坑不明の小さな硯
あんまり可愛かったのでメルカリで衝動買い。
というか、自分で使うのではなく、私の書道教室、桃李会の忘年会景品にするつもりで買いました。
大きさは、縦8cm、横6.5cmくらいかと思います。本当に小さい。
1.日本に緑色の硯はない??
緑色の硯は和硯では見かけないので、唐硯で間違いないと思います。
硯ってみんな黒色と思われがちですが、実はいろんな色の硯があって、澄泥硯という硯は七色あるとも言われています。
日本の硯では、赤間硯という硯は赤色をしています。龍渓硯も赤間のような赤色のものがあって、私も一面所有しています。雨畑硯にも同じような赤色の硯があると聞いたことがあります。
けれど、緑色系の硯が和硯にあるというのは聞いたことがありません。私が知らないだけかもしれませんが。
2.唐硯で緑系のもの
唐硯で緑色といえば、緑端渓。あるいは松花江緑石。または、洮河緑石硯。ただ、洮河緑石硯はもう採掘場所も不明となり、手に入らない状況です。
松花江緑石は、縞状の石紋が特良です。
今回入手した小硯にはその特徴がありませんので、確証はありませんが、緑端渓かなぁと思ってます。現在販売されているいる緑端渓はあまり評価は高くありません。
3.鋒鋩を見てみる
100倍のスコープで鋒鋩の具合を見てみましたが、悪くないです。
下の写真の左が小硯、真ん中が端渓老坑、右が雨畑硯です。キラキラ光って見えるのが、いわゆる鋒鋩で、この石英など硬い石質の粒が入っていることで、硯は墨をおろすことができるのです。
3つとも鋒鋩がキレイに緻密に入っていて、いい感じです。けれど、こうして3種類を並べてみると、真ん中の端渓老坑は鋒鋩がかなり緻密でキラッキラですね。
硯砥石をかけて、クリームクレンザージフで鋒鋩を立たせました。すぐに使える状態にして、忘年会のビンゴ景品の準備完了です。かなやお手紙を書くときの実用に使って欲しいなと思っています。