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日本の速記体(カタカナ)
![雲慶願経 (訓点の入った写経)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/139282687/picture_pc_5964278a29b8e693e0d969c9e1a98056.png?width=1200)
(訓点の入った写経)
2007年のNHK大河ドラマ「風林火山」で、ガクト演じる上杉謙信が甥に書を教えるシーンがありました。そこで、手本を書いてやろうと半紙に書いていたのはカタカナでした。実際に米沢市上杉神社には上杉謙信がのちに景勝となる甥の喜平次に与えたと言われる片仮名手本が所蔵されているそうです。
1.カタカナの始まり
万葉の頃、借字による筆記法が定着した後、9世紀頃になると僧侶たちが漢文(中国語)を和読するために送り仮名などをつける「訓点」として、借字の一部を省略したものを使ったことが、片仮名の始まりと考えられています。
2.カタカナは記号的
僧侶たちが経典の余白などに小さく、素早く筆記するために、独自の省略化・簡略化が行われ、同時期に発達を始めた「平仮名」とは別の文字体系として発展してゆきました。平仮名は美的な価値をもって発展しますが、片仮名は記号的・符合的とも言えます。
3.カタカナの点画は楷書と同じです
片仮名は、楷書で書かれた借字の一部が母字になっていますので、運筆法は楷書の基本点画と同じです。楷書が正しく書ければ、片仮名も正しく書くことができますので、自由書道連盟では片仮名のみを学ぶことはしていません。