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執筆者紹介⑦ キエピノコさん
4月からの連載再開に向けて、新しい執筆メンバーをご紹介します。
今回は、絵本作家でグラフィックデザイナーのキエピノコ(Kie Pinoko)さんです。
キエピノコさんが大阪でのイベント出店の際、わざわざ当店にもお立ち寄りくださったのがご縁です。東京にある書店のひるねこBOOKSさんや、出版社のビーナイスさんが、当店のことをご紹介くださっていたそうです。
現在、当店のキット商品「mamenowa」にもご協力頂いています。
その打合せを重ねる中で、今回の執筆をお願いしました。
幼い頃からお花と物語が大好き
今もルーティーンに欠かせません
Q.4月から連載のメインテーマを教えてください。
"うさぎと花からのお手紙"と題して、その季節の日々にある草花とうさぎを絵とともに紹介します。
毎日歩く通勤路やベランダからみえる小さな草たちが、より愛おしく思えるような日々を綴りたいと思います。
Q.テーマについて興味を持ったのはいつ頃ですか。きっかけは?
小さな頃からお花が大好きで、一番初めに描いた絵も花でした。
カフェインがのめないのもあり、ハーブティーを飲む機会が多くお花を淹れるということを楽しく感じていました。
少し大きくなってからは、効能などを調べているうちにハーブの教室にも通い、今では家で調合もしています。
うさぎとの出会いは、ずっと犬と暮らしていたのですがお空に旅立ってからあまりに辛く。もう動物とは暮らさない・・と思っていたのですが、一人暮らしをした際に、まさかの目の前にうさぎ専門店!うさぎ専門店なんてあるんだ・・と興味本位で足を踏み入れたら、可愛い沼にはまりました。
Q.ほかに、日常的に楽しんでいる事柄はありますか?
物語が大好きです。映画、ドラマ、小説など媒体は問いません。毎朝、ドラマを1話、映画を1作、本を一冊。
この3ルーティーンを12時までにする。そのあとから仕事開始です。これがないと1日が始まりません。
活字だけで色がみえ、音がきこえ
香りがする。小説家への憧れ
Q.好きな季節は?
秋です。以前は夏が好きだったのですが、うさぎが暑さに弱いのです。少し涼しくなり冷房も暖房もいらない季節、窓からの風を感じながら幸せそうな姿をみれる季節です。
Q.子供の頃からずっと好きな食べ物・メニューはありますか?
洋菓子が好きです。食べない日はありません。ご飯はいらないので3食甘いものを食べたいくらい好きです。
Q.子供の頃、憧れたものは何ですか?
小説家。活字だけで色がみえ、音がきこえ、香りがする。わたしもこのような文章が描きたい!と小学生の頃は友達が漫画を描き、私は小説を書く月刊誌を作っていました。
夏休みの自由研究では、童話を作り賞をいただいたのが今でも大切な思い出です。
Q.他人から見ればガラクタかもしれないけれど、ずっと昔から所有していて、死ぬまで大切に持っていたい宝物はありますか?
ディズニー映画ボルトのぬいぐるみ。亡くなった愛犬にそっくりなのです。もうボロボロですが大切にしています。ないと落ち着かず旅行にも必ず持って行っています。
チャップリンの作品なくして
今の自分は存在しえない
Q.自分の生き方に大きく影響を与えた作品、存在や出来事はありますか?
チャールズチャップリン、両親は共働きだったため、私にさまざまなテレビをみせておりこうに留守番をさせようとしていたのですが毎回、おおさわぎ。
なのにチャップリンをつけておくと、静かに観ていたそうです。
そのことは覚えていないのですが、私がつくるもの全てに多大なる影響をうけています。1万回以上といっても過言ではないほど何度も観ています。
仕事への姿勢、世の中への戦い、物語の完璧さ、そしていつも必ず愛がある。敵も多かった人ですが、彼の作品がこの世になければ、私もここにいないかもしれません。
なんとか一歩前に進もうというメッセージは常に強く心にあります。
Q.今歩んでいる人生は、中高生の頃想像していたイメージと、何%くらい一致していますか?
あまり将来について想像をしていませんでした。ただ早く大人になりたかった。大人は自由だと思っていました。
ですが、稼いで生きるのは本当に大変ですよね。学生の頃の方が私は自由だったと思います。
”怖いから文章を書けるんだ”
友人の言葉が心の支えに
Q.現在ペットは飼っていますか?過去にはペットを飼っていましたか?
犬2匹と育ち、今はうさぎと12年暮らしています。
Q.今の自分に足りていないもので、神様に1つだけ叶えてもらえるとしたら、何をお願いしますか?
強さ。私はとにかく全てが怖いんです、人も死も病気も天災も、いろいろなことが怖い。
"怖いから文章を書けるんだ"と友達に言われたことを心の支えにしていますが、もう少し強くなりたいです。
Q.最近目にしたもので、元気や勇気を与えられた作品や出来事は?
「PACHINKO」
(在日コリアンの歴史を描いたアメリカが制作したドラマです)
日本が避けがちなテーマではありますが、両親と離れ大切な人も失った女性が「ここで生きる!」と覚悟をきめたときの表情が忘れられません。
土地を愛しその歴史と共にある
イタリアの村で暮らしてみたい
Q.タイムトラベルできるとしたら、どんなところへ行きたいですか?
べたですが・・恐竜をみてみたいです。本当にいたとは信じられないです。この目でみたいです。でもちょっと怖いので草食限定で逢いにいきたいです。
Q.入れることなら入ってみたい!と思った創作物(映画や小説、絵画など)何かありますか?
メリーポピンズの世界。実写とアニメが一緒になっていることに幼少期は衝撃をうけました。
一緒に、絵の中に入って遊んでメリーゴーランドで競争をしたいです。
Q.国内外問わず、暮らしてみたい国や地域はありますか?
イタリアの小さな村。テレビ番組"小さな村の物語イタリア"が好きで毎回楽しみにしているのですが、村の歴史とともに暮らしていて、自分の土地を心から愛し素朴だけど美しい生活をされている方達の人生をみていて、いつか行って暮らしてみたいと夢見ています。
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いかがでしたでしょうか。
キエピノコさんとは、お話するたびに、にじみ出ている「うさぎ愛」を感じつつ、創作に対する真摯な姿勢を感じていました。なるほど、幼い頃からずっとずっと、様々な物語に親しんでこられたからだったんですね!
最後に、“まじめなプロフィール”を添えて終わります。
【キエピノコ(Kie Pinoko)・プロフィール】
東京都出身、在住。
アパレルブランドのグラフィックデザイナーとして勤務し、フリーランスに。2021年には絵本デビューし、イラスト、絵本、文章、パターンデザイン、テキスタイルデザイン、雑貨デザインなど活動は多岐にわたる。
上品で繊細な世界観を大切にし、花とうさぎの物語のある絵やデザインを生み出す。
直近の仕事に、100枚レターブック(PIE international)、オフィスリールから発行の豆本「うさぎ」は月刊MOE 2023年1月号特集ページに掲載。
https://www.kiepinoko.net/
次回は、Rokoさん同様、店主と絵本教室の同期にあたります、くさかひろこさんをご紹介します。どうぞお楽しみに!