしまうので、次から次へとクリックしてしまうかもしれません。また、記事にはユーザーのコメントを表示する仕組みもあり、回遊性もあげ、ある種の固定ファンも獲得します。
心に大きな影響を与えている
もちろん、良質なネットニュースもあります。しかし、ここで問題としたいのは、お金のために信念を捨てた人が制作しているニュースコンテンツです。計算高さやずるさによって作成されている記事のタイトル、本文によって、読む人の心が知らないうちに疲弊してしまいます。そして、読む人の人生に大きな影響を与えてしまうといっても大げさではありません。
大手ネットニュースコンテンツの月間PV数は150億PVほどあり、とても多くの人が日常的に訪れていることが伺えます。つまり、多くの人々の心に、大きな影響を与えています。もちろん、生活に関わる重要な記事は情報としては役に立ちますが、週刊誌ネタや憶測記事、ユーザーの記載する感情むき出しのコメントなどは、私たちの日常生活にとって必要なものではありません。
監視と批判し合う環境から脱出せよ
ニュースに並ぶ記事からは、日本の人たちがおかれている状況が垣間見えます。あなたの職場や学校、ママ友の周囲を見渡しても、誰かの揚げ足を取りたがったり、批判したがったり、正論を言いたがったりする空気を感じられると思います。それは、ネットニュースに蔓延している空気感そのものです。
ネットで炎上している有名人のように、自分も周囲から間違いを指摘されないように、ツイートする内容を考えすぎたり、実生活での発言や行動をおさえすぎてしまうことになります。そうしていると、いつも他人の目や価値観の中で我慢しながら生きているので、なんだか毎日がつまらないし、自分に自信が持てない。スマホでSNSを見たりマンガを読んだりゲームをしたりと時間をつぶして、また一日が終わっていく。
実は、ネットニュースを必要以上に閲覧し続けると、自分自身の自由度や可能性を奪われてしまうことにつながるのです。いわゆる自分軸ではなく、他人軸で生きていくことになり、心のどこかにむなしさや無力感をかかえてしまいます。
周囲の声や目を気にせずに、やってみたらいい
本当はやってみたいのに、まだ手をつけられていないことがあるはずです。「誰かに言ったことがあるけれど、笑われてしまった」「親に話したら『お前には無理だ』と言われてしまった」「そもそも夢なんて持っていたら、友人に笑われてしまう」「もういい歳なのだから、現実を見なければ…」と、負の感情に陥ってしまいやすくなります。
実は、あなたには、夢を実現できる能力と才能があります。それなのに誰かの声を気にしてしまい、自分の可能性を閉ざしてしまっているだけなのです。
前向きで力強い言葉や想いを信じよう!
親、友人、教師、上司、同僚、ママ友から言われた言葉には、すごい魔力があります。可能性を後押ししてくれる力もありますが、可能性を殺すほどの負の力も宿ります。しかし、自分の心や直感からわき上がる想いやワクワク感には、もっともっと強い力が秘められています。他人の悪意ある、無責任な言葉なんかまったく太刀打ちできないほど、強い光を放っています。
自分が本能的に大好きで、心地よく感じ、心からワクワクすることを実行して、この先の未来を塗り替えればいいんです。
人生という「ツアー旅行」を存分に楽しむ
この地球で暮らしていく人生は、まったくの自由であり、あきれるほど楽しいものだということを、僕は知っています。これを読んでいるあなたも、実は、その真実を知っているはずです。子どもの頃に時間をわすれて遊んでいたときのように、夢中になれることをすればいいんです。
そんな人生を送れることを期待して、ワクワクし、この地球に産まれることを選んできたのだと思うと、僕は楽しくなります。
人生は、ツアー旅行のようなもの。だったら限られた時間の中で、たくさんの経験をしたいですよね。私たちはどこから来たのかわかりませんが、はるばる地球というめずらしい惑星にたどり着き、宇宙船から降り立って、観光中なのです。今まで友人や恋人、家族としてきた旅行のように、人生というツアーでも、いろいろなところへ行って体験し、さまざまなことを見て、経験して、元を取りたいと感じませんか?
熱海や沖縄、北海道旅行のように、人生というツアー旅行の思い出も、カラフルで愛おしい、かけがえのない宝物になります。まずは、ネットニュースから離れてみて、お風呂でもトイレでも通勤中にでも、目をつむって、自分の心の声に耳を傾ける時間を作ってみましょう。
今、この瞬間に、あなたのいる場所から、楽しいツアー旅行がスタートしました。まずは、何から始めてみますか?