【キーエンス】高収益企業の泥臭い集客
本日は連休明けということもあり、日課の朝活を割愛して早めに出社。
手始めにFAXの受信状況を確認して少し驚いたのである。
末端建設業では、いまだにFAXでのやり取りが少なからず生きている。10年前に比べればかなり減少したが、それでも一定数の高齢事業者では主流であり続けているため、弊社でも一応最低限のスペックのものを備えている。
受信画面で内容を簡単に確認し、必要なものは印刷するのだが、あやまって一通のあきらかにFAXDMであろうものを印刷してしまった。
よくある建設業向けのDMであったが、一番下に見覚えのある社名が記載してあることで手に取ってしまった。
「株式会社キーエンス」
一瞬、同名の会社かと思ったのだが、DMの内容は測定器であり、いかにもキーエンスが取り扱いそうな商品である。
わたしのキーエンスの印象では、自社工場を持たないファブレス経営で、秀でた商品開発能力と卓越したマーケティングでものづくりに携わる市場にソリューションを提案することで高収益を上げている大企業というイメージだ。
なんとなくキレッキレの営業方法で集客していると思っていたのだが、確かに一定の需要のある末端建設業には今もなおFAXDMは有効なのだろう。その顧客層にフィットした営業手法であれば、デジタルもアナログも関係ないのも納得できる。
弊社もキーエンスの独特な経営手法には少なからず影響を受け、マーケティングや営業に特化する代わりに、必要以上に自社施工にこだわらないという方針をとった。
以前は自前の作業員による工事がメインであったが、今では提携する多くの外注業者により作業は分業。責任が発生する管理やアフターメンテナンスなどは自社で請け負うゆえ、丸投げという無責任な体勢はとらずに多くの案件を受注することができるようになったのだ。
自社で作業員や在庫をもたないことで経営が安定し、財務内容も健全にシフトできたし、会社を大きくすることを考えないと決めてからは、仕事の内容も質が上がったと思っている。
得意分野に集中する、ということをキーエンスから学んだが、今朝の泥臭い営業方法に、弊社も対象顧客へどうすればリーチできるかという本質的な問いをいただいた気分。
これから年末までの3ヵ月強、集客の改善を課題にしたいと思った次第である。