中国四大家魚が電車内に…
理科でおなじみの自然界の法則に生き物どうしの「食う・食われる」関係というものがある。いわゆる食物連鎖だ。
どんな生態系でも植物が作った栄養分を草食動物が食べる。そして、それを肉食動物が食べ、それをもっと強い肉食動物が食べる。こうした関係を示した用語である。
私は「でっかい魚を釣りたい」「珍しい魚を釣りたい」をテーマに水辺に立つ釣り人であるかが、本業は理科の教員だ。
さて、〈ソウギョ・アオウオ ・ハクレン・コクレン〉という魚をご存知だろうか。
いずれも戦時中に中国から日本に移入された淡水巨大魚である。種類によっては楽に1Mを超えてくる彼らは通称で中国四大家魚と呼ばれる。
正体は「家畜」ならぬ「家魚」として中国の養殖業を成り立たせてきた魚たちである。中国ではこの4種を同じ池で養殖(混養こんよう)するのだが、この理論が「食物連鎖」に基づいているのだ。
シカクいアタマをマルくする!?
「いつかは四大家魚を釣りたいなぁ…。」
と募る想いは、自然と自身が作成する中学入試の問題に出てしまった。今思えば、公私混同が疑われるが、入試は無事に終了したから問題はないだろう。その半年後くらいだろうか。
何ということか。
都内の有名な中学受験塾の目に止まり、電車内の額面広告『シカクいアタマをマルくする』という人気広告に中国四大家魚の問題が掲載されることになったのだ。
通勤通学中の釣り人の方々にニヤついて頂けていれば嬉しい。選考していただいた担当者の方々には感謝である。
しばらく電車に乗ると何ともかゆい感じであった。私の淡水巨大魚への愛が不思議な形で皆様に貢献できたと思いたい。
※インタビューも受けました。詳しくは日能研HPのこちらで。
こうなったら釣らないと!
ここまできたら釣らない訳にはいかない。コクレンは日本に定着しなかったから現実的ではないが、定着した3種はイケる!ということで、本気になって四大家魚の3種(ハクレン・ソウギョ・アオウオ )と向き合った。
挑戦は現在進行形だが、現段階で2種の捕獲に成功した。
・ハクレン 2018年2月荒川温泉で捕獲成功
・ソウギョ 2019年8月霞ヶ浦本湖で捕獲成功
それぞれに物語があるのでいずれ綴りたいが、彼らを釣って「残すはアオウオ だぜ!」という段階となっている。
アオウオ狙ってタニシの魅力にハマる
アオウオの挑戦はまだ完結していないが、新型コロナウィルスの第一波の直前。私は霞ヶ浦水系のあるポイントでアオウオ への挑戦を始めた。ソウギョやハクレンとは違い、アオウオは生息個体数も少なく難易度は格段に高い。しかし、私はこの魚に遭遇しやことがあるのだ。だから幻ではないと信じている。
と同時に、アオウオ 釣りの餌となるタニシの魅力にはまってしまった。それからイシガイなどの二枚貝にも…。
これだから生き物好きは忙しい。
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