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ゴーティエ・カプソンのコンサート@トッパンホール

フランスのチェリスト、ゴーティエ・カプソンのコンサートに行ってきた。場所はトッパンホール。

プログラムは以下のとおり。

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007
デュティユー:ザッハーの名による3つのストロフ
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.8

https://www.toppanhall.com/concert/detail/202204151900.html

いずれも昨年出たカプソンのアルバムに収録されていて、なんども聴いてから臨んだ。

バッハの「無伴奏チェロ組曲」の1番は大好きな曲だし、コダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」は聴いたことあったけど、デュティユーの曲は聴いたことがなかった。

開演してカプソンが登場して、英語で話している。バッハの話につなげてパブロ・カザルスの話(バッハの無伴奏チェロ組曲を「再発見」したのがカザルスと言われている)、そしてSong of The Birdsと聴こえたので、「鳥の歌」のことかあと思っていると、その演奏からはじまった。カザルスは政治運動、平和運動を積極的にやっていた人なので、現在の世界情勢からカザルス、鳥の歌とつなげて、バッハに入るのはなるほどなあという導入だった。

チェロをやってはいるけど、コンサートに行ったこともなかったので、バッハの「無伴奏チェロ組曲」も生で聴くのがはじめてだった。本当に素晴らしい演奏で、心地よく、金曜の仕事終わりの身体に染み渡ったため、途中寝た。それだけ素晴らしい演奏だったわけだ(?)。ともかく、生で聴いたはじめてがこのチェリストの演奏というのはなかなか贅沢な話な気もする。

次にデュティユーの「ザッハーの名による3つのストロフ」。この曲と、そのあとのコダーイの無伴奏チェロ・ソナタ、ともに調弦を変える曲のようで(スコルダトゥーラ)、しきりに音を確認しているのが印象的だった。(聴くのも、たぶん弾くのも)難しい曲なので、うひゃ~という感じで聴いていたのだが、いろんな演奏法(ハーモニクスとかピッチカート)が矢継ぎ早に出てきて、チェロってこんな音が出るんだなあというのが驚いた。これはこの後のコダーイも同じである。

コダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ」は低音の響きがとくに印象的で、目の覚めるようだった(実際少し寝てた)。先程の演奏法の話もそうだが、CD音源で聞いているときには何気なく聴いてしまうものが、実際の演奏を目で見るとこんな動きしてるんだとか、こんな音の出し方あるんかというのがよくわかったのがおもしろかった。バッハはいろんな人の演奏で聴いてるけど、デュティユーとコダーイも聴き比べてみたい。

プログラムが終わってアンコール。アンコールは何曲かやる印象あったけど、3曲もやったので驚いた。

本日のアンコール
アンコール、こんな感じに貼り出されるのね

フォーレ:夢のあとに Op.7-1
ハビエル・マルティネス・カンポス:Ambre cello(琥珀色のチェロ)※日本初演
プロコフィエフ:子供の音楽より 行進曲 Op.65-10

写真参照。ツイッターにも記載あり。
https://twitter.com/toppanhall/status/1514940067533389824?s=20&t=H-tEetxT16yd7lZJYdMh8Q

どれも素敵だった。プロコフィエフ以外はアルバムに収録されていて、帰りにあらためて聴いた。

どの演奏も素晴らしく、やっぱりチェロっていいなあとあらためて思わせるようなコンサートで非常に満足した。今後はもっと積極的にコンサートを聴きに行くぞという気になった。そして自分もチェロを頑張ろう。

最後に、プログラムノートに書いてあった、YouTubeを貼っておく。

さらに最後に、急いで付け加えておくと、カプソンさん、ブルーの三つ揃いがバチバチにキマってて、めっちゃカッコよかった。最高。