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「自分」は「他者」によって生(活)かされている

こんにちは。
㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。

「人生を彩る居場所をつくる」を企業理念とし、
企業研修・カウンセリング・人材育成コンサルティング等を行っています。
私の自己紹介はこちらのマガジンをご覧ください。

今日はなんだか哲学チックなタイトルになってしまいましたが、
特にそういうことでもなくて、自分がぼんやりと考えたことをいつも通りツラツラと記事にしていく回にしたいと思います。

突然ですが、皆さんは「自分」ってどんな人だと思いますか?
明るい・暗い・仕事が速い・優しい・怒りんぼ・お金持ち…
挙げていくと色々出るかと思いますが、本当にあなたは「明るい」人なのか、本当にあなたは「仕事が速い」のか、今日は一旦それを疑ってみませんか?という話をします。

(この記事を読み終わるまでの時間:約7分)


「誰とでも仲良くなれて頑張り屋さんな私」に起こった出来事

私は自分を「頑張り屋さん」で、「誰とでもすぐ仲良くなれる」性格だと思っていました。
実際に、参加するプロジェクトでは割と重要どころを任せてもらえたり、「ほんといつも頑張ってるよね!」「全力だよね!」と声をかけて貰うことも多いし、自分でもその通りだと思ってます。

初対面の人とも自分の方から笑顔で挨拶をして、二言三言喋ってぐっと距離を縮めることもあり、会食のお誘いは基本的に断りません。
ポジティブな性格で、仕事に追われても「やりがいしかないね!」とあえて言ってその場を和ませてみたり、トラブルが発生しても「なんとかなる、やろう!」と声を出すこともあります。

そんな「頑張り屋さんでポジティブな、誰とでも仲良くなれる私」というのは、果たして本当にそうなんだろうか、と疑ってしまう出来事がありました。

最近、とあるプロジェクトに参画したのですが、な~んとなくそのメンバーの持つ雰囲気に馴染めない。

表現が難しいのですが、私は女性特有の“おつきあい”だったり“忖度”みたいなのがあまり好きじゃないのと、連れだって行動するのがあまり得意ではないんです。
例えるなら「休み時間に一緒にトイレに行く」とか「校外学習のグループは一緒にならないといけない」ような付き合い方はあまり好みません。
私は好きな時にトイレに行きたいし、校外学習もメンバーが足りない所に入る感じが良いんです。

でも女性が数人集まると、社会に出てもその女性特有のシステムは一定数存在していて、今回のプロジェクトメンバーにも同じものを感じてしまいました。

なのでグループチャットは業務外のものに関しては基本既読スルー、返事が必要な連絡に対してはリアクションボタンで済ませたり、テキストも最低限。絵文字もスタンプも使いません。
(打つだけなんだから絵文字もスタンプも入れればいいじゃんって思うんだけど、それがどうしてもできない)
ミーティング終了1分後には会議室を出ていて、飲み会は全て断っています。

そのメンバーでイベント運営を行った際も、
「何でこんな無駄なことすんの?」
「眠すぎ」「疲れた」

って数分に一度は思ったし、
(普段の自分なら口が裂けても絶対に言わない)

合間に写真を撮り合ったりはしゃいで楽しそうにしているメンバーを見て
「遊びじゃないんだけど」
「しんどいわぁ~」
「そういうのじゃネンだよ。←(笑)」

と白い目で見ている自分がいました。

同じように運営をするならどう考えても楽しく運営するほうが良いに決まってるし、はしゃいでるメンバーもやることはやってるから何も悪いことはしてないんだけど、どうしてもそっちに頭を切り替えることができない。

はい、どう考えても感じ悪い奴です。

いつもの自分なら、イベントごとなんてめっちゃ楽しくノリノリでやってるのに。
いつも前向きで一生懸命な私ではなかったの?
というモヤモヤした気持ちと、

そもそも私、コミュニケーションの講師なのに!?
いつもnoteでモチベーション語ってるのはどこのどいつだよ!?
毎週金曜日に1時間も喋ってるアレは詐欺か!?
という自分に対する信頼感の薄れと(笑)、
色んな気持ちが錯綜しましたが、

この体験を通してあることに気付いたんです。

「自分」は「他人」がつくる

それは「自分」というのは「他者」によって作られているんだ、ということです。

「私が頑張り屋さん」なのではなく
全力で頑張れる環境を周りが(意図せず)用意してくれていた、ということ。

「誰とでも仲良くなれる」のではなく
自分の周りに馬の合う人・良い人が多かっただけ、ということ。

いつも前向きで社交的で頑張り屋さんな私でさえ、
置かれている状況が変われば、びっくりするくらい誰とも仲良くできないしなろうとも思えないし、全く頑張れない。
この体験には自分でも驚きました。

改めて自分というのは他者によって「生(活)かされている」なと思ったわけです。

「頑張っている私、偉いでしょ」ではなく
「頑張れる環境を作ってくれている周囲に感謝」

まさに“おかげさま”だなぁ、なんて思ったわけです。

興味が湧いたので色々調べていたら、こんな記事にも出会いました。

「自分という『個』は、他者との関係性によって成り立っている」という考えは、仏教でいうところの「縁起(えんぎ) 」「空(くう)」に通じます。
(中略)
「空」の思想は、「すべてのものは、他との関係性の網の中で形作られており、普遍的な実在はない」というものです。

よみもの.com/誠文堂新光社 様より引用

「頑張りたいけど頑張れない」と悩んでいる全ての人へ

カウンセリングの現場で「頑張りたいけど頑張れない」というご相談は本当によく耳にします。
例えば「前の部署にいた時」や「学資時代の部活動」でめちゃくちゃ頑張っている自分を知っているから、今頑張れていない自分が許せない。
怒りの矛先を自分に向けてしまって、自分で自分をどんどん追い詰めてしまうケースです。

でも、一度よく考えて欲しいんです。
それは、今の環境があなたに合っていないだけなのではないか?ということ。

環境のせいにしろとか、逃げろ、という話ではありません。
まずは自分を責めることを辞めて欲しい、という話です。

あなたが頑張れないのではなく、頑張れない何かがそこにはある。
それは私のように苦手な人がいることかもしれないし、体力的に無理なスケジュール・勤務時間のせいかもしれない。
何が自分を頑張れなくさせているのか、冷静に向き合う時間を作って下さい。

その上で、環境を受け入れて上手くやっていく道を選ぶのか、環境を変える道を選ぶのかは自分次第。
自分を責めることを辞めると、新たな選択肢にも気付けるはずです。

安心してね!自称頑張り屋の私でさえ、上に書いたようなありさまになっちゃうんだから!(笑)
私も、上手く付き合っていくためにどうしていくか、コーヒーでも飲みながらゆっくり考えたいと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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