GAJYUMARUの課題解決提案(「解決したいこと」を受けて):子ども向けサービスの概要
「GAJYUMARUの解決したいこと」のサマリ
前回、「GAJYUMARUが解決したいこと」という記事では、
●ビジョン
┗「沖縄に生まれた子どもたち一人ひとりが自分の思い描く人生を後押しすることで、沖縄の未来を切り拓く」
●そのための課題
┗①(子どもの世界)経済格差が生み出す情報・機会格差により、自分の人生を考え、判断する情報や機会が十全に恵まれていない
┗②(保護者の世界)地域のつながりの希薄化や核家族化などにより、保護者が孤立・孤独感を感じながら子育てに当たっている
と整理しました。詳しくは下記をご覧ください。
本記事では、現状その解決策としてGAJYUMARUが提供しようと思っている子ども向けサービスの方向性について書きます。
情報格差・機会格差への解決策とは?
沖縄の置かれた経済格差は、これまでに構造的にそうなってきたものに加えコロナ禍による観光業への大打撃によりさらに深刻化しています。
私たちは、直接的に経済格差を埋めることはできません(直接的にはベーシックインカムなどの制度改革が必要かもしれません)。
しかし、私たちは情報格差・機会格差へはアプローチできると考えています。
では、沖縄の子どもたちが自分たちの人生を考え、デザインする上で有効となる情報・機会とはどのようなものなのでしょうか?
●情報格差の解決策
子どもたちが自らの人生を考える上で必要な「情報」とは、大別すると
・価値観など、潜在的な自分(あるいは「感性」)を形作るためのもの
ex)世界観・時代観など
・判断や選択の根拠となるもの(≒「知識」に近い)
ex)進路(どんな教育機関や職業があり、どんな特徴を持っているのかなど)
の2つだと考えています。
またインターネットにより、情報に関しては沖縄と3大都市圏などとの地域格差は是正されつつあります。私たちもオンラインも有効活用し、極力1人ひとりが欲する情報に出会うことを可能にしたいです。
具体的には、オフラインやオンラインのコンテンツとして
・これからの時代はどう変わっていくだろう?
・これからの沖縄はどこに向かっていくべきだろう?
・様々な教育機関(オルタナティブ教育含め)情報の可視化
・様々な職業情報(どんな仕事があり、どんなスキルが必要とされるのか)の可視化
・様々な職業、働き方、生き方をしている方々を招き、自らの仕事などについて話してもらう
・自立に必要な知識(お金のことや新たな働き方、生き方など)
などを用意します。
ただ、現代の日本の教育の問題点は、「同質化のベクトルが強い」こと、言い換えれば教条的な押し付けになりやすいことだと考えています。それでは、大人が「良かれ」と思うものの刷り込みに過ぎず、私たちのビジョンである「一人ひとりが自分の生きたい人生を」は実現できません。
その点、GAJYUMARUが提供するコンテンツは、大人と子どもが1個人同士の対等な対話の中から「個々人の答え」を見つけてもらうことを重視します。
●機会格差の解決策
一人ひとりが自分の人生をつくりあげていく上での「機会」とは、言い換えれば「自分の世界を拡げる出会い」だと考えています(その点、「情報」も同じ側面を持っています)。
沖縄では、(インターネットにより一定是正された)情報格差に比べ機会格差の方が大きいのではないかと考えています。特に離島地域では、子どもが興味を持ったとしても業種や働き方、生き方などの幅は都市部ほど広くないためロールモデルが見つからない可能性は高くなります(石垣島をスタート拠点に選んだ理由の1つはここにあります)
※「都市が進んでいる」「都市に追いつかなければ」と言うつもりはありません。(他の記事で触れますが)沖縄の子どもの持つポテンシャルは非常に高く、これからは日本の中でもトップランナーになれる可能性を秘めているとGAJYUMARUは考えています。
あくまで、子どもが自らの興味・関心や資質を土台に自らの人生を花開かせるために必要な機会を提供することが目的です。
子どもたちが自分の人生を描く上で有効となる機会は、具体的に以下のようなものだと考えています。こちらは、地域格差がより大きいと考えているためオンラインを積極的に活用しながら、オフラインの方が効果が高いコンテンツも組み込んでいきます。
※活動を進めながら、これらは各拠点に応じてブラッシュアップさせていきます
・ワークショップ(自分の人生を輝かせている大人を招き、そのプロの仕事を実際に体験する)
・地域や世代のバラバラな子ども同士でなりたい自分や興味のあることについて対話するイベント
・リバースメンタリング(子どもが大人の相談に対してアドバイスする。アドバイスをするには深く相手を知ることが必要で、受け身ではなく大人の世界を知ることが可能。世界的にも注目されている。)
・地域の現実的な課題解決について、継続的に大人と協働で取り組む
(1~2日の職業体験以上に、継続的に関わることが学びの価値を高めます)
上記に関しても、私たちはあくまで対話を重視することで、個々人に合った「答え」を見つけてもらうサポートをできればと考えています。
以上、現状情報格差・機会格差を埋めるためのサービスとして議論してきたことをまとめてみました。
実は、コロナ禍により6月・7月・8月・10月とイベント予定をすべてキャンセルせざるを得なかった状況が続いています。
残念ではありますが、その分さらにより良いものへと昇華させることにモチベーションを向けています。
是非、楽しみにしていただき、共に沖縄の未来について考えていただけると嬉しいです。