塾講師、初めての壁
お越しいただきありがとうございます。
受験コーディネーターの廣川です。
25回目の投稿です。
前回の記事で、大変に気を持たせるような書き方をしましたが、単純に長くなり過ぎると判断して、今回への持ち越しにいたしました。よって、「そんなことかよ」などと、立腹することなく、許容していただけると幸いです。
愕然とする
それでは書いていきます。塾講師として結果を出していたころに、ある学年の数学の授業で、いつものように教科書のショートカットをして、計算練習をしていき、かなりの完成度で定期テストに送り出しました。
その段階で、生徒がこれくらいは得点するだろうなあ、と予想していました。さらに、実際の定期テストの問題を見て、問題のバランスや量、難易度から平均点と各生徒の得点を試算していました。
ところが、定期テストが返却されて、それを生徒が塾に持って来たときに、自分の試算と実際の得点が乖離していることに驚きました。生徒は通常よりも得点出来たようで喜んでいましたので、自分もその場は一緒に喜んでいました。
しかし、どうしても納得がいかなかったので、生徒に「今回のテストは、また学校に持って行くの?」と聞きました。答えは「持っていかない」だったので、「来週まで全員のテストを貸してくれないか?」と頼んで問題用紙と解答用紙を18人分借りました。
その答案で、特に間違えた問題に注目して、いったいどうに間違えているのかを、全部確認しました。
すると、プラスとマイナス、分数の分母と分子、暗算のミスなどが点数を落としていることに気づきました。つまり、計算の基本的なことでミスをしていること、そして、計算の書き方が生徒によって、いろいろな書き方になっていたのです。
当時は、まだ計算の書き方まで統一化しておらず、やり方の説明と自分の書き方で板書もしていたので、その書き方で書いている生徒もいましたが、中には教科書のように書いている生徒もいました。
そこで愕然となり、計算の書き方を統一しようと考えました。少なくとも中学時代の計算の書き方を統一に出来るように、三年間の計算問題を同じ書き方に出来るように分類して、多少面倒くさくても同じ書き方になるように調整を加えて、実際に計算式の書き方を統一化が出来ました。
目安は65
そこからは、生徒みんなが慣れるまで、その書き方以外は解答が正しくても書き直しをしてもらいました。それは今でも続いていますが、ひとつだけ免除するルールがあって『偏差値が65を超えたら、省略することを認めます。』としています。これは偏差値が65を超えるまでは、計算式を省略するとミスが出ますが、65を超えると途端に出なくなるからです。
そうなんです、最初は偏差値60が目安だったのですが、62くらいの生徒はキレイにミスをするんです。ところが65超えるとミスをしなくなります。そのくらいたったの3ポイントでも、実力に違いがあるようです。
自分が勤務していた塾は、各学年に二クラスずつあって、担当クラスは学力が下のクラスでしたが、期末テストでは上のクラスとさほど違わない点数を取っていました。それでも、模擬試験で偏差値65を超えることは難しく、計算の省略は認めませんでしたね。
この計算の書き方を確立してからは、生徒の得点はほぼ予想通りになりました。定期テストには、作成担当の先生の個性が出るので、特に小さな自治体の学校は意外なテストになりがちなので、対策がやりにくいですが、何年もそこの生徒を見ていれば、その情報もありますから、大手の塾より対策は出来ますかね。
次回は、塾での授業で何をやったのかを書くつもりです。
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最後までお読みいただきありがとうございました。