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【そもそも論】「成長したい」と思っている零細企業経営者は少ない

先入観や個人の感覚でものごとを決めつけてはいけない。「それってあなたの感想ですよね?」にならないように、という話

第二事業プロジェクトについて時間を割いていた。

というのも現在コンテンツの内容を精査している段階であり、そのための中身を充実すべく勉強中である。



このプロジェクト、主に苦戦している零細企業経営者にむけて救済のきっかけになればと思い、活動しているのだが、この先コンテンツを発進してもなかなか思うように成果につながらない可能性は高い。

それは私が考えているより、対象となる経営者の意識が上を向いていない可能性が高いからだ。



以前の私もそうだったが、苦戦を強いられている状況にある中、「自身を成長させよう」とか「前向きに前進していこう」などというポジティブな感情は芽生えにくい。

ポジティブに至るにはそれなりの余裕が必要不可欠だからだ。来月会社が倒産するかもしれない状況で「成長」や「前進」などなんの足しにもならない。

一番の関心事は「今月乗り切れるお金があるか?」の一点のみ。まずは追加の融資や借入金のリスケなど、当面の活動が維持できるような現金を確保するのが先決である。



そしてそれを踏まえて、零細企業経営者が本当はどこへ向かいたいか?という問いに対して明確にする必要があるのだ。

現状維持なのか、もう少しだけ儲けたいのか、それとも今の何倍も売上げを伸ばしたいのか、いずれにしてもアプローチのしかたはまったく違うし、それに必要な要素も大きく異なる。

病気の治療にしても、応急処置なのか、とりあえず病気の完治を目指すのか、予防医療の観点から生活改善を取り組むのかでマインドはまったく違うのと同じで関わる専門家や知識も違ってくるだろう。



いずれの方向に進むにしてもスタートとなる発想しては「診断結果」である。苦戦している経営にも現状把握が必須となるだろう。

それをもとにどこを目指して治療に取り組むかが決まり、日々の活動に落とし込まれるということになる。



これから対象となる零細企業経営者の方へのヒアリングを進めていくが、私が思っているより実現したい未来は平凡なものかもしれない、と最近では思うようになった。

今の苦戦している状況をくぐり抜けた後、それをきっかけに意識をさらに向上させたいという欲求は薄く、現状のような苦しい状況ははやく脱したいが、好きな仕事で生活が送れれば、それ以上は望まないという方が多いのかもしれないと考えている。



私が持つ先入観や個人の見解で考えを走らせてしまうとまったく勘違いな方向に進んでしまうおそれがある。個人の思い込みは一旦捨てて、対象の声にしばらく耳を傾けて考え方を矯正する必要がありそうだ。

主観と客観で視点を持つ。偏見や断言は足かせになるので距離を取る


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