チョコレートに一筋のミルクティーを。
先週のお休みは、2ヶ月ぶりの美容院へ。
この1ヶ月間、前髪が切りたくて切りたくてしょうがなかった。
伸びると勝手に髪の分け目ができちゃって、ぴっちり昭和のサラリーマンみたいな七三分みたいになっちゃうからねこちとら。
そんでもってワンレンっぽくなると、肌色面積多くなって顔がドッスンくらい大きくなっちゃう。むしろ顔しかない。ウケる。
でもまぁ、美容院に行くのも結構お金と時間がかかるし、セルフカットで我慢しようかなーと思ってた。
そんな時に学生時代の恩師から「授業の社会人インタビューに協力して欲しい」と連絡が来た。ほほーん。
しかもクリエイター枠。
ク、ク、クリエイター枠ッ!?!?(裏声)
クリエイターってあれでしょ。
自撮り棒持って髪の毛ハイトーンで流行りのASMRで音立てながらお菓子バリバリ食べたり半顔メイクとかしながら「チョリース⭐︎」ってするひとでしょ?
※当社比
そんなっ、そんな大した仕事はしてないですっ!実際はスケジュール管理とか内校とか編集とか地味ーな仕事の方が多いんですっ!キラキラしてないんですっ!
でもまぁ、お世話になった恩師からの頼みなら断れない。というか、こういう困った時にすぐに自分を思い浮かべて連絡しようと思ってもらえること自体が嬉しい。
やってやろうじゃねぇか。(上から)
まぁ自分、形から入る派なんでね。
期待されたら寄せていきたいじゃない。
THE☆クリエイターっぽい格好をして「わぁ♡すごいシャレオツで洗練された社会人っぽーい♡スタバ飲みながら仕事してそーう♡キャッキャッ♡」って高校生に思って欲しいじゃない。
社会人に夢見て欲しいじゃない。
と、いうわけで一年ぶり4度目のイヤリングカラーを入れることに。
なんかメッシュとか原色のインナーカラー入ってる人って何かしらクリエイトしてそうだよね。
知らんけど。
そうと決まれば善は急げ。
ッッターンッッッッ!!!と勢いよくいつもの担当のお姉さんにインスタのDMで予約の連絡を入れ、そのまま「#イヤリングカラー」で検索をかけて理想の髪色を夜な夜な検索する毎日。
髪色検索で寝不足すぎてネルノダ飲んだわ。ウケる。
というわけで、あっという間に美容院当日。
仕事ではどうしてもバッチバチに人と話す立場だが、プライベートは別。
美容院の「お休みの日は何されてるんですかー?」とかの会話が苦手だ。
聞いてどうする。
私と仲良くエアコンやら空気清浄機のフィルターに詰まった埃を爪楊枝で黙々とかきだしてくれるのか??お??
その辺を分かってくれているいつもの担当のお姉さん。無言で地元のカフェが紹介されている情報誌と「泡の酒」特集号のdancyuをススっと出してくれる。
んー。分かってる。そういうとこ好きだ。
「今日はどうしましょうか?」と聞かれる。
来たな毎回恒例の問いかけ。
「ク、クリエイターっぽい髪型でっっっ!!」
…なーんていうのもなんだかこっ恥ずかしい。
自分の髪型を人に丸投げするなんて真のクリエイターじゃない。
SPY×FAMILYの先生だってきっと「ノットエレガント」と言ってくる。
基本的に、春夏はピンクオレンジ、秋冬はカーキベージュに毎回しているが、今回はマットな質感というよりもツヤツヤした大人っぽい色がいいんだよなぁ。
日に日に寒くなってゆくこれからの季節。
イエベ秋の己の肌が明るく見える色。
…チョコレートブラウンだな。
なんてったってもう名前の響きが可愛い。
そんでもって大事なイヤリングカラー。
派手なピンクとか虹色のユニコーンカラーしてる人見たら素敵だなと思うけれど、あいにく職場も年齢もそんな個性大爆発が許されない。大学時代に信号機みたいなカラーしとけばよかった。
なんなら去年の9月、イヤリングカラーでバチバチバッキバキの原色オレンジを入れた時も上司に嗜められたし。
「今年!今年が20代最後の年なので!はっちゃけたいんです!何卒!何卒ご温情を!!」と言いながら勢いで乗り切ったけれども。
と、いうわけで。
今回は怒られないように、インナーカラーはチョコレートブラウンと同じ系統で、ブリーチしたミルクティーベージュにすることに。
お。程よく落ち着いた髪色、かつトレンドを押さえたクリエイターっぽいんじゃないのかこれは??
※当社比
何よりチョコレートブラウンとミルクティーベージュって甘そうでなんか美味しそうじゃない??(安易)
というわけで髪を染めてもらう。
やったことある人はわかると思うけど、インナーカラーすると、かかる時間が一気に2倍くらいになるよね。
いつもなら薬液で徐々に染まっていく髪の毛を見てテンションがあがっていたが、この頃の早起きと残業もあり、dancyuも読めずにほぼ寝ていた。まじ疲労。
というわけで、起床後。
鏡の中には、赤みをほんのり帯びたチョコレートブラウンの中に一筋のミルクティーが注がれた己の髪。
担当のお姉さん、ほんとに毎回イメージ通りの色を入れてくれるから好きだ。ピアスバチバチに空いてるところも好き。治安が悪い女子大好き。
待ち侘びた前髪カットは眉のすぐ下のところで。なんかクリエイターって前髪短い気がするよね。うんうんクリエイトしてる。
※当社比
胸の下まで伸びていたロングヘアーも「傷んだところカットしといてください」の一言で半数以上が駆逐され、鎖骨くらいまでのミディアムヘアーに。キューティクル、ワレそんなに死んどったんか。
…まぁでもなんかミディアムヘアもクリエイターっぽいよね。
※当社比
バレルレッグジーンズに黒タートルネックにオーダーメイドのジャケット羽織ってりゃ、きっと恩師と高校生たちが「わーっクリエイターっぽい♡かっこいい♡」と思ってくれる。
知らんけど。
あとは、くすみゴールドのピアス(っぽいイヤリング)とイヤーカフとネックレスつけて、ブルーライトメガネという名の伊達メガネかけてりゃそれっぽくなるでしょ。
知らんけど。
伊達メガネかけたところで、先生には多分私の視力が両目1.5だってバレてるけどな。
カットも終わり、髪を巻いてもらう。
外ハネで顔周りだけ、ハの字になるようにキュッとしてもらう。おー。小顔っぽい小顔っぽい。
お会計を済ませ、軽い足取りで家に向かう。
歩くたびに頬をくすぐり跳ねる毛先も、なんだか心なしか嬉しそうだ。
髪色を変えるだけで、向こう一週間はご機嫌でいられる。自分の外見を整えることが、メンタルのバランスを整えることにつながるんだな。
当面このカラーが保てるようにヘアケアがんばろ。
そして無事、次の日上司に「またブリーチし直してない?」って言われてしまった。
まだまだ当分ご厚情を賜ることになりそうです。
へへ。