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【紹介】自社にとっての足かせは他社にとっては理想顧客かもしれない
商売の売上げを整える際に、自社の顧客に優先順位を与えてみる。売上げに貢献しない下位の顧客は他社に紹介することでWin-Winかも、という話
今年に入り問い合わせが急増している。
新規顧客の集客に一定の成果があらわれているということだが、最近はその対応に忙殺気味である。
こうなると時間が足りなくなり、その時間や労力を捻出するには何かを手放す必要がある。1ヶ月という決められた時間の中でより生産性を上げるには同じような仕事内容でも売上げや利益率の高い仕事だったり、工数の少ないいわゆる手間のかからない仕事を選択する必要があるのだ。
新規顧客の流入に関してはこれから精査していくとして、既存顧客をどう見るか?がポイントになる。
普段はあまり意識しないかもしれないが、現状を客観視して観察してみたときに、「このお客さん、ウチである必要ないんじゃないか?」とか「正直、このお客さんの仕事は割に合わないよな」という小さな疑問や不満があると思う。
その気づきが顧客を入れ替えるターニングポイントであり、限りある時間という資源の中で、自社が価値提供できる相手の割り合いを増やすチャンスでもあるのだ。
自社の売上げに貢献していない下位の顧客にかんしては、同業他社で紹介できるところを探す。簡単に言えばマッチングということであり、自身はお節介な仲人役に徹して双方のお膳立てをするのだ。
これを繰り返しているうちに、自社の売上げを構成する顧客は、理想的な分布となり、同じ1ヶ月でも以前より生産性の高い内容に変化していく。
この場合、自社の手放したい顧客を押し付けるのではなく、あくまでもその顧客を欲しいと思っている相手にご紹介する、というところを意識する。
同業でもターゲットにする顧客層は様々であり、コース料理を提供するレストランが牛丼屋に通う学生を欲していないように、何かの拍子にレストランに迷い込んでしまった学生を牛丼屋に紹介すればお互いに価値が一致する。
今回の反省として、そもそもそうした既存客を一時的にでも受け入れてしまう弊社の姿勢に問題があると思った。そして、問い合わせの段階からこれらのターゲットではない顧客層を「そのサービスはウチではありませんよ」とアナウンスすることだってできると思うのだ。
これを機に自社のホームページやDMなど、接点となるものを見直す必要があると感じた次第。
既存顧客との価値関係を疑ってみると、時間や労力のムダを発見できる