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【役割り】「調整役」は数値化できない価値を生んでいる

仕事において、依頼する人と実際に作業をする人の間に入る「調整役」。何をして役割りを果たしているの?という話

「お父さんは仕事で何をしているの?」

小6の息子の純粋な質問であるが、一言で言えば「調整役」である。



ガラス・サッシ業として経営しているが、今は作業のほとんどを協力業者による外注で対応していることからも、わたしの役割りは依頼者と作業者の間の問題を処理し、ひとつの案件をまとめる裏方の仕事。

若い頃は自身が作業者であったが、会社を経営するようになり、大きく業務内容を方向転換したあたりから、自ら作業をする機会は減っていった。

いわゆる「ガラス屋さん」というカテゴリーだが、内情はガラスやサッシを扱う工事の調整役ということである。



一見、仕事をほとんどしていないようにも勘違いされる立場だが、この間に入り双方の希望や願望をできるだけ形にする仕事はやりがいも多い。

逆に同じ立場であっても依頼者の要望を作業者に丸投げする人も多く、それでは仕事が円滑に進むどころか、残念な仕事になってしまう。



どちらにせよ仕事自体は成立してしまうゆえ、丸投げをして利ザヤを取り、自分はなるべく労力を割かないか、偏った視点しか持たず、依頼者側の要望のみを強引に作業者に押し付けるような人もいるので、末端の作業者ばかりツライ目に合わされる状況をよく目にする。

わたしの場合、自身が作業者だった経験もあるので、調整役がどのような立ち振る舞いをすればうまくまとまるかを考えることはできるのだ。



作業者だった頃、間に入る人間によって仕事の質が大きく変わることも見てきたので、考えようによってはいい仕事となるための工夫はいくらでも湧いてくる。

結果的に商売人の三方良しではないが、関係する方々が満足できるという状態が理想であって、誰かが不利益になることを避けるようにするのが仕事内容と言えるだろう。



息子に対しての説明はむずかしく、色々と伝わることばを考えたが、最終的に出た答えが「モテないお調子者のような感じ」というなんとも父親の威厳もクソの無い例えになってしまった。

裏方の光る仕事があってこそ、表舞台の人間が輝くことができる


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