狩猟民族から農耕民族化する研究者?
友人と,研究やら科研費やらの話をしているときに思った話.
研究対象次第では金がなくてもできる研究って有るには有るけど,はじめから金がないとできない研究を望んじゃうと,「金を取ること」のバリューが増えるのが辛いよね.
むかしあるところに金がない,というか「科研費は縛られる!俺は自由に研究がしたい」とおっしゃった先生を知っている.
その人のいう「カネがないならカネがないなりに良い研究をしよう」という気持ちには理解を示せるが,問題はカネがないとできないことが多すぎることだ.
もちろん,研究対象次第では金がなくてもできる研究って有るには有るけど,はじめから金がないとできない研究を望んじゃうと,「金を取ること」のバリューが増えるのが辛い.
ラボの規模をある程度自由に調整できるなら,獲ってくる獲物(科研費)を調整することで,小さなテーマ,小さなラボならなんとか生きていくことはできる.
問題はラボやテーマが大きくなってしまったときで,コンスタントな獲物の確保を考えていくとき,大きな獲物はリスクがあるからそれだけを狙うことが難しくなる.
そうすると,少ない良いテーマででかい科研費取る狩猟民族から,たくさんのテーマをばらまいてみんなで科研費を集める農耕民族への転換が起きたりするのかもしれない.(ていうかなっているところはたくさんあると思う)
農耕民族化すると,耕作地(確実に成果の出るテーマ)に縛られるのでなかなか農地を増やすとか,猟場を探すことができなくなったりするのが辛い.一生懸命耕さなきゃいけないから,関係ないことに費やす余裕がなくなってく.
上手く農耕化が進んで,流入する人と生産量の帳尻が合うならば,将来的に余剰が出て関係ないことに時間を割く人材を投入できるかもしれない.
一方で,人の増加量に生産量が負けると,飢餓状態になる.そうなれば,弱者から淘汰されるから,新規参入者に耕させて,倒れたらそのまま捨てるようなブラックな畑も生まれるだろう...
夢がない.
何にしても,金と時間がほしい.
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