苦手な上司ほど自分の人生の転機になるよねって話
こんにちは。
㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。
「人生を彩る居場所をつくる」を企業理念とし、
企業研修・カウンセリング・人材育成コンサルティング等を行っています。
私の自己紹介はこちらのマガジンをご覧ください。
本日も、自分がふわりと思ったことを記事を書いていきたいと思います。
該当する方がこの記事を読んでいる可能性はだいぶ低いですが、もしあなたの周りで
「今の上司と反りが合わないから仕事を辞めたい」と言っている人がいたら、ぜひこの話をしてあげてほしいと思います。
アルバイトスタッフが多い飲食や小売・その他サービス業では、そのトップである店長やマネージャーの異動があると途端にスタッフの離職が増えることがあります。
その理由の中には
「今の店長と反りが合わないから」
「前の店長が良かったから」
「前の店長だったからアルバイトを続けてたのに」
というものが含まれていることが多いです。
私もこういう話を何件も聞いてきました。
ざっとこんな感じです。
でもね、そこでアルバイトを辞めようと思うのはちょっと待って欲しいんです。
「一緒に働くのしんどいなぁ」
「何考えてるか分からないなぁ」
「仕事のやり方が合わなくてイライラする!」
こういう人ほどあなたの人生を大きく前進させるターニングポイントとなり得るからなんです。
これは私の体験談に過ぎませんが、お付き合いいただければ幸いです。
人生の目的に出会えた最高のパワハラ上司
これは私の「自己紹介」マガジンで詳細を書いていますので、ご興味のある方は是非読んでいただければと思います。
ここでは、簡単に概要だけ書きますね。
異動してきた上司が超のつくほどパワハラで、毎日罵声は飛び交うわ先輩は殴られるわという状況になりました。
同僚に相談しても「それは指導の範囲だ」と一蹴されてしまったという出来事がありました。
でもこれは立派なパワハラだ、と声を上げ、周囲に訴え続け、ついに社長の耳に届けるまでになったことが今の活動の原点になっています。
仕事は楽しくするものだ、とそれまでもふんわりとは思っていたけど、こんなに気持ちが高ぶるとは自分でも思っていませんでした。
もし、ずーっと「優しい上司」の下で働いていたら、きっと自分が何を大切にして仕事をしているかということには気が付かなかったと思うんです。
インスタのおすすめアカウントに時々その上司が出てくるので、そろそろフォローしてもいいかもって思ってます。(笑)
自分の働き方を考え直せた最高のお調子者上司
これは自己紹介マガジンには書いていない内容なのですが、もう一人、私とは反りが合わないなぁと思う上司がいました。
とある店舗でオープニングの立ち上げメンバーとして異動になった時、
最初は店長と副店長、そして私、時々マネジャーも加わりながら、かなり綿密にその日の振り返りミーティングなどを行っていました。
従業員トレーニングをどう進めていくか、食材の発注量をどうしていくか、仕込み量をどうコントロールしていくか、
毎日、売り上げ予想の120%くらいで営業していたので身体はクタクタでしたが、その分「この店の運営に携われている」というやりがいもありました。
しかし数か月後、店長が異動になりやってきたのが
「お調子者上司(と、勝手に命名させていただきます笑)」。
性格も明るくて仕事もバリバリできて、スタッフたちにはとても慕われていました。
そのタイミングで、新卒の社員も一緒に異動してきました。
その時上司が取った行動は、
ミーティングを店長、副店長、新卒社員の3名で行い、
私は周囲の店舗へ応援回りに行かせるというものでした。
ある時店に出勤すると、知らない間にミーティングが終わっていました。
連絡ノートに議事内容が書かれていて、私は他のスタッフたちと一緒にその内容を知ることになります。
当時、私は社員ではなく契約社員ということもあり、上司から何かと
「こういうことは社員で決めるから」と言われることも増えてきました。
企業においてその考えは間違いではないと思いますが、
立ち上げからやってきた身としては、突然梯子を外されたような気持ちになり、本当に毎日辛かったです。
それをきっかけに上司との関係も何となくギクシャクしてきました。
上司は定期的にスタッフや部下を大勢連れて遊びや飲みに行くことがあったのですが
当然誰かは店にいなければなりません。
私は毎回シフトに入ってたし、声すらかかることはありませんでした。
最終的に(その時は)不本意な形で私が異動することになり。
店舗立ち上げから約1年で天から地へ落とされたような気持ちといっても過言ではなかったと思います。
でもその時思ったのは
「契約社員として頑張っていても、これ以上何かになれるわけじゃないんだ」
ということです。
私がその飲食店に入った時はまだ会社もそこまで大きくなかったので、契約社員ながら店長をする人や、重要な会議に参加させてもらう人、大事な出店に関われる人なんかもいました。
だから私も頑張ったら“何か”になれるんじゃないか。心の中でそう思ってたんだと思います。
でももう時代は違いました。
会社もかなり大きくなり、雇用形態や役職ごとにやるべきことが明確になりつつありました。
契約社員や準社員にも格付けはありましたが、そこには明確に“天井”も存在しました。
やっぱり正社員を目指した方が良いのか(結婚したばかりだったのでこれにはかなり躊躇してました)、
それとももう転職した方が良いのか、、、
しばらく家庭にはいろうかな、、、
この三択しかないと思っていましたが、
その時話を聞いてもらったコーチから「起業が向いてるんじゃない?」と言ってもらって
初めて自分に“起業”という選択肢ができました。
まさか自分が起業?
実際に起業したのはその数年後ですが、この上司に出会わなかったらずっと契約社員のままだったと思います。
起業してからは自分の人生がびっくりするくらい好転しました。
毎日が分からないことの連続。でもそれを自分の力で乗り越えることが出来て、そのたびに自分の成長を感じることができる。
当時の上司には本当に感謝しています。
辛くなったら思い出して欲しいブリッジスのトランジション理論
転機というのはキャリアカウンセリングでは
「トランジション」「移行期」と言われていて、有名なものに
ブリッジスのトランジション理論というものがあります。
ブリッジスはトランジションのプロセスを
「終焉(何かが終わるとき)」
「中立圏(ニュートラル・ゾーン)」
「開始(何かが始まるとき)」の3つの段階に分けて考えました。
①第一段階:終焉(何かが終わるとき)
進学、就職、結婚、異動、失業など、これまで慣れ親しんできた環境・人間関係・役割等が変化することにより、混乱や空虚感を感じる時期です。
何かが終わるときというのは、自分の意志で終わらせることもあれば、
外部環境により終了させられるときとがあります。
さきほどの私の例だと、
「パワハラ上司がやってきて楽しかった日々が終わってしまった」
「上司が変わって今までの役割がなくなってしまった」
これが“終焉”にあたると思います。
②第二段階:中立圏(ニュートラル・ゾーン)
内的な再方向づけの時期で、転機をどのように受け入れていくのかという問題に直面し、喪失状態・深刻な空虚感を感じる段階です。
このプロセスは長く、進むべき方向がわからず、ただ立ち止まっているような感覚に陥ります。
ブリッジスはニュートラル・ゾーンを乗り切るために以下の6つが有効だとしています。
詳細な説明は割愛しますが、ざっくり言うと自分の人生の棚卸を行い、本当にやりたいことは何かを考えてみることです。
私の場合はコーチに相談したことでした(ほんとにたまたま)。
③第三段階:開始(何かが始まるとき)
中立圏(ニュートラルゾーン)を過ぎてやっと「何かが始まる」の段階がやってきます。
私はこの時、産業カウンセラーの養成講座に通っていました。
契約社員だった私にとってその受講料は大金でしたし、毎日クタクタになるまで現場で働きながら通う養成講座もなかなかキツかったです。
でもそこでたくさんの出会いがあり、さらに人脈が広がり、そして資格取得から1年で個人事務所を立ち上げ、最初の仕事をいただくことになります。(ここも少し自己紹介マガジンで触れています。良かったら読んでね)
転機というと「何かが始まる」のが先だと考えてしまいがちですが、実は
「何かが終わる時」なんです。
その問題に正面から向き合うもよし、付き合い方を変えてみるもまた良し、
いずれにしてもそれはあなたを苦しめるために用意されたことではない、ということだけは覚えておいてもらえると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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