リンゴ大行進

パンは上のラムネ　グミはタバコの煙
吸って吐いてはメガネが曇り
間のページに海苔を貼る
こんなもんか　そんなもんか
ドライイーストなんてもう無い
それぞれの正義を振りかざす
主観のウイスキー飲み干して
怒り狂って左様なら
抜けた羽根はただ風に乗って
今日も誰かの靴に乗る

シュガーレスのガムの上
コーヒーに溶けたスプーンはいつも
3巻の背表紙にパンくずを残す
そんなもんだ　どんなもんだ
ネコの絵なんて１０足も持っていない
左足の過去を振り切って
あちらこちらからエンジン音
ガス欠自転車　向こうから
生えた髭はただ無性に伸びて
今日も朝の夕陽を浴びる

迷子になった　羨ましいだろ？
今更ゆっくり歩いても光は遠退いて
チョコレートのラジオが響く
向こうの下駄箱まで剃っていない
どんなもんさ　こんなもんさ
ココアなら沢山余ってる
歩いてたいの　走りたいの
羽根も生えない靴を履いたら
過ぎてく声は大きく聴こえて
今日も静寂と重なっていく