今だから知っておきたい!チームのエンゲージメントを高める「オンライン陽キャ」のすすめ
㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。
「人生を彩る居場所をつくる」を企業理念とし、
起業研修・カウンセリング・人材育成コンサルティング等を行っています。
私の自己紹介はこちらのマガジンをご覧ください。
新年度がはじまり、少し経過しましたが皆さんはいかがお過ごしですか?
桜も少しずつ散り始めてきています。
お昼時に飲食店に行ったら、恐らく新入社員であろうフレッシュな方が先輩社員とランチに来ている風景を見かけたりもしました。良い季節ですねー。
さて、今日はそんな季節にピッタリの(?)記事を書いていきたいと思います。
皆さんは職場でグループウェアを使用していますか?
グループウェアとは、企業内のコミュニケーションを円滑にし、業務効率化を促進するためのソフトウェアのことです。
馴染みのものとしてGoogleが提供する「Google Workspace」やMicrosoftが提供する「Microsoft Office 365」、サイボウズが提供する「サイボウズ Office」などが挙げられます。
また、グループウェアがない!という職場も、LINEグループやチャットワークなどを使って業務連絡をしているよ、というところもあると思います。
連絡ノートや朝礼・終礼でやりとりしていた時代とは大きく変わって、情報の伝達が簡単に、そして素早く行われるようになりました。
私も、参加しているプロジェクトによってはほぼメンバーと会うことはなく、オンラインのやりとりだけで完結しているものも多いです。
便利な世の中になりましたが、他方、こんな悩みを聴くこともあります。
「隣の人が何しているかわからない・・・」
「声をかけたいけど、忙しいのかそうでないのか分からないから話しかけづらい・・・」
大量の洗い物を片づけていたり、大量の品出しをしている、とかなら忙しそうなことが一目見て分かりますが、全員がパソコンに向かっているような職場だと相手の状況が分かりづらいですよね。
研修でよく聞くコミュニケーション術というのはあくまで“対面を前提としたもの”がまだまだ多いです。(もちろん私も研修で話しますがw)
オンラインでコミュニケーションを取る必要が増えてきた今、このスキルだけだと少し物足りない印象を受けます。
せっかく入ってきてくれた新入社員さんに早く職場になれてもらうために、
今の職場のコミュニケーションをより円滑にするために、
またチームワークが良くなることで結果的に生産性向上も狙えるような
オンラインコミュニケーションについて本日はお話していきたいと思います。
「自分は普段、職場であまり喋らないから・・・」
という人も大丈夫!
オンラインコミュニケーションでのポイントを押さえれば今日からアナタも
「オンライン陽キャ」になれます!
オンラインコミュ力とは?
対面のコミュニケーションとオンラインのコミュニケーションでは、必要なスキルが若干異なります。
私は仕事柄色々なプロジェクトに携わっているので、とにかく膨大な数のやりとりがあります。
その時に、「なんだかなぁ」って思うのもあるんです。
例えば…
この人たちは会って話をすると皆さん人当たり良く、コミュニケーションに長けてる方ばかりなのです。
なのに、オンライン上になると突然ぶっきらぼうな印象を受けたり、くどいなと感じてしまったりするんです。
このように、オンラインにはオンラインのコミュニケーションの“お作法”があるなと感じています。
今日は、“ちょっとひと手間”加えることで、離れていても職場のコミュニケーションが円滑になる、エンゲージメントが上がる、生産性が上がる、そんなお作法を
私の考えに基づいたものになりますが、お伝えしていきたいと思います!
オンラインコミュ力を高めるために必要なこと
①グループウェアは“即レス”が命!!
まず大前提、オンラインは“即レス”が命です!
(あくまで勤務時間内のお話ね)
チャットが飛んで来たら素早くリアクションボタンor返信、すぐに返答出来ないようなものに関しても「お調べして〇時までには返答します」と返すだけでOK!
“あなたの投げかけにすぐに反応しています”という姿勢を示すことが大切です。
対面のオフィスの場面に置き換えると、
「手を動かしながらも相手の話は何となく聞いていて、うなずいているような状態」かなと思います。こういう時ありますよね?
オンラインの場面ではこの“何となく反応している状態”が作れないので、多くの人は既読もしくは未読のまま一定時間放置してしまうんですよね。
この時、チャットを送った側(特に使い慣れていない人や新人さん)はとっても不安になるんです。
「ちゃんと読んでくれてるかなぁ?」
「何か間違ったこと送っちゃったかな?」
なので、“何となく反応している状態”を“わざわざ作り出す”必要があります。
それが、先ほどのリアクションボタンや素早い返信です。
送ったチャットに素早く反応があると、リモートで仕事していながらもそこに一体感(=同じ時を共有している)を感じることができます。
まとまった作業時間が欲しい人も1時間に1回はチャットを開く!と決めて
まずは即レスを意識してみてください。
②「リアクションのみで済まるべきもの」と「テキスト送信した方が良いもの」を見極める
ここは特に対面とオンラインの大きな違いです。
報告や連絡事項が送られてきたら、それは
「リアクションボタンのみで済ませてよいもの」なのか
「テキストで返信したほうが良いのか」
を考えます。
業務内容や人によってこの辺の判断は変わってくるかと思いますが、私は以下のように振り分けています。
オンラインコミュニケーションの目的のひとつに“業務の生産性向上”があると思っています。
生産性ってつい無駄なものを省くことに意識が向きがちですが、
ちょっと距離のあるチームメンバーが当事者意識を持つようになったり
“よし、頑張ろう”と思わせる一言を贈ることもまた、生産性向上に寄与していると私は思っています。
ちょっと残念な事例を一つ紹介します。
最近、関わっているとあるプロジェクトで突然大きめのプレゼンを任されました。
十数人いるメンバーの中でプレゼンターは私一人。 内容も何となくは指定がありましたが詳細は前日まで知らされませんでした。
それでも可能な範囲で何とか準備をして、当日も一人で会場に行って最終調整、
ぶっつけ本番にはそこそこ自信あるので(?)何とかプレゼンをやり切りました。
個人的には緊張もしたし「私、がんばったで!」の意味も込めてグループウェアに完了報告を書き込んだんです。
そしたら返ってきたリアクションがこちら
…うん、わかるで、みんな忙しいもんな、
取り急ぎご報告って私も言うたしな。うん、わかる、
わかるけどさ!!!!
って感じしない?(笑)
こういう時に「ありがとう!」って一言でもあれば、また違うんだけどなぁ~っ思った出来事でした。
(でもこうやってnoteのネタに昇華させられてラッキー!と思うことにします)
他方、こんなやりとりも最近ありました。
…もうね、LINEがギャンギャン鳴ってとにかくうるさい!!!!!!
かといって通知オフにしてしまうと、最初の連絡に気付くのが遅くなるし…
LINEの通知音は同じなので、他の連絡なのかと思って開くと「承知しました!」が延々と流れてきたらうんざりするし…
こういう時は「リアクションボタン」だけで済ませてもいいのになぁ…って思うわけです。
ちなみにリアクションボタンはシステムによって異なります(実装されていないものもあります)
LINEの場合は該当のトークを長押しすることでリアクション一覧が出てきます。
「了解しました」風のリアクション(一番左)をタップすると
このようになり、通知音が鳴ったりトークが流れたりすることがありません。
ちなみにもう一つ。
LINEには「ミュートメッセージ」という機能もあり、
送信ボタンを長押しすることで、通知音を相手に鳴らさずに送信することもできます。
別途設定が必要ですが、以下のサイトで分かりやすく解説されてますので良かったら参考にしてみてください🎵
オンラインと対面、違いはあれど、根っこの部分は同じです。
“相手の状況・気持ちを考えてアクションを起こす”
こういう反応をしたら相手はどう思うだろう?
こういう返信をしたらメンバーはどう思うだろう?
相手は今、どんな状況だろう?
この部分に関しては対面もオンラインも同じですね。
③絵文字、顔文字多用!ボキャブラリーも増やしていこう!
これはビジネスメールとの大きな違いです。
※企業によって絵文字禁止・その文化がないのところもあるかと思いますので、あくまでもルールが設けられていない場合を想定していただけると嬉しいです。
テキストだけのやりとりだとどうしても機械的になってしまったり、相手の状況・感情が読み取りにくくなり、何となく冷たい印象になってしまいがちです。
対面では皆さん色々な表情をしますよね。
チャット上では是非絵文字、顔文字を使ってその気持ちを表現してみて下さい。
絵文字・顔文字のあるなしでは印象が少し変わります。
文字だけのコミュニケーションの中に、何となくその人の人間味を感じたり、温度があるように感じますよね。
離れて仕事をしているからこそ、この温度感を是非意識していただきたいと思います。
会社では絵文字・顔文字が使えないとか、取引先の方とのやり取りの場合は絵文字や顔文字が使えないと思いますが、そんな時はボキャブラリーを増やすだけでも印象が変わります。
(主に敬語の話になりますが)
より、丁寧だったり柔らかい表現になりますよね。
余談ですがこの言葉たち、私が起業してから初めて知ったものばかりです。
職業柄、親くらいの年代の方と仕事することがとても多いので、こういった言葉の使い方めちゃめちゃ勉強させて頂いてます。ありがたや…
④隣にいるなら一声かけて
これは対面オフィスで仕事していながらチャットでやりとりすることの多い職場のお話です。
今から十数年前は隣の席の人や同じ島のメンバーからメールが飛んでくることはかなり奇妙なことだと思われていましたが、
今は当時の何倍も情報のやりとりが増えていますので、口頭でやりとりをすると抜け漏れが発生するリスクもあります。
その備忘録として、隣の席の人にチャットを送ることもあるかと思います。
それ自体は全然悪いとは思わないのですが、その時に「ひとこと」言葉をかけることはしてほしいと思います。
「今送ったよ~!」とか「後で確認しといてね~」とか、そういうほんの一言でいいんです。
それがあるないで印象が全然違います。
もし無言で隣の席の人からチャットが送られてきても
あなたから一声かけてあげましょう。
「チャット確認しました!ありがとうございます!」
相手もほっこりするし、次からは声をかけてくれるかもしれません。
これは私の経験談です。
以前、電話相談の仕事で一つの部屋に2~3人のカウンセラーが常駐していました。
電話がない時は各々事務仕事をしているのですが、ここでずっと喋らずにいるととにかく気持ちが落ちてくるんですよね。
パソコン作業というのもあって背筋も曲がってくるし、視線も下がるし、口周りの筋肉も何となく固まってくる。
ついには喋るのも面倒になって、いざ電話がなるとうまく口が回らなかったり、頭の回転がよくなかったり。
カウンセラーさんの中でとにかく雑談が大好きな方がいらっしゃったのですが、
喋ってると色んな感情が出るんです。
楽しかった話をすると心がわくわくするし、
初めて聞いた話やワードなんかはその場で調べて「なるほどなぁ~!」って学びや感動があったり
人との会話って、雑談も含めて心のストレッチだなと思うんです。
飲食店でフルタイムで働いていた時はとにかく一日中喋ってるので気が付きませんでした。
ポジティブな一言で、凝り固まった気持ちや雰囲気を是非和ませてあげてくださいね。
まとめ
さて、今日はオンライン時代だからこそ必要なコミュニケーション方法について書かせていただきました。
あらためて仕事って
「何をやるか」も重要なんだけどそれ以上に「誰とやるか」「どんな環境でやるか」がめっちゃ大事やと思ってます。
今、やっている仕事が自分の得意なことややりたいことじゃなかったとしても、会社員の場合はすぐに配置転換や異動がかかるわけではありません。
月並みな言葉だけど、どうせやらないといけないのなら、楽しくやった方がいい。
どうせ8時間そこにいないといけないんだから。
楽しく仕事すると、自然と業務効率が上がったり生産性が上がったりして、
当初は自分のやりたい仕事じゃないと思ってたとしても、そこから新しい学びがあったり、別の道が開けるなんてことは本当によくあります。
春は新入社員部署異動で何かと環境の変化が起こる時期です。
リモートで便利な時代になったからこそみんなが楽しく働くために
「何を省くか」だけでなく「何を(どんなコミュニケーションに)手間をかけるか」も一緒に考えて欲しいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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