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045 私の使っている対話の技法3つ
ビジネス対話において必要なスキルを分類すれば、次の3つになる。
①基本スキル>傾聴スキル
②1回ごとのセッションスキル>マイクロ技法
③1人のクライエントに中長期で使う統合的スキル>システマティックアプローチ
今回はこれら3つの技法を説明する
おはようございます!
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) March 1, 2022
なぜ対話が大事かって、楽しさ・目的・可能性を見つける唯一の方法だからね。ちなみに対話と言えばソクラテスだけど、彼は「よりよく生きること」を重視した。これって対話の本質を現わしていると思う。大げさな言い方だけど、対話=生きることなのかも知れない。
傾聴
傾聴は、カウンセラーやコーチのみならず、コンサルや士業など支援者なら不可欠なスキルである
いや、支援者に限らず接客でも営業でも、必要なスキルじゃないかな
そもそも相手のニーズをしっかり把握しなきゃ支援方針は定まらないのだから、「まず傾聴」は当たり前の話だと思っている
おはようございます!
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) May 23, 2022
傾聴とは、自分の考えを二の次に、相手の想いや考え方をしっかり聞くことだけど、これはカウンセラーやコーチだけが必要なスキルというわけじゃない
営業、接客、コンサル、技術者、ほとんどすべての仕事に傾聴は必要だと思う
これ無しにニーズ把握はできないからね#傾聴
来談者中心療法とは?
◆提唱者:カール・ロジャーズ
◆概要:傾聴していれば助言しなくてもクライエント自らが気づき成長できる(傾聴の3原則)
三原則その1「共感的理解」
(意味)相手の感情を、あたかも自分事のように感じ取ること、と同時にそれに巻き込まれない立場を保つこと
対話の前提は「他者を理解することはできない」こと
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) May 14, 2022
ちょっと冷たく感じるかもしれないけどね
もちろん言葉を通して文脈は理解できるし、共感だってできる
でもそれは自分という眼鏡を通して理解しているに過ぎない
そのことを頭のどこかで自覚している必要があると思う#対話 #他者理解
三原則その2「無条件の肯定的配慮」
(意味)相手の話を善悪の評価や好き嫌いの評価をせずに聴く
「盗人にも三分の理」じゃないけど100%の悪人なんて設定はしない方が良いと思っている。すべては相互作用の結果だって考える寛容さも組織には必要だからだ。でも、そういう風な組織になるためには、リーダーが精神的に安定していないと。寛容さほど精神状態に左右されるものはないからね。
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) February 28, 2022
三原則その3「自己一致」
(意味)こちらが感じていることと相手に対する言葉や態度が一致している状態を意識的に保つ
ズケズケ言うのが自己開示かってそりゃ違うよ。じつはズケズケ言うってのは、自分を守る「鎧」みたいなもので、どちらかと言えば本音を隠す行為なんだよね。本音は他にあるのに、売り言葉に買い言葉で、心にないことを言ってしまう。夫婦喧嘩なんかではよくあるんじゃない?まあ、気を付けましょう。
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) November 28, 2021
マイクロ技法
上記の「傾聴」は、ほとんどの人間関係において有効だけど、仕事のばあい傾聴だけじゃ展開面で物足りなくなる。
仕事は「時間当たりの生産性」と「具体的な課題解決」が求められているからね
従って、「助言」「フィードバック」「説明」、時には「支援者側の自己開示」などが必要になることがある
これを体系化したのがマイクロ技法である(「マイクロ」という言葉には、一つ一つ小単位ごとに区分し順次着実に進める意味がある)
![](https://assets.st-note.com/img/1654396091125-zRPIger1yk.png?width=1200)
上の図を見て気付いた人もいると思うけど、「助言」や「説明」は「積極技法」に区分され、基本的技法から外されている
つまり、必ずしも必要ないんだよね
傾聴していれば、助言などなくてもクライエント自らが本当のニーズや必要な解決策に気づくからだ
助言は信頼関係という土台があってこそ生きる。実は、助言はその言葉に効果があるんじゃなくて、その背後にある信頼関係が効果を持っている。例えば同じ言葉でも、Aさんが言うのとBさんが言うのとでは重みが違うことあるよね。それと一緒。だから助言なんて最後のまとめで語れば良いと思っている。
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) March 3, 2022
ちなみに私の場合、上記の「基本的かかわり技法」が9割って感じかな
特に最初の10分くらいは、うなずき、あいづち、伝え返し中心である
もちろん、クライエントの話しやすさが大事なので、不自然にならないようにあたかも雑談のように楽しく進めている
おはようございます!
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) March 24, 2022
のっけから完璧なことを言いたがる人いるけど、これだと逆効果。むしろ対話の切り出しは「思い付き」くらいでちょうど良い。対話をしているうちに様々な視点が融合し、しっくり来る言葉になるんだよね。言葉を醸成すると言ったらいいかな。ま、気楽にいきましょう。
システマティックアプローチ
上記のマイクロ技法を使って対話すれば、クライエントにとって非常に話しやすい対話になる
経験則だけど2時間もかければ大概の悩みは解決される
お互いの自己開示の度合いによってはU理論で言うところの「プレゼンシング」段階に達することもある
だけど、これだけじゃビジネス対話としてはまだ足りない
確かに、プレゼンシング状態まで対話が深まれば、「本当の自分らしさ」に気付き、直感も湧きやすい
そこからイノベーションやリーダーシップの発揮につながるだろう
でも、その領域に達するのはそんなに簡単じゃない
経営者クラスでも、十分な自己開示と自己探求なしには難しい
ましてや外的動機で働かされている者が、そこまでの開示や探求をすることはまずない
彼らに必要なのは、もうちょっと手軽で、内的動機を涵養する中長期にわたる仕組みなんだよね
それに応える手法が「システマティック・アプローチ」である
![](https://assets.st-note.com/img/1654403678336-hyoF0SgPw2.png)
上の図を簡単に説明する
システマティック・アプローチのやり方
①「マイクロ技法」で対話する
②支援目標を設定する
③方策の言語化を促す(宿題の場合が多い)
④一定期間(通常2~4週間)後に③の結果について話し合う
⑤再び①へ戻る
⑥このサイクルを何か月か続ける
読んで分かるとおり、PDCAと同じである
もしくはコルブモデルかな
システマティック・アプローチなどと言うと、マニアックな技法のように思われそうだけど、決してそんなことはない
多くのコーチングや企業内での「1on1」で使われているいたって普遍的なやり方
つまり誰でも簡単にできる
1on1では「どういう試行錯誤をしたか」を聞く。メンバーがどういう目的を持ち、どんなチャレンジを行い、その結果何を感じたのか、を聞くことが大事。とかく5W1Hが気になるものだけど、そんなのは手放したら良い。それよりポジティブフィードバックをする方がずっと大事だと思う。
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) December 21, 2021
注意点は、傾聴、マイクロ技法、システマティック・アプローチ、この3つ揃わないと、あまり効果がないこと
とくに傾聴のできていない人がいきなりシステマティック・アプローチをすると、目標や方策の設定が指示的になり、逆効果になるから注意しようね
おはようございます!
— たいわや@中村 (@bun_taiwaya) December 19, 2021
目的は自分でつくるから意味がある。それは仕事に関しても一緒だ。上司がつくった目的に従うのは、昭和の頃なら当たり前だったかも知れないけど、令和じゃ通用しない。多様でユニークなユーザーに対処するには、担当者一人一人が自分の目的(軸)を持たなきゃ通用しない。