#08 【1-6】フリーランスとして再出発
新卒で入社し、19年務めた会社を退職したチャコティくん。
フリーランスとして生きていくことを決意します。
といっても、何か特技があるわけでもなく、全く別の業界で仕事をするのは無茶すぎると考えたので、これまで培ってきた宇宙開発関係の機械設計の知識/経験を生かして仕事をしていくことを決めました。
退職してから開業するまでの2ヶ月で、主に以下のことを実施しました。
引っ越し/仕事部屋の環境整備
個人事業主の経理の勉強
個人事業主用銀行口座開設
CAD用PCおよびCADソフトの購入
JIS規格等、機械設計に必要な書籍購入
税務署への届出(開業届、所得税の青色申告承認申請)
前所属会社へのご挨拶
以前の取引先へのご挨拶
1,4,5はいいとして、2,3,6は初めての経験、特に2の経理は会社員時代はほとんど意識していなかったので、本を何冊か購入して勉強しました。
また、7,8は、ケジメを付けるという意味も込めて、改めてよろしくお願いしますというご挨拶をしました。
退職してからしばらくは失業保険というものがもらえるんですよね?
お恥ずかしい、そのことは実は後から知りました・・・。
知っていればこんなに急がなかったかも・・・。
会社を辞めてから、とにかく元気で、上記のことも一生懸命かつ集中して行うことが出来ました。
当時は会社を辞めたことで物凄い開放感に溢れていたのでそのせいかと思っていたのですが、あとになってよくよく考えると、抗うつ剤が効きまくっていて若干躁状態になっていたように思います・・・。
怖いですね・・・。
それでも、走り出したからには止めるわけにはいかない(生活していかないといけない)ので、頑張りました。
最初のうちは、前所属会社から簡単なお仕事をいただいたりしました。
でもこれはなんというか、今思うと「お別れの儀式」みたいなもので、すぐにお仕事はいただけなくなりました。
私が思う理由は2点。
1つは、社外の人間に設計をさせた場合の責任の所在が今ひとつお互いに明確にできなかったこと。
もう1つは、辞めた人間に仕事を出すというのはどうなの?、ということ。
今は「ジョブリターン」とか「アルムナイ」とか、退職した人材を再雇用したり活用する動きがありますが、当時はそんなものはありませんでしたしね。
しかし、そんな私に飛びついた会社がありました。
以前の取引先のうちの1社です。
私が以前の会社にいた頃、その会社には「設計も出来るようになった方が仕事の幅が拡がるし、いいと思いますよ」と盛んに言っていた会社でした。
そんなことを行っていた張本人がフリーランスになったのですから、放っておく手はないでしょう。
ということで、その元取引先の会社と組んで仕事をするスタイルが徐々に確立されていきました。
フリーランスになると「時間が自由に使えるようになるよ」と言われたりすることもありますが、実際にはそこまで自由ではなく(会社員よりは自由)、むしろ何から何まで自分一人でやらなければならないため、結構大変です。
その客先(元取引先)までは車で片道190kmあり、当時はweb会議は大手企業だけが使えるものだったので、当初は毎週水曜日に1日向こうに行って、会議や若手の教育などを行っていました。
また、取引先と客先の立場が逆転したので、それについても最初のうちはギクシャクすることも多くありました。向こうが機嫌を損ねてしまい、こちらが土下座してなんとか仕事を続けさせてもらったということもありました・・・。
うつ病は、相変わらず通院していましたが、主治医からドクターストップがかかることは無くなりました。
「ドクターストップをかけられなくなった」と言った方が正しいですね。
会社に所属しているわけではないので、ストップと言う相手がいないのです。
診断書を書いても誰に提出するの?っていうことですから・・・。
ということで、うつ病のコントロールは薬の量のみとなり、仕事は私が休むと言わない限り続けるという流れになりました。
キツくなれば抗うつ剤や抗不安薬を増やして仕事をし、良くなればまた薬を減らして仕事をする、ということです・・・。
まぁそんなこんなで働いていたのですが、2014年3月に客先出張中にホテルで突然高熱が出て、下血してしまいました。
現地の病院に行ったのですがたいした対応はしてもらえず、そのまま引き続き仕事をしていましたが、また夜中に発熱して下血するというのを数日繰り返してしまったので、さすがにヤバいと思い、家に帰り、そのまま総合病院に行きました。
そしたら、
「CRPという炎症を表す数値がすごいことになってます。このまま入院していただきます」
ということで、強制入院となりました。
病院側で検査内容等を色々と検討した結果、「腸管型ベーチェット病(仮)」という難病だったことが分かりました。
(潰瘍性大腸炎でもなく、クローン病でもなく、腸管型ベーチェット病が一番近いかな?という感じ)
結局、2ヶ月入院しました。
あ、その2ヶ月の間に、2012年からお付き合いしていた彼女と結婚しました。(入院中に結婚するという・・・。凄いよね、うちの嫁さまは。)
結構な大病をしたこと、その間に結婚して家庭を持ったことなどあり、働き方を見直さないといけないなぁ・・・
・・・と思っていたのもわずかな期間で、いつの間にかまた以前と同じような仕事の日々に戻っていきました・・・。
うつ病の方は、相変わらず波がありつつもこの頃までは落ち着いていたのですが、段々とその波が大きくなるようになってきました。
特に躁側と思われる症状が出てきてしまい、気分安定薬を飲むようになりました。
またそれが原因で客先に文句を言うことも多くなってきました。
で、文句を言った後に「ヤバいこと言っちゃったな・・・」と今度は急に落ち込んだりということを繰り返すようになっていきました。
そして2020年、ついにうつ病が原因で長期療養することになりました。
そのときは2020年1月から8月まで、8ヶ月療養しました。
嫁さまや医師はもう少し休んだ方がいいんじゃないかと言ってくれたんですが、もう大丈夫だからと、仕事を再開してしまいました。
最初のうちは客先も様子を見ながら仕事を出してくれていたのですが、そのうち関係なくなり、以前にも増して仕事が増えるようになっていきました。
また、仕事内容が昔に比べてどんどん高度になり、また私も歳を取ってきて、仕事が辛いなぁと思う日々が増えていきました。
それからまた以前と同じように客先に文句を言っては落ち込むということを繰り返し、客先は客先で人材流出が激しくなってきて、それでも社長は、外に対しては良い顔を続けて、社内に対してはパワハラなんてもんじゃない状況になっていき、それは外注である我々にも影響してきて、「もう何のために仕事をしているのかわからない」という状況にまで陥り、ついに2024年5月から再度長期療養に入りました。
今度は期間を決めておらず、社長から何度かメールが来ているのですが、今のところ全て断っています。
(なので2024年5月から現在(2024年10月)まで売上ゼロです・・・)
今後ですが、今の客先と仕事をするつもりはもう無く、他の会社と仕事をするか、もう引退するかのどちらかかなぁと思っていますが、現時点(2024年10月)ではまだ決断せずに療養を続けるつもりです。
嫁さまは2年くらいこのまま療養して、その後どうするか考えればいいと言ってくれています。
最後は駆け足になってちょっと分かりづらいところもあったかも知れませんが、これが私のフリーランスとして生きてきた16年間です。
あまり細かく書くと身バレしてしまうかもしれないし、それはそれで困るので、この程度でご勘弁いただければと思います。
あぁ、ホントにこれからどうしよう・・・。
って言うとまた嫁さまに叱られるので、この辺で(笑)
次回は・・・幼少の頃の続きか、フリーランスとしてやっていく場合に大事なことか、そのあたりを書ければと思います。
今回は長かったですが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。
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