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学校での進路指導の問題点

 お越しいただきありがとうございます。

 受験コーディネーターの廣川です。

 49回目の投稿です。


 今回は、前回の続きとなる話を書いていこうと思います。

学習意欲

 ある時期授業をしていて、生徒の意識が変わったのを感じていました。勉強をすることが当たり前では無くなったというか、それまでは学校の授業の理解補助がメインとなるような授業でした。しかし、学習を促すような話をすることが多くなっていきました。

 今になって思うのは、いわゆる業者テストが学校から排除されたことで、生徒の受験に対する意識がかなり薄くなってしまったということ。都市部ではそれほどの変化は現れなかったかも知れませんが、地方ではとんでもなく学力は下がりました。40年近く携わってきましたから、生徒の反応を肌で感じています。

 もちろん、それだけの理由ではないと思いたいですが、明らかに生徒の学習に対する熱のようなものが感じ難くなっています。「なぜ勉強をするのか?」「勉強したらどうなるのか?」など、本来は自分で考えるべきことが、自分のこととして考えられていないのが現状です。正確には、たった5パーセントの生徒だけしか、それを意識出来ておらず、ほとんどの生徒は出された課題をやることだけを考えていて、授業を理解できていなくても、課題を提出すれば良いんでしょとなっています。

 こうなると、学年で上位5パーセントの生徒たちだけが学習意欲を持って、実力を付けていきます。しかし、その他の生徒たち(95パーセント)は何となく日々を送っていき、中学三年生の夏休みにある三者面談で、やっと受験の現実と向き合うことになります。

 もう残り時間は五か月から七か月になっていますので、ここから何とかするには間に合わず、入れそうなランクの高校を選ぶ、選べれば良いほうで選択の余地もない場合も多いです。

進路指導

 三者面談での教員の対応も難しく、実力テストはやっていても生徒の本当の実力はどうなのか分かりにくく、○○高校へ入学した卒業生がこのくらいの得点だったから・・・といったことで面談しているので、三年生の担当が初めてだったりすると、ほぼ手探り状態ですよね。ついには「塾では何て言われている?」と聞いてくる教員もいます。

 以前にも、自分が担当していた生徒が、教員から面談で「そういう仕組みではないですから」と言われて、慌てて自分に連絡をして来たことがありましたが、それは教員が勉強不足で知らなかっただけなのですが、保護者は不安になりますよね。

 自分の担当する生徒の地域は、群馬県と埼玉県の隣接地域なので、県の受験システム、私立高校のシステムなど多岐にわたっていますので、適当な対応をされると大いに迷惑なのですが、平気な方もいるんです。

 心の中では「素人は黙っていて」と思っています。もちろんですが、生徒の前で口に出したりしませんよ。プロですからね。

 ということで、なるべく受験者数の多い会場テスト(業者テスト)を受けて、遅くても中学三年生4月には現状を把握しましょう。成績が伸びるにはだいたい八か月かかります。だから、4月が志望校を決める最終期限となります。行きたい高校へ行くには早い対策が必要です。

 しかし、現状では、95パーセントは行きたい高校ではなく、行ける高校を志望校としています。受験対策は、とにかく早めに始めましょう。進学する本人が行きたい高校を選んで、それに向けて学習計画を立てて、受験勉強を進めていくのが理想的な受験生の形です。

 間違っても、「部活を引退してから」なんて言わないでください。それでは、間に合いませんからね。当然のように高校へ進学するでしょうから、中学生になったら受験を考えましょう。



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