【ドル円下降トレンド本格化?】2024年vol.10 3月4日週振り返りと3月11日週シナリオ戦略
お世話になります。
FXファンダリストのグースGOOSEと申します。
ファンダメンタルズを用いて
相場分析をしているFXトレーダーです。
ファンダメンタルズを扱っており、
金利動向には注視していますので、
マクロ経済的な観点で株式投資の参考にもなれば幸いです。
最近はレビュー数も増え、
月に500人以上もの方々に
記事にアクセスいただいております。
最近執筆した記事が好評ですので、
ご精読いただけますと幸いでございます。
いつもご精読いただき有難うございます。
少しでも良いと思えば、
いいねしてくださると幸いです。
いいねするとちょっとしたコメントも出ます♪
コメント度々変えております。
フォローもお願いします♪
最近は配信できていないですが、
楽しく配信してますので、
よかったら聞いてみてください♪
↓ #025 新NISAについて
相場には流れもありますので、
先週振り返りもご参考ください。
先週の記事のタイトルは「米金利頭打ちか」とし、記事内では日銀のマイナス金利解除に向けて思惑でも円高リスクのある相場とお伝えしていましたが、実際にパウエル議長証言では利下げを肯定する発言、日銀関係者からはマイナス金利解除を示唆する発言と、米金利安円高でドル円は週足で4円と久しぶりのボラとなりました。また米ドルの弱気に対し、ECB政策金利は据え置きも、ラガルド総裁やその他関係者らのタカ的発言によりユーロドルは上昇しています。
今週はそういった関係者らの発言に加え、注目の米雇用統計もありました。株式市場は落ち着いているものの、金利安に対する反応の薄さに反し、ゴールドやBTCの上昇が顕著に目立っています。
最近の無秩序とも思える偏った上昇相場において、X(旧Twitter)ではBTCバブルで”億り人”なる人も現れたりと、指をくわえている人もいるとは思いますが、投資においては焦ることはありません。来るべきタイミングに備え、知識やイメージをすることが重要であり、投機と投資はしっかりと区別し、冷静な判断を忘れないことが大切です。
そのためにファンダメンタルズの理解は重要であり、毎日毎週と振り返り分析することは、相場流れの把握となり”武器”となります。今週振り返り、翌週以降のトレード参考となり、皆様の利益となれば幸いでございます。では本編といきます。
米国経済
FRB関係者ら発言
※主にREUTERSを参考にしています。
米アトランタ地区連銀のボスティック総裁(3/4)
年内利下げを否定をするわけではないが、「高インフレと信用収縮が続いたことを受け、一部の消費者、特に低所得者層でストレスが高まっている」と言及。ただし、「インフレ目標2%の道のりはまだ長く、早急な利下げの必要はない」としっかりと釘を刺し、利下げによるインフレ再燃の懸念にも触れ、連続的な利下げは否定しています。
パウエル議長(3/6.3/7)
「米経済がリセッション(景気後退)に陥っている、または何らかの短期的なリセッション陥るリスクがあると考える根拠はない」と指摘。インフレ率が目標の2%に向けて低下し続ける中でも、経済が成長し、失業率が低水準にとどまるという、いわゆる経済のソフトランディング(軟着陸)の実現に向け「良好な道筋」をたどっていると述べた。(3/6)
何故失業を抑制するために利下げしないかに対し、「そうしたリスクは十分に認識しており、回避することを強く意識している」とした上で、「力強い成長の継続、堅調な労働市場、インフレ抑制の進展といったわれわれが期待し、目にしている道筋に沿って経済が発展すれば、制約的な政策を慎重に解除していくプロセスを年内に開始することができ、開始することになると考えている」と語った。(3/7)
つまり現在経済全体としてgoodソフトランディングであり、年内利下げの算段はあるが、具体的時期や回数はデータ次第というわけだ。
米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁(3/6)
今後の政策に対し具体的な発言は無かったものの、FRBの今後の課題は、「過度に長期にわたり金利を据え置くことも、拙速な利下げを行うこともないよう、政策を調整していくことだ」と述べた。
米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁(3/6)
「基本的に追加利上げはしない想定。年内の利下げを1─2回にとどめることが適切」と発言。ただし「目標達成に向け確信は持てない」と、今後のデータに注視が必要と慎重な姿勢を示した。
ボウマン理事(3/7)
「物価状況の改善の停滞、もしくは反転を示すデータが入手されれば、将来の会合でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を引き上げる用意がある」「政策金利が現行水準に維持されたまま、インフレは一段と低下していくというのが自分自身の基本的な見通しだ」とややタカ的な姿勢をとったが、現時点で利上げが優先されるとの発言ではない。
FRB各メンバー発言より
年内の利下げ可能性は十分あるとしていますが、市場が期待するまでの回数にまでは達しないと思われます。現実的には1.2回。最初の利下げ時期は6月ごろとし、年初からの金利高に一旦区切りをつけるには良い材料だったのでしょう。経済状況は悪くなく、インフレ鈍化しつつも雇用は守られ、株価も安定しいて上昇している。FRBのここ2年くらいのかじ取りは素晴らしい。
雇用統計
主な雇用統計結果
非農業部門労働者数 :
27.5万人 予測20.0万人 前回35.3万人(※改定値22.9万人)
失業率 : 3.9% 予測3.7% 前回3.7%
前月比平均時給 : 0.1% 予想0.2% 前回0.6%(※改定値0.5%)
今回注目された雇用統計は、労働者は予測上振れたものの、失業率↑や賃金↓と金利安方向に触れた。さらに前回の衝撃結果は下方修正された。
過去2年の推移を示しますが、雇用に関しては前回値が下方修正されたとはいえ、底堅く推移しています。しかし、賃金や失業率は直近の水準でみると、芳しくはない状況です。ただし、いずれも特別低い水準ではなく、失業率は4%以下であれば問題ないとの米政府の認識もあります。
この様子であれば来週予定される米CPIの注目度も高く、併せて下振れると利下げ時期が早まる観測でさらなる金利安も想定されます。
先月の記事でも取り上げていましたが、フルタイム雇用者やパートタイム雇用者の推移は、フルタイム雇用者↓、パートタイム雇用者↑と、あまりよくない状況も見受けられ、Wワーク者も増えていることから、今後の雇用状況やインフレより利下げ時期が早まる可能性も視野に入れてもいいかもしれません。
その他米指標
今週は雇用統計に注目が集まる中、地味にISM非製造にも注目されていました。多少下振れたものの底堅さが感じられ、インパクトに欠けました。
米金利
今週は雇用統計より前に、ISM非製造の若干の下振れや、パウエル議長証言による利下げ肯定発言によって、金利安が進行しました。さらに雇用統計でも金利安となりましたが、米10年債は4.0%キリ番に支えられ、若干戻して4.07%で終えています。
これらの米指標結果やFRBメンバー発言を受け、6月利下げを約75%織り込むまでになっており、年内の具体的な利下げ時期や回数の目処が推測しやすくなってきました。年内利下げ回数は4回程度を想定するような織り込み具合ですが、FRBの1.2回とはやや乖離があります。ただし市場は常に織り込むもので一致することはないので、そこまで気にしてないです。
ここでちょっと考察。年末の米金利安は10年債3.8%まで織り込んだわけですが、利下げ観測に加えて年末要因もあったと思いますので、FFレートや高値5.0%を見ても織り込みすぎでした。では今後そこまで戻ることができるのか?について、現状FRBは年内1.2回の想定であり、もしそうでも市場は折り込むので、年末で翌年の2.3回分を織り込んだとしても、3.8%まではいくのかに疑問です。実際に利下げを行った後は連続して利下げはなく、市場のインフレ具合を様子見するでしょうから、米金利は引き続き底堅く推移すると想定ています。現状で3.8%を割るまで金利安を織り込むのは難しく、4.0%前後が無難な水準な気がします。
米株
各チャートは省略しますが、株高は一服し、ダウ/ナスダック/S&P500いずれも週足は陽線で終わることができませんでした。ダウだけ参考までに載せておきます。金利安相場において、買い勢力が弱いのは懸念材料です。
リバレポ残高の減少や3月11日BTF終了への懸念など、ここまで上昇を続けてきた相場の一服でしょうか。ここから下落相場になる想定はしていません。イメージとして、この株利確の資金が金利安の流れに乗って、債券やゴールド、BTCに流入しているのでしょうか。(勝手な妄想)
日本経済
3月7日に1月の勤労統計が発表され、実質賃金は0.6%にまで縮小した。
また、「日本政府は物価上昇傾向を受けてデフレ脱却表明を検討している」「3/18ー3/19に開催される日銀金融政策決定会合で一部出席者よりマイナス金利解除が妥当であるとの意見表明が出される見通し」との観測報道や、中川日銀審議委員による「物価見通し実現の確度は引き続き少しずつ高まっている」、植田日銀総裁による「物価目標の実現見通せれば大規模緩和の修正を検討」「出口戦略について適切に進めていくことは十分可能」とのタカ派的な発言と、数か月以内のマイナス金利解除をほぼ確信させる材料が多くなりました。
米株もでしたが利上げ観測もあってか、日経は久しぶりの週足陰線となり、一時は40500⇒39500と1000円の下落もありました。
日本はデフレ脱却がほぼ達成され、そのインフレに伴い過去最高高値を突破するまで株高となっています。しかし、その後に考えられるのは、長く続けてきた大規模緩和の終了です。
色々述べたいことはありますが、現状日本は良い方向に向かっており、実際にマイナス金利解除による利上げ後も、インフレ具合を加味して緩和的状況は続くと思われます。
直近では3月日銀金融政策でマイナス金利解除の雰囲気ありますが、個人的には4月が妥当ではないかと思います。3月もあり得るのですが、今は急激な為替変動を避けるために、地ならしのイメージです。
日経をここで4万以上を安定させる必要があり、そのためには3月利上げは早すぎるため、3月BOJでは利上げ示唆をしつつも緩和的状況は変わらない発言は続くと思います。実質賃金がまだマイナス圏内ですし、他国とのインフレ差がまだあるので、まだかと想定しています。ただし、相場がどちらに動くかは別の話ですので、ギャンブル材料としてBOJでご利用ください。重要なのはマイナス金利解除後にも緩和的が続くことです。また、3月13日の賃金交渉が大事みたいなリークもあるので、そこでさらに推測できるかもしれません。
ドル円
今週は日米金利差が縮まるファンダメンタルズ要因が強かったため、ドル円は週足で最大値幅4円、実態でも3円と下落の強い週となりました。これは週値幅で今年最大、最大下落幅です。
マイナス金利解除が現実的になり、米利下げも近づいてきているので、ドル円が下落するのは自然なことではあります。少し時間軸が広い視点になりますが、米利下げも日本利上げも連続的ではないので、このドル円下落は一時的な調整程度であり、どこかでドル円上昇相場は再開されることが想定されます。
ただし今週今月のドル円推移を考えると、まだ下の余地はあると思いますので、来週でいうと米CPIによる米金利安や日銀マイナス金利解除による円高には警戒が必要です。色々重なると月足10円もあり得ますので、まだドル円安の折り込みには早いと思います。
来週材料は後ほど提示しますが、来週ドル円予測レンジは、
145.000-148.500(先週終値147.070)
ちなみに、月足の景色で見ると、アベノミクスで円安誘導開始が80円台、米金利高の起点が115円付近、そして米金利高や金融緩和の織り込みが152円付近。こうしてみると、将来米金利安や日本利上げともなると、120円台への回帰も十分あり得るシナリオと思います。
3月11日週シナリオ戦略
ここまで長文ご精読いただき有難うございます。振り返りでも5000文字超えてしまいましたが、ここからは上記踏まえた上で翌週シナリオです。もう一息です。
※3月10日からアメリカは夏時間です。
予定される指標は以下です。
3月11日(月) 日本GDP
3月12日(火) 米CPI
3月14日(木) 米小売高・PPI
3月15日(金) ミシガン
特に米CPIや小売高の注目度は高く、どちらも下振れると金利安ドル安が加速する可能性、日本GDPが上振れると円高要因となりますので、ドル円買いは指標を考慮しないと安易に買えないです。
ただし先週ある程度米金利安円高は進行しているので、3月11日週は3月4日週程の金利安円高は想定していません。よってドル円が下げるとリバウンドも早い可能性もあるので、短期的なボラには注意しましょう。
株の推移は想定が難しいですが、底堅く推移し、先週の高値を超えるかは米CPIなどのインフレ具合によるもの思われます。省略しますが、ゴールドやBTCは一旦上値が重くなるかもしれません。
では今週もお疲れ様でした。
来週もトレード楽しんでいきましょう!
今回もご精読頂き
誠に有難う御座いました😄
シナリオを元に
細かな相場感等は
オプチャにて配信しております^^
私主催のFXファンダオプチャ
『FX MAIN ROOM』
FXで勝つための知識やノウハウ
マインドなどをリアルタイムで配信しています。
日頃のfxトレードの役に立つ目線も
無料で配信しております。
是非ご参加ください^^
『FX MAIN ROOM』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?