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「シン・ガンダム」体験は、劇場でしか味わえない!今すぐ劇場へ行こう!

劇場でしか体験できない感覚だ!

今すぐ劇場へ行きましょう!

これほどネタバレできないと思わせて発言を封じさせてしまう構造も含めて、素晴らしい出来。正直言って、この映画は、タイトル通りに「Beginning」、テレビシリーズへの導入であって、全体を評価することはできないのでそれを加味すると評価はできないのでしょうが、そういう客観的な全体の評価をぶっ飛ばすくらいに、最高のセンスオブワンダー。にもかかわらず、テレビシリーズの導入として、これほどの出来もなかなかできまいという見事さ。

僕はほとんど事前情報なしだったけどそれでも想定できちゃって、これ多少、こういう方向かなというのがあって、、、しかも、その通りだったにも関わらず、「劇場版として」そして庵野秀明の「シン」シリーズの、偉大なオリジナルのリブート・リビルドという文脈で、とにかく驚かせてくれるし、ただのリメイクには終わらない本質に迫る問題意識が設定されながら、細部にこだわる本質的なオリジナルの再現。まさに、庵野秀明的です。内容はだいぶ想定できていたにも関わらず、すごいセンスオブワンダーで、人生において忘れられない映画体験となった。ガノタとまでいかなくとも、ファーストガンダムをテレビシリーズでちゃんと体験している人は、この「劇場体験」を味あわないと、人生損していると言っても過言ではない。いやマジで。

そして、さすがだなって思うのは鶴巻和哉監督の世界へのシームレスな接続の感じが本当に素晴らしい。これは、リアルタイムで見るべき作品ですね。テレビシリーズで見るからいいやと思ってはいけない、劇場に行かないと体験できないものです。絶対行ったほうがいいです。

お祭りには乗れ!

以下の部分は、完全ネタバレ感想です。いつもの如く、他の情報いっさい入れず、自分の思い込みだけで書いています。まず、ファーストインプレッションを残しておきたくて。


1.最初の尺の長さが素晴らしいセンスオブワンダーを生み出す:これぞシン・ガンダム体験

最初、庵野秀明さんのカラーがガンダムを作ると聞いて、とても楽しみにしていたのですが、その後、高校生がモビルスーツを使って格闘ゲームする話と聞いて、また学園ものか、と半ば見る気を無くしていました。

小林寛監督の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022−23)もそうでしたが、「終わらない低成長の日常」を生きる日本の若い世代にアピールするには、ガチでロボットもののアニメに戦争を持ち込んだファーストガンダムや、その後のSF設定を展開してきたガンダムサーガ群から、現代的な物語にチューンして調整するのは、IP戦略としてやって然るべきだし、出来も素晴らしかったけれども、じゃあ熱狂して面白いかというと、やっぱり今の若い人向けだよねという感じは拭えなかった。この辺りは、僕の好みだが、もっとSF的に背景を作り込んでほしいと感じてしまうのは、やはり古いタイプの古典的な作品が好きなオタク故だろうか。

・・・それが、なんじゃこれ!っていうセンスオブワンダー体験。

81分とは思えない、長い長い感覚があった。

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