思い出して、そうして還ろう[散文詩]
さあ、思い出してごらん。
ぼくらもともと、すべてに連綿と繋がっている、拓かれたいきものだったこと。
それだけで尊いってこと。
いま君が纏っている尖った装甲は、要らないってこと。
軽いのに重たくのし掛かる、そんな装備よりもっとすごい、光る翼持ってるってこと。
さあ、拡げてごらん。
そうして還ろう、
尊ぶべきいきものだった頃に、
内なる宇宙、内なる深淵、内なる大海を抱く、
確固たる己といういきものに。
さあ、惑わされないで。信じてごらん。
解き放たれた翼とちから。己自身。