
ゴルフから学ぶ仕事術 4H 〜仮説をたてよ〜
ゴルフから学ぶ仕事術シリーズ
自己紹介
私は、産業医学・産業保健を専門として活動しているガチ産業医と申します。普段は、産業医学・産業保健の実務や研究、教育活動に従事しているとともに、noteやTwitter(X)では、産業医活動の落とし穴(ピットフォール)の切り口を中心に情報発信をしております。
ゴルフから学ぶシリーズ始めます!
このシリーズでは、私が愛するゴルフを切り口に、仕事に対する向き合い方・考え方を考えてみようと思います。あえて、他の競技から考えることで見えてくることも多いのではないかと思っています。
ゴルフとは人生
なんてことがよく言われるのが、ゴルフというスポーツです。それくらい深いスポーツなんです。
「ゴルフとは人生」と言われる所以(ゆえん)を書いていくことが、結果的に人生や仕事においても活かせることが多々あるのだと思います。
このシリーズでは1ラウンド=18H(ホール)になぞらえて、18つの記事を書いてみたいと思いますので、お付き合いくださいませ
ゴルフは仮説形成の繰り返し
ゴルフの仮説形成
ゴルフでショットを打つ際には、仮説形成を行います。
(イメージを膨らませる、とも表現します)
どのようなスタンスで打とうか
体重はどこにかけて、どちらを向いて
ライ(球が置かれている地面の状況)はどうか
風はどう吹いているか
どういう球で打とうか
どれくらいテイクバックしようかなどを頭の中で考えます。
そして、そのたてた仮説に基づいてショットします(=実行)。
フィードバック
ショットされた球は、飛んでいき、落下し、ころがります。
その結果がプレイヤーにフィードバックされます。
思っていたよりも飛んだり、飛ばなかったり、
風の影響を受けたり、着地後に変な方向に転がったり、
いい状況になっていたり、わるい状況になっていたりしますが、
いずれにせよ、仮説通りになることもあれば、仮説とは乖離した結果になったりします。
結果を検証し、次の仮説へ
たてた仮説と、結果のフィードバックを検証したら、また次の仮説をたてて、次のショットをしていきます。
今日は調子がいいとかミスが多いとか
風は思ったよりも強いなとか、
見た目以上に傾斜がきいているな、
思ったよりも転がらなかったな、とかとかです。
仮説通りにいかないことが、自分側が想定通りに打てなかったという自分要因のこともあれば、想定通りに打てたとしても風や地形などの外部要因によってわるい結果になることもあります。
仮説通りの結果にならなかったときに、なぜそうなったのか、という検証が的確に行えれば、次に形成する仮説の精度が高まります。
正確な仮説を立てることと、その仮説と結果の乖離を狭めていくことでゴルフの腕はあがっていきます。
この仮説をたてる際に、変数をどれほど想定できるか、また、変数の変動幅を抑えることもゴルフのスキルです。
仕事も仮説形成の繰り返し
どうしたらうまくいくのか?
どうしたら営業が成功するのか?
こういう営業をしたら成功するのではないか、という仮説をたて、
うまくいったり、うまくいかなかったりする結果のフィードバックを基に結果を検証し、次の仮説を練り直し続けて、営業スタイルを改善していきます。
どうしたらプレゼンがうまくいくのか?
どうしたら社員を健康にできるのか?
向上心や改善意欲による「どうしたらいいのか?」からの、仮説をたて続ける必要があります。
結果のフィードバック
仕事の結果に向き合い、そこからフィードバックを得ることが次のステップです。仕事によっては、分かりやすい結果がすぐに出てこないこともありますし、積極的に取りにいかなければ結果が手に入らないこともあります。
例えば、営業であれば、顧客からの感想を聞いたりアンケートを取ることや、上司・同僚からフィードバックを得ることが必要になります。
作った仮説が正しかったのか、はたまた違っていたのか
結果と比較をしていきます。
ゴルフと違って、結果を得ることは簡単ではありませんし、結果と向き合うことも辛い作業なんですよね。しかし、その結果が得られなければ、フィードバックかからず、次の機会に良い仮説をたてることはできません。
なぜうまくいかなかったのか
結果のフィードバックから検証を行い、なぜうまくいかなかったのかを考えます。深く、質の高い検証の繰り返しが有効です。
なぜなのか、なぜなのか、なぜなのかと問い続け、どうしたら次にうまくいくかを考えることが、再現性の高い成功を生み出します。
そして、次の良い仮説をたてていきます。
『良い仮説が良い仕事をうむ』
まとめ
ゴルフから学ぶ仕事術の4H(ホール)目は、仮説をつくり、結果のフィードを受けて検証を行い、次の良い仮説を立てる、というものでした。仮説なき実行からは、学べることはほとんどなく、次の良い仮説にはつながっていきません(全て感覚でできちゃう超天才肌もいますけどね)。仮説をつくって、ゴルフも仕事も高めていきましょう、というお話でした。
5H目に続く…