今回インタビューに協力してくれた人
Kさん・大学3年生(男性)
震災当時いた場所:小学校の教室
現在いる場所:神奈川県
大学で学んでいること:化学
地震発生時のこと
何を感じたか?
「地面が落ちていった」というリアルな感想が、地震の大きさを物語っているように感じます。すぐに机の下に潜るなど、適切な行動を取ることができたのは、やはり防災教育が徹底されていたおかげのようです。私たちが住む静岡県でも南海トラフ巨大地震が発生するといわれており、私が通っていた小中学校では、避難訓練を月に2回実施していました。当時は「本当に来るのか」「役に立つのか」と半信半疑でしたが、こうして実際に役立った体験談を聞くことで、その重要性を再確認することができました。
また、「避難の呼びかけは放送ではなく先生達の声かけだった」というところから、放送機器が使えなかったことが予想されます。現在多くの学校では、校内放送を使用した避難訓練を行っていると思いますが、地震発生時をよりリアルに再現した訓練も必要なのではないかと考えました。
避難生活のこと
何を感じたか?
父親が不在という精神的な負担が大きい中でも周囲と協力し、励まし合いながら生活していたことが容易に想像できます。一般的に、公助だけでは限界があり、自助・共助が大切であると言われています。久保田さんの体験談では、特に共助の大切さについて知ることができました。自宅が大きな損害を受け、避難先でも十分な物資がないという状況でも、友人や近隣住民と助け合うこと、これが生き抜くための鍵であったと感じます。助け合いが必要な場面は数多く、災害発生直後の救助活動に始まり、その後の避難生活に至るまでの、全ての過程で重要な要素であり続けるということがひしひしと伝わってきました。
その後の生活のこと
何を感じたか?
地震が発生してから様々なところを飛び回っている様子を知ることができました。休息の時間も十分にとれていないのに、度重なる長距離移動はかなり大変だったと思います。
6年生で書かれた詩には、徐々に揺れが大きくなる様子、建物が崩壊する様子、人が亡くなる様子など、様々な風景が簡潔に示されています。しかし、その簡潔さとは相反して、久保田さんが感じた恐怖、震災がもたらした被害の甚大さを、リアリティをもって私たちに伝えてくれます。「震度100」というありえない数値が非常に生々しく、震災はこんなにも簡単に全てを壊し、奪っていくのだということを知ることができました。
私たちが考えたこと・これからの行動につなげなければならないと感じたこと
*1:必要量の備蓄を用意し,定期的に消費しながら買い足して管理する方法。主に食料品や日用品等の備蓄に用いられ,「使いながら備える」ことで常に新しい非常食を備蓄することができる。