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災害で一番怖いと思うこと

㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。
「人生を彩る居場所をつくる」を企業理念とし、
企業研修・カウンセリング・人材育成コンサルティング等を行っています。
私の自己紹介はこちらのマガジンをご覧ください。

あんまり最近の話題に便乗した記事を書くのは好きではないのであえて一週間投稿をずらしてみました。(書いたのは先週9日)
今日は災害について書いていきたいと思います。
災害の専門家ではないので、カウンセラーとして心や考え方について書いていきます。


先日、南海トラフ地震の巨大地震注意というものが発表されましたね。
私が住んでいる南大阪では今まであまり大きな災害に見舞われたことがないことと、
阪神淡路大震災の時も幼稚園くらいだったのでほとんど記憶がないので
正直めちゃめちゃびびってます…。

地震で建物が崩壊したり、津波が来ることももちろん怖いのですが、
私がもっと怖いなと思っていることがあります。

それは人々がパニックになることです。

災害関係の読み物でも同じように書いているものがあったと思います。
一番怖いのは人だと。
私も全くそれに同意しています。

「怖いのは“人”」。それを実感したできごと

今から数年前、夫が福島県に単身赴任していた時のこと。
夫の家に遊びに行って、一緒にご飯を食べていると、
突然震度6強の地震に襲われました。
21~22時くらいだったと思います。

私の携帯3台と、夫の携帯2台の緊急地震速報が一斉に鳴り、
家が本当に「ガタガタ!」という音が鳴って揺れました。

上記の通り大きな地震をほとんど経験していない私はパニックになって夫を置いて(笑)部屋を飛び出し駐車場に避難しました。
外に出るとますます分かる、「地球が揺れてる!」って感じ。

…が、驚くことに、駐車場にいたのは私一人。
他の部屋の住人(10部屋以上あるアパートでした)は誰も出てきません。

しばらくすると夫が追いかけてきて
「ほら、誰も出てこないでしょ~!早く寝るよ~!」
と促され、ビクビクしながら部屋に戻りました。

その日の夜は一晩中余震に見舞われ、ほとんど眠れなかった私ですが
隣の部屋からはうるさいくらいのイビキが聞こえてくるし、
大きな地震から2時間もすると地元のヤンキーがバイクで暴走を開始するなど
福島は恐ろしいくらい「いつも通り」でした。

次の日、スーパーや飲食店も「通常営業」
お昼は夫と回転すしに行ったのですが、周りの席のお客さんは昨日のテレビが面白かったとか子供がどうだとかそういう話ばかりで、
誰も地震の話なんてしてない。

コンビニやスーパーも、一部惣菜は配送が止まって品薄だったものの、
水やレトルト食品、カップ麺などが買い占められる様子もなく普通に買い物も出来る状態。
いつもと違うのは、線路が崩れて新幹線の一部区間が運休になってたことくらい。
夫に那須塩原駅まで車で送ってもらえたので普通に大阪に帰ってきました。

帰りの新幹線の中で思ったんです。
「あぁ、一番怖いのはやっぱり“人”なんだ」と。

この地震に遭遇するさらに数年前、
大阪北部でも同程度の地震がありました。
私の住む南大阪は最大でも震度4くらいだったと思いますが、
それでもコンビニやスーパーから水は一斉に売り切れ、道路のいたるところが大渋滞になりました。
南大阪の人って恐ろしいくらい耐性ないんだと思います。

SNSでは予言系の発信、崩れた壁や建物の画像がたくさん投稿されていました。
怖いからこういうのってたくさん見ちゃうんですよね。
それでいて自分の性格がめちゃめちゃナイーブなので、
SNSを見て怖くなる→怖いからもっと見る→怖くなる
の無限ループ。
数日間経つと仕事も手につかないくらい暗い気持ちになってました。

福島での学びをもとに、今年の元旦に石川で大きな地震があった時は
思い切って一週間、ニュースサイト・SNSを見ないという決断をしました。
自分の発信でも、お見舞いコメントはほぼ出しませんでした。
(お見舞いの気持ちはもちろんめっちゃある)

地震って他の災害と違っていつ来るか分からないからほんまにめっちゃ怖いけど、
残念ながら生きている間に来ることはほぼ確定していて
来たらその時出来ることを粛々とやるしかない。
出来ることをやるためには、普段から備える。もうそれしかないんだな、と。
こうやって書くとすごく当たり前のことなんだけど、
SNSが発達したからこそ改めて思うんです。

カウンセラーが教えるこころの防災

基本的な防災については私が話すことではないと思うのでここには書きませんが、
ここでは私が実践している「こころの防災」についてお話しようと思います。

①信頼できるソースを普段から持っておく

日頃、ニュースなど情報収集をする時は専門のニュースサイトで見るようにしています。
天気のことならウェザーニュースや天気jp、経済のことなら日経…など
「おや?」と思ったら複数のサイトで整合性を確認するようにしています。
ゴシップ系の記事も時には目にしますが、
「ふ~ん、そういう考え方もあるんだなぁ」くらいで流すようにしています。
どこのサイトがダメ、とは言いませんが、
少なくともLINEのトーク画面の上に出てくるトップニュースはクリックしない方がいいです(理由は後ほど説明します)。

②記事は誰が書いたかまで確認する

地震や戦争のことが書かれた記事。

「〇月ごろに大規模な地震の可能性!」
「〇年後には全世界戦争が起こる…!」

よく読んでみると書いているのはスピリチュアル系の占い師、なんてこと普通にあります。
サイトによっては記者のプロフィールも掲載されているので、
その記事を書いた人はどんな人なのか?その内容の専門家なのか?著書はあるのか?等を見て判断するようにしています。

③大規模な災害が起きたら情報源の断捨離を行う

災害や疫病などの自体が起こったら、まずは情報の断捨離を行います。
いつもなら広く浅く見るようなニュースも、この時に限ってはソースを絞って情報収集します。
SNSもフォローしている人以外の投稿は出てこないように設定したり、
思い切って見ること自体を辞めたり。
自分の中で期間を決めて実行します。
コロナの時にやたらfacebookに陰謀論を書いている人がいたので、そっとフォローを外したこともあります。

デマが広がる背景

最近は普通の防災に加えて、デマにも気を付けないといけない時代になりました。
なぜ、災害の時にデマが広がりやすいんだと思いますか?

色々理由がありますが、SNSの仕組みであるインプレッション率(投稿を見られた回数)が関係していると私は思っています。

私も普段、SNS発信していますが特にXのインプレッション率が良くありません。
いつも頑張って考えて書いてるのになぁ…と思ってしょげていたのですが、ある日こんなことがありました。

新幹線が数時間遅延した時のこと。
待ってる間暇だし、何気なく「新幹線遅延してて暇~!」みたいなことを書いたら
その投稿のインプレッション率が普段の数百倍もあったんです。

「なんでこんなしょうもない投稿が!?」と思ったりしたのですが
おそらくこの時、Xのトレンドに新幹線の話題があったのと、ニュースにもなっていたのでそこから流れてきたんだと推測しています。

あとは、恐怖を煽るタイトルや衝撃的なサムネイルもインプレッション率が高くなる傾向にあります。
Youtubeのサムネイルが過激なのはそれが原因です。

先ほど少し触れたLINEのトーク画面上部に出てくるトップニュース。

「【災害級の大雨】近畿地方は今夜から雨 帰宅時間に注意」
「【速報】巨大地震に警戒 ・・・」

こんな見出しが多くないですか?
これもインプレッションを稼ぐためのタイトル付けです。

例えば「災害級の大雨」なら、実際にウェザーニュースを見に行くと自分が住んでいる地域は1時間あたり1ミリ予報とかざらにあります
(ごく一部の地域で大雨のことはあるが近畿地方全般ではない)。
恐怖を煽ってインプレッションを稼ぐ方法、ホント多いです。
SNSから情報収集している人は特に気を付けてほしいと思います。

最近だと、まともだと思ってたニュースサイトもちょっと煽るタイトルが増えてきました。
仮に気になったとしてもタイトルだけで判断せず、必ず本文を最後まで読むようにしてください。タイトルと本文が合っていないことがあります。
サイトによってはニュースについて著名人のコメントも掲載されているので、それも併せて確認すると更に良いです。

私、めちゃめちゃナイーブな性格なので…
こうやって煽られるのほんと許せないから😒😒
少しでも多くの方に、「こころの防災」が届きますように。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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