越後柏崎発 新潟県極早生品種新米「葉月みのり」とそれを生み出す「発想力」
お久しぶりです。ユウこばやしです。多忙につき、久々のブログ更新となります。さて、9月に入り季節も秋。秋と言えば「新米」が市場に出回る時期ですね。そして、今回のテーマは「新米」。出生地である越後柏崎発 新潟県最速出荷新米、極早生品種「葉月みのり」についての紹介です。
実は「葉月みのり」の開発に筆者の生誕地「新潟県柏崎市」のJAが関わっていたのを最近知り、飯米として食べるのも初めての筆者であります。
新潟県柏崎市の米作りにおける取組み
ご存じの通り、新潟県は全国でも言わずと知れた「米所」であります。その中で、新潟県は「新潟県特別栽培農産物認証制度」。トキと佐渡の里地里山を保全する認証米「朱鷺と暮らす郷づくり」と県内認証制度を設けています。
柏崎市においては2018年2月7日、市独自の「柏崎産コシヒカリの認証制度」を創設。柏崎市認証米「米山プリンセス」として平成30年秋より出荷・販売が始まりました。現在、市内30の農家が「米山プリンセス」の認証に取り組んでいます。2021年度の「米山プリンセス」の認証を受けた農家は8件で収量は13.5トンと認証制度創設以来、過去最高を記録しました。
認証制度の創設以降、生産者による「天候に合わせた水の管理」「水田ごとに土壌の成分分析」「結果を踏まえた土作り」等の圃場管理や認証基準に届かなかった生産者も含めて食味値の水準などが向上している等、柏崎の米作りのレベルは確実に上がっています。柏崎で生まれた者として嬉しい限りです。
極早生品種「葉月みのり」とは
さて、これより本題に入ります。極早生品種「葉月みのり」とは?パンフレットに書かれている通り、新潟県の早場米産地である「柏崎 • 刈羽」地域(柏崎市 刈羽村)で、生産者とともに育て上げた極早生の新品種で8月中旬(葉月)に収穫(みのり)できることから命名された新潟県で1番早く出荷される新米です。「コシヒカリ」の孫で早場米「こしいぶき」の子供である品種でJA柏崎と県作物研究センターが開発に携わり2018年1月に品種登録申請され、プレデビューを経て2019年より本格販売を開始しました。
特徴として粒は大きく甘みが強い。収量も多く、玄米品質に優れ、成熟が早いため早期出荷が可能です。
「葉月みのり」を袋から開ける
知り合いの農家さんから送ってもらった「葉月みのり」の袋を早速、開けると大きな米粒が。
袋の裏には「葉月みのり」の調理の方法と美味しい召し上がり方が書いてあるので、その通りに進めます。
まずはお米を3回研いで、ザルに移して余分な水分を取り除きます。次に研いだお米を炊飯釜に移して天然水に1時間浸します。
そして、炊飯開始。40分後、炊き上がります。炊き上がったあとの「艶」と「輝き」が素晴らしいです。そして程よい香りも。
15分程蒸らした後、茶碗に盛って食べると口の中で「甘み」と「旨味」がいっぱい広がり、弱めの「粘り」が程よい食感を生み美味しくいただきました。
これまで「米山プリンセス」をはじめとした柏崎産「コシヒカリ」「ミルキークイーン」「新之助」も食べてきましたが「葉月みのり」もそれらのお米とは全く違うものの格段の美味しさでした。来年も注文決定ですね。
柏崎 • 刈羽地域の風土から 生まれた「逆転の発想」?
パンフレットにも載っているように「柏崎 • 刈羽」地域は新潟県内の中でも特殊な環境で昔から水不足に悩まされてきました(柏崎市については新しいダムも建設され、水不足はだいぶ解消されています)。その背景より古くから早場米に取り組んできた歴史があり、新潟県内では田植えや稲刈りが最も早い地域となっています。
また、パンフレットの2枚目の市内を流れる鯖石川下流にある藤井堰(藤井頭首工)の石碑には「用水の一滴が血の一滴」という言葉通り、先人達が水不足の環境の中で「米作り」に取り組んできた苦労が読み取れます。これを「逆転の発想」と言っていいのかどうかは分かりませんが、この「発想力」こそが「葉月みのり」を生み出すに至ったことは間違いありません。
「柏崎独自の発想力」を 生み出すものは何か?
「葉月みのり」の袋には「柏崎独自の発想力」を生み出すヒントと思われるものが。そう、柏崎には海・山・川の自然全てが揃っていてその全ての自然こそが「柏崎独自の発想力」を生み出すのではないでしょうか?その発想力が。そして環境が早場米という1つの米作りの技術を生み出し、現代においてはそれが進化し「葉月みのり」を生み出した。 同じ事は「米山プリンセス」の認証制度でも言えるでしょう。
私の生誕地である「柏崎の米作り」の今後に目が離せません。そして「米作り」のみならず他の分野でも「柏崎独自の発想力」でどんなものが生まれるのか?今後の柏崎の進化が楽しみです。