採用強化のために資料を作成しましたが、記載しきれなかった思いを公開します
こんにちは、AIRVISAのジャファーです。
年末のnoteでは2023年は飛躍の年にするぞと意気込んでいたのですが、ありがたいことに事業はPMFを迎えつつあり、それに伴って採用の加速と組織化が急務になってきました。
採用資料を公開しました
採用を本格化させるにあたって、AIRVISAでは採用資料を作成し、公開しました。
AIRVISAが取り組んでいる事業は非常に社会性が強く直接お話をすることができれば共感いただけたり、市場の可能性を感じてもらえることが多いのですが、これまでは目の前の顧客に向き合ってPMFを実現することに必死だったこともあり、外から見てAIRVISAが向き合っている市場やプロダクト、組織のことに関して情報がほとんどわからない状態だったと思います。
資料を公開して解説の記事を書くことで、少しでもAIRVISAに興味を持ってくれる人がいれば嬉しいです。
ビザ申請・管理の市場はニッチだが寡占を狙える。将来的には関連市場で大きなTAMを
ビザの申請・管理って市場規模小さいんでしょとよく言われますし、実際様々なスタートアップのピッチ資料を見ていると「市場規模○兆円」と出しているものも多いので、相対的にニッチな領域に入るとは思います。
ただ、自分が事業を起こした際の見方は少し違っていて、「ニッチ市場故に絶対的な勝者がいない」「中小のプレイヤーが入り乱れている」。つまり寡占できるチャンスがあり、1社が取れるシェアは十分に魅力的な規模であると見ています。
そしてこの市場でNo.1になるにあたって労務管理の分野でNo.1であるSmartHRと組んでいることは非常に優位なので、勝ちきりたいと思っています。
それに加えて、マクロな傾向として日本で生活する外国籍の方の数は増え続けていますので、市場規模は右肩上がりです。米国を代表として、移民の増加に伴ってGDPが成長しており、今後の日本の経済成長にも移民数の増加は不可欠だと捉えています。
更に、ビザ申請管理はあくまで外国籍が日本で生活する上での不便さを解消する「入り口」であって、将来的にはビザ情報を軸に外国籍の信用スコアをつくり、金融や不動産など関連事業も視野に入ってきます。そうなると見据えられるTAMは非常に大きなものになってきます。
労務管理不足によるコンプライアンスリスクは計り知れない
社員のビザは大きな企業でもエクセルや紙で管理していることが多く、これは当然労務担当者の負担が大きく大変であるというのも問題点なのですが、それ以上に「外国籍従業員の労務管理を徹底しないと重大なコンプライアンスリスクになる」という点が重要です。
「不法就労助長罪」は行政罰ではなく刑事罰
実は、在留資格を始めとする外国籍従業員の労務管理をちゃんと行わないと、「不法就労助長罪」という3年以下の懲役もしくは禁固または300万円以下の刑事罰が課せられる可能性があります。実際に有名企業の代表や労務管理の担当者が書類送検されたというニュースは少なくありません。
「知らなかった」や「チェックが漏れていました」で書類送検されたり、刑事罰に問われてしまう可能性があるなんて、怖くないですか?
特に数百人〜数千人規模で外国籍を雇用している大きな企業ではこの管理に対するペインが非常に大きく、AIRVISAの開発を始める前にSmartHRを通じて顧客にヒアリングした際には8割が「非常に困っているのでぜひ話を聞かせてほしい」という反応でした。
これに加えて、サービス業や観光業などこれまで外国籍の方が労働人口を支えてきた業種は、コロナで落ち込んだ需要が回復してこれまで以上に外国籍の採用を強化してきています。大規模な採用に踏み切る前に体制を強化したい、というニーズを様々な企業から感じています。
現在はまだシードフェイズも、PMFを確認しグロースフェイズへ
AIRVISAはまだまだシードフェイズの会社ですが、既にエンタープライズ規模の会社を中心に契約を獲得し、ARRが積み上がっています。
「ちょっと使ってみよう」というトライアルのような導入ではなく、PoC(実証実験)としっかりとした稟議プロセスを経て勝ち取った契約です。
後述しますが親会社であるSmartHR経由で引き合いが強く、「ニーズがあるかどうかを探りにいく」フェイズではなく「確かに存在するニーズに対して、提案しクロージングしにいく」ことや「カスタマーサクセスを通じて使いこなしてもらう」といったことが求められていると感じています。組織化を推進して早期にARR1億円を目指します。
親会社のSmartHRは最強の後援部隊。事業シナジーも最高
AIRVISAはSmartHRの100%子会社なので、SmartHRの最高なオフィスの中に場所を借りています。運営資金の資金調達もSmartHRから行いますが、基本的に経営は独立しています。
SmartHRの子会社支援は非常に充実していて、法務や経理などバックオフィス系のサポートに加えて、マーケティングやセールスでも非常に大きな恩恵を受けています。
AIRVISAは通常の労務管理からはみ出した在留資格管理というイレギュラーに対応するプロダクトなので、労務管理SaaSであるSmartHRとのセット提案のシナジーが非常に強いです。そのため共同セールスの引き合いがとても多いのですが正直満足にさばききれていないような状況です。(嬉しい悲鳴です)
マーケティングに関しては、SmartHR内にグループ会社を横断してマーケティングを支援する組織があるので、リード獲得にむけた施策立案から実行までをサポートしてもらっています。
一般的にこのフェイズのスタートアップのセールスは、リードも引き合いもないというところから始めていかないといけないので立ち上げの難易度が非常に高いものですが、事業ドメインとして最高のシナジーがある親会社のサポートの元、目の前の顧客の課題解決だけに集中できるのは本当に恵まれています。
グループ会社だが中身はアーリーフェイズのスタートアップそのもの
子会社と聞くと実態はどんな感じなんだろう?親会社の顔色を伺いながら自由に事業運営できないのでは?と思われることも多いですが、実態はスタートアップそのものです。
経営方針も自分たちで決めますしメンバーもスタートアップマインドに溢れています。自分は前職ではシリーズAフェイズのスタートアップにいましたが、当時よりもサバイブ感は強いですし、「スタートアップで働くぞ」というマインドの方のほうがフェイズマッチすると思います。
ワークスタイルは自由&自律
ワークスタイルは自由&自律という感じで、リモートワーク&フルフレックスで働きつつ、親会社のサポートも受けながらとにかく顧客に向き合う、という感じです。
自分も茨城の守谷で子育てをしながら働いていますし、メンバーの大半が家庭とのバランスを取っていますね。
5つのバリューは組織運営の指針
AIRVISAでは昨年末にかけて5つのバリューを定めました。
それぞれのバリューに込めた意味はまた別の機会に記事を書こうと思いますが、会社経営におけるバリューの重要性をSmartHR創業者で現Nstock代表の宮田さんから学び、日々の意思決定や採用評価に至るまで、重要な指針として大事にしています。
開発組織に関して
AIRVISAの開発チームは現在業務委託2名を含む6名体制です。1人のエンジニアがまとまった機能の単位を担当する開発体制をとっているため、フルスタックであることを基本としています。
開発は厳密なスクラム開発ではないのですが、スクラム開発のフレームワークをベースに1週間のスプリントサイクルで開発を行っています。中長期のマイルストーンの計画を立てることで全員の目線をあわせて、マイルストーンから落とした開発タスクをスプリントサイクルの中で実装していくイメージです。
開発文化を表す3つの考え方
AIRVISAの開発文化に関しても記載しました。
自律的な意思決定
初期の頃はCEOの自分がPRDを書いたり、割と細かいところまで見ていたのですが今はチームの自律性を重視して課題の提示に徹しています。
特に一人のエンジニアがまとまった機能の単位を開発する方針を持っていることもあり、自発的に考えて細かな意思決定をしていく方針としています。
徹底したクオリティの追求
また、AIRVISAはユーザーの人生に関わる業務を預かっているので、プロダクトが止まらないことやセキュリティが担保されていることを重視しており、自動テストや脆弱性診断を行うなど品質へのこだわりが大きいです。
早さ重視の開発スタイル
品質の追求と一見すると衝突するようですが、AIRVISAの開発は早さ重視です。バリューとしても「早さは我々を強くする」を掲げています。
ただし、この早さは品質(=雑なコード、ドキュメントを残さない属人的な開発)とのトレードオフの上に成り立つものではなく、ミドルウェアやドキュメントを整備したり、そもそも開発をしないで仮説検証を行ったりすることで、結果的にアウトプットを出すまでのサイクルを早くするようにしています。
また、開発のマイルストーンとして、機能開発の要件を盛々にするのではなく、開発スピードを向上させるための基盤の整備なども盛り込むようにしています。
技術スタック
AIRVISAは労務向けBtoB SaaSという、親会社であるSmartHRと同じドメインのプロダクトを扱っています。そのため技術スタックもRuby on RailsやReact.jsなど知見を再利用しやすい構成となっています。
これからのAIRVISAはSaaSプロダクトだけでなくネイティブアプリの開発など、多方面にプロダクト展開することが予想されます。ビジネス要求の大きな変化により、モノリシックなRailsアプリを愚直に作るのではなく一度大きく技術スタックを見直す必要が出てくるかもしれません。この辺りを一緒に考えてくれるエンジニアも募集しています。
最後に
AIRVISAほど社会貢献性が高く、且つ明確な事業の可能性がある会社は珍しいと思います。
やりがいのある仕事を求めている方、ぜひ一度お話してみませんか?ご応募お待ちしています!
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