折紙
誰かの為に在る事が先ず間違いだと
もっと意思を強く持って立てたなら
誰も悪くないよって笑えてたのかな。
全てを奪われた夜だった。
自棄になって酒も飲んだ。
電話越しに大泣きをした。
「そんな自分は捨てよう
忘れなくていいから」
慈しみの中に籠る暖気にまた涙を流した。
潰れた喉から漏れる嗚咽に無様を覚えて、
藪の薬で君と一緒に偽物の眠りに就いた。
見えない物ばかりを信じて
怪我をし続けたのは誰だ?
撒いた種を不幸と名付けて
摘まずに溺れたのは誰だ?
明日の事なんて考えたくないよな
煙草が不味くなるだけなのに。
手紙を書き終えたら、
余った目も潰してくれよ。
もう、いいよ。
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