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【問題】アラ還も混じる「青年部」で何を感じるか

「高齢化」、もはや聞き飽きた問題に何をして抗っていくかを考える。できることはゆっくりとした延命と幕の引き方、という話

昨夜は久しぶりの業界飲み。

神奈川県の同業者が集まっての親睦会であったが、リアルで集まるのは3年ぶりということもあり、夜更けまで大いに盛り上がった。

しかしながら、盛り上がる宴でときどき話題に上っていたのが、ここ数年業界でも深刻化している「高齢化」による職人不足。



同業者が減少していく中で、横のつながりを維持するためにも小さくなる団体はとなりの団体と連携をとっていくことで延命をはかる。私の感覚だと、どんな革命的な解決策がみつかったとしても、この減少傾向には歯止めがかからないと思っている。

であるならば、消滅することを前提に残りの余生をどうまっとうするべきかを議論した方が建設的だと思うのだ。



昨夜集まったメンツも40代後半である私は若手に位置し、平均年齢は50歳といったところ。もうすぐ還暦なる方もいらっしゃるが、団体は「青年部」というのだから笑えない深刻さである。



自身の職種が完全に消滅してしまうのはだいぶ先の話になるかと思うが、それでも10年、15年先には残された同業は厳しい状況に晒されることが簡単に予想できる。

私もその頃は還暦間近であるが、30代はおろか40代の同業もほとんどいないのではないかと危惧するのだ。



マジメに働いていれば仕事にあぶれることは少ないと思うが、末端で体を動かし技術を提供する立場の職人が不足し、あらゆる作業の遅延がデフォルトとなる。

それでも着手できていればまだマシな方で、老朽化が進み改修工事待ったなしの建物については遅延が進めば改修では済まなくなる可能性も高い。廃墟だらけの町は想像したくないし、治安にも影響がありそうだ。



私たち世代があと残りの時間で次世代に引き継げるものはなんだろうか。たいそうなことはできない気もするが、それでも負の遺産を少しでも軽くできることはないか、ということを考えるのは責任だと思うのだ。



昨夜の親睦会が盛り上がっているよう見えて、どこか曇天のようにスッキリしないのは個々に漠然とした将来の後ろめたさのようなものがあるからかもしれない。

自分だけが逃げきれればそれでいい、というスタンスはあまりに情けないと思うゆえ、抗って少しでもマイナスな点を残さないようにして引退したい。

想像しうる将来にどんな杭を打つか。今からできることはあるはず


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