見出し画像

【エッセイ】お酒に酔わされて休日を失った日

目が覚める。
これは不思議なことだが、直感で今が朝ではないことがわかる。
普段であれば慌てたところだろう。
しかし、今日は有給をとっているのでお休み。
問題はない。
だが時間によっては後悔するだろう。
「12時ごろであればいいが・・・」と恐る恐る時計を見る。
デジタル時計は14時を過ぎ、もうすぐ15時であることを告げる。
完全に寝過ごしてしまった。
大切なお休みの半分以上が過ぎている。
原因は何だろうか。
考えるまでもない、お酒である。

昨日は久々にお酒を飲んだ。
いつぶりだろう。
友だちと以前飲んだ以来だから2、3ヶ月前くらいだと思う。
お酒が嫌いなわけでも弱いわけでもないが最近は飲む気がしなかった。

でも昨日は違った。
有給含めて4連休、これが飲まずにいられるか。
ウッキウキの自分はコンビニでつまみを買い漁る。
ハムにチーズ、煮卵にポテサラ。
ノリノリでカゴに入れていく。
普段見慣れたコンビニがテーマパークのようにテンションをぶち上げてくれる。
家飲みで一番楽しい瞬間。
気がついた頃にはおつまみだけで会計が1000円を超えている。
でも良い。最高の気分だ。

自宅に帰るといそいそとお酒を作る。
買い置きしているレモンサワーの原液を炭酸で割っていく。
コップの中でシュワシュワと踊る気泡がボルテージを上げていく。
電子タバコで一服しながらお酒のお供動画を選んでいく。
見切れていないアニメやYoutube、見たい動画はいっぱいある。

ついに最高のフロアが出来上がる。
あぁ、宴が始まる。

その結果がこの有様である。
確かに楽しかったがここまで影響が出ると後悔したくなる。
不幸中の幸いは二日酔いにはなっていないことだ。
お酒に強いのが功を奏した。
いや、強ければ翌日に響いていないのか。
そんなことを考えながらベッドから出る。
時計は16時を迎えようとしていた。

おそようございます。

後悔先に立たずとは言うが先に立つことなんてあるのだろうか。
それはもう予知に近いのではないか?
常人には予知などできない、だから後悔という失敗を重ねていくのだ。
その積み重ねが先の成功につながると信じて。

などという詭弁で今回の失敗を肯定する、休日の17時。
今日はまだ後7時間ある。
何をしようか。

自分でも不思議なことだが、お酒が飲みたい。
これが迎え酒か?もしかして二日酔いしているのか?
わからない、何もわからない。
ただ1つわかることがある。
残念ながらまだ酔いは覚めていないということだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?