031 怠けグセや先延ばしグセの3つの対処法
今回は「怠けグセや先延ばしグセの3つの対処法」を紹介する。
1.あと一歩だけ進む
あと一歩だけ前に進もう♪
ご存じNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』のテーマ曲だ。
私自身、この歌には何度かお世話になった。
仕事で煮詰まった時、「ふう、途中だけど止めるか…」
そう思った時、この歌が頭をよぎる。
すると不思議なことに一歩どころか二三歩進んでしまう。
でも、煮詰まった時だけがこの言葉の使い道じゃないようだ。
実は取り掛かり時にも使える。
どんな作業でも取り掛かり時に心理的エネルギーを使うけど、そんな時に次の言葉はけっこう有効だ。
「まずはファイルだけ起こしておくか…」
「とりあえず1枚だけやっとくか…」
すると、取り掛かれるだけじゃなく、長時間作業に没頭できることもある。
2.切実にイメージする
心理学的には、先送りグセはみんな持っている認知バイアスのひとつらしい。
過去は短く、未来は長く感じるバイアス。
いつまでも過去に縛られグダグダやっているくせに、重要な未来はまだまだ先のような気がして後回しにする。
そういうバイアスだ。
その時の気分は「不確実な未来に備え、バッファーを取ったつもり」かもしれないけれど、本当のところは「不安からの逃避」でしかない。
もちろん、焦って余計なことをするより、のんびり構えた方がまだマシな面はある。
でもそれは「焦り」が問題なのであって、「計画的行動」がダメということにはならない。
やらなきゃならないことは「バイアスの克服」である。
そこで提案したいのは「プロセスイメージ法(注:私の造語)」だ。
こうして書くと、「ホントかよ」と言いたくなる。
でも実際、やってみると今すぐに取り掛かりたいことが見つかるんだよね。
ポイントは「できるだけ切実なイメージ」である。
たとえば、プレゼン場面なら「社長も出席し、出来如何で今後が決まる」という風にする。
すると、嫌でも前工程を考えたくなる。
結果、すぐに作業に取り掛かれる。
3.言葉を「もう」から「あと」に変える
先延ばしの何がまずいかって「質が落ちる」ことだよね。
締め切り間際に着手したら「意外と大変な仕事だった」と知り、質を諦め、とりあえず締め切りに間に合わせようとする。
こういうことって、けっこう「あるある」じゃない?
でも、そんな時でも、残された時間で最善を尽くす方法がある。
「言葉を変える」ことだ。
たとえば「もう1時間しかない」と思っていたなら、「あと1時間ある」に言葉を変えれば良い。
なんて話をすると「ああ、その話知ってる!でもさあ、言葉を変えたって現実は変わらないよね」なんて言われることがある。
でもこの反論、ちょっと的を外している。
誰も現実を変えるなんて言っていない。
「期限にどう間に合わせようか」という焦り気分を、「最善策を見つけ実行する」という目標思考に切り替えるということだ。
実際やってみれば分かると思うけど、かなり質の低下を抑えることができる。
たとえば「この1時間で何をしたら良い?」と自問自答したとしよう。
これには「もっとも少ない作業で、もっとも効果を上げるためにはどうしたら良いのか?」という意味がある。
要するに、「労力対効果」に目標が定まるということだ。
その時、脳内でドーパミンでも放出されるのだろうか。
集中力や創造性が高まり、思う以上に作業が効率化するんだよね。
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