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硯研ぎに革命だ!

 硯は、どんな石はどんなものでもよいわけではなく、墨をおろすために鋒鋩(ほうぼう)と呼ばれるやすりの目のような細かい粒子があります。
 墨をよくおろすためには、その鋒鋩を立たせてあげる目立てが必要で、そのために硯を研ぐという作業が必要です。


1.硯用砥石「泥砥石」

 硯を研ぐためには、専用の砥石もあって、書道用品店に行くと「泥砥石」という硯の砥石を売っています。

泥砥石

 当然私もその砥石をつかって鋒鋩を立たせていたのですが、研ぎ方によっては硯面に傷がついてしまうこともあり上手く研ぐにはそれなりに熟練が必要です。

2.峰硯堂さんからいただいた硯砥石

 山梨県の硯産地、雨畑に「峰硯堂」さんという工房があります。以前、そちらで硯作り体験などさせていただいたのですが、その時に硯用砥石をいただきました。その砥石は泥砥石ではなさそうで、色合いからすると内曇とよばれる刀剣用の砥石のようにも見えましたが、とてもよく硯を研ぐことができます。さすが、プロが使っているものですね。

峰硯堂さんからいただいた砥石

 それでも砥石は石なので、ちょっとし角度で硯面に傷をつけてしまうこともあります。使い方はプロにはかなわないわけです。

3.硯研ぎに革命!「クリームクレンザージフ」

 そんな時に硯についてウェブで調べてみると次のページに行きつきました。

『硯という字は「石を見る」 ‐ 硯の表面拡大画像』
http://www.finetune.co.jp/~lyuka/interests/suzuri/

 そこに紹介されていた硯とぎに最適の研磨剤が「ジフ」でした。
 600番の耐水ペーパーで傷が目立たなくなるまで整え、1000番、2000番と目を細かくしながら磨いて、最後にジフを硯の丘に垂らして古歯ブラシでこすっていきます。

クリームクレンザー・ジフ

 鋒鋩は硯石のなかに含まれる石英の細かな粒。そのほかの部分はそれよりも柔らかく、鋒鋩が紙やすりの粒のように硯の表面に出ていることで墨がすれるので、その鋒鋩を適度に残しながら、柔らかい石質の部分だけ適切に落とせる硬度が硯の砥石には求められるわけです。その、ちょうどよい硬度を持った研磨剤がジフでした。

硯面を研ぎあげた硯

 研ぎ上がった硯面は見事に鋒鋩がたって、石英部分がきれいに浮き上がって紋もきれいに浮かび上がっています。

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