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GAJYUMARUの課題解決提案(「解決したいこと」を受けて):保護者向けサービスの概要

前書き

これまで、GAJYUMARUとして「解決したいこと」を2つ(子ども向け/保護者向け)に分け、子ども向けサービスについて書いてきました。

●ビジョン
┗「沖縄に生まれた子どもたち一人ひとりが自分の思い描く人生を後押しすることで、沖縄の未来を切り拓く」
●そのための課題
┗①(子どもの世界)経済格差が生み出す情報・機会格差により、自分の人生を考え、判断する情報や機会が十全に恵まれていない
┗②(保護者の世界)地域のつながりの希薄化や核家族化などにより、保護者が孤立・孤独感を感じながら子育てに当たっている

今回は、保護者向けサービスについて書いていきます。

沖縄の保護者の置かれた状況

沖縄の、保護者が置かれた状況は上のリンクの記事で以下のように整理しました。

”孤”育てとは、地域のつながりの希薄化や核家族化などにより、保護者が孤立・孤独感を感じながら子育てに当たっている状況を指します。
・離婚比率・・・ワースト1位(2019年)
・離婚母子父子家庭比率・・・ワースト1位(2015年)
※20歳未満の子どもがいる片親の家庭のうち「離別」が原因の世帯
上記から見えてくるのは、沖縄はさらにひとり親で子育てに取り組む場合も多いということです。また、地域社会から孤立しやすい「ナイチャー嫁/婿」の場合はさらに深刻化します。
すなわち、全国的に問題となっている「ワンオペ育児」などの孤育て問題は、沖縄でより大きな課題となるということです。

”孤”育てが子どもに及ぼす影響

この”孤”育て問題は、子どもたちに大きな影響を及ぼしうると考えています。
孤独感を感じながらギリギリのところで子育てに取り組む保護者の場合、その子どもにも一定のストレスが与えられることとなるでしょう。

親の孤立が及ぼす子どもへの影響は、問題行動や不登校、学力の低下などに現れ、適切な支援を得られないまま長期化し、「社会的ドロップアウト」といわれる負の連鎖につながるリスクも高くなります。
https://chibanowafund.org/?page_id=1862

など、”孤”育てのマイナス影響は様々な面で指摘されています。

また、孤立状況にある保護者の子どもは必然的に外部の大人とのネットワークを持ちづらく、様々な情報や機会を得ることが難しくなります。都市とのではなく、地域内でも情報格差・機会格差は発生し得ます。
その意味で、GAJYUMARUのビジョンである「1人ひとりが自分の人生を描く」上で、”孤”育て問題は取り組むべき課題だと位置づけました。

※ちなみに、この孤育て問題を解決するためのママコミュニティmamamoneが託児付きコワーキングカフェを設立するためのクラウドファンディングを始めました。GAJYUMARUの同志でもあり、応援しています。

孤育て問題をどう解決するか?

孤育て問題の原因は、まずは都市化により地域のつながりが希薄になったことが挙げられます。以前は農業などの互助(「ゆいまーる」)があった沖縄ですが、エリアによっては「マンションの横の人の名前も知らない」という状況になってきました。

私たちは、いわばその逆の流れを作りたいと考えています。
すなわち、子育てという課題をするためのネットワークを構築して、結果として地域のつながりを再構築する

そのために、GAJYUMARUとしては保護者同士がつながることができるスペースを用意したいと思います。

その名も、”Coparenting Space(コペアレンティング・スペース)"
近年コワーキングスペースが広がっていますが、コワーキングスペースでは企業などの枠にとらわれずに人が集まることで新たなつながりやかけ合わせが起こっています。
同様に、Coparenting Spaceも子育て課題を共有する様々な人たちが集まることで、これまでの関係性を越えた新たなつながりが広がっていくはずです。
結果として、保護者だけでなく地域や企業、行政など多くの大人が協働(Cooperate)することで孤育て解決から、さらに地域全体で子どもを育てていくことを実現したいと思っています。

その思いを込めて、”Coparenting(共同で子育てをする)”という名称としました。

Coparenting Spaceで何をするのか?

では、Coparenting Spaceではどんなことをしていくと良いのでしょうか?

①なんでも話し合え・アドバイスし合える→孤独感の解消
もちろん、大きな狙いの1つは孤育ての解消です。従って、(なかなか言えない)教育・子育てに関する悩みを共有し、アドバイスし合うだけでも皆さんににとって大きな支えとなるはずです。

②子育て・教育に有益な情報の共有
子育てや教育に関しては、多くの情報がありすぎて悩んでいる保護者の方も多いようです。
「子ども1人ひとりが自分の人生を描くことをサポートする」をビジョンに掲げているGAJYUMARUとしては、その子どもにとって必要な情報が行き渡ることが重要だと考えています。
そこで、様々子育てや教育、進路などに関する情報を整理・可視化して共有できればと思います。

③各種イベント
その他、スペースを使って様々なイベントができればと考えています。
・子育て相談会
・子どもとの接し方・子ども観について
┗ゲストスピーカーなどを交えつつ、保護者同士でテーマについて話し合う
・子育てワークショップ・勉強会


上記のようなことができれば、孤育ての解消から、ご家庭が「1人ひとりの子どもが自分の人生を描く」支援をすることも可能になると考えています。

子育て世代が自分の人生を生き、幸福でいるか?

「子どもが1人ひとりの人生を描くサポート」を謳う組織が、保護者向けの活動も同様に力を入れていることに違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、GAJYUMARUにとって上記の活動は子どもへの直接の支援と全く等価で重要だと考えています。
メンバーと議論する中で、保護者に限らず周囲の大人たちが自分の人生を生き、幸福感を日々感じていることの重要性に行きつくことが何度もありました。
子どもが育っていく環境(家族、地域)を整えることも、子どもが安心して事自己を確立していく上で欠かせません。

石垣・うるまでの活動をスタートする中でさらに地域の声を聴き、地域により合わせていきます。コメントでご意見やアドバイスなどいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。