10年苦しんだうつからの大逆転
もう弱ってる暇なんてありません! うつは心の中に咲く花 5
さて、勢い込んで始めたバイオリンですが、2年を経過した今でも青息吐息の毎日です。でもたまに上手に弾けたり、先生に褒められたりすることが子供のように嬉しくて、なんとか続いています。楽器は大体子供から始めるものです。大人から始めても、ピアノのように最初から音の決まって出てくれる楽器と違い、バイオリンは手探り状態の何物でもありませんでした。夫は私が1年たたないうちに辞めると思ってたかをくくっていたくらいです。それでも私は、下手でもくじけそうになりながらも、何とか続けています。だって、私が選んだ楽器だから!好きで始めたことだから!先生も私のことを見捨てないで熱心に指導してくださっています。
恵まれているんです、私。
始めて1年を迎えようというある日、弓をなかなか長く引くことのできない私を、バイオリンの先生がある整体の先生のところへ連れて行ってくれました。私たちを出迎えてくれたのは、髪の毛が金髪でショートカットの元気いっぱいのスタイルの良い女性で、もとはチェリストでいらしたのが、整体を今は本業にされているということで、私をモニターに選んでくれたのは、さてどうしてだったのか。
ともかく、その日はモノを大切に持つこと、モノの重みを感じること、という不思議なレッスンを受けて帰ることになりました。帰り際、かまぼこ形の小さな枕が目に留まりました。なんだろうこれ?不思議に思った私は小さな声で「これ使ってみてもいいですか?」とお願いしたところ、「いいよ!」と快いお返事をいただいて、そーっとその首に充てる枕を、首にあてて、ころっと仰向けになってみました。
そのときの「びびびっ」感を忘れることができません。体がぴったり床面にくっつくような感覚で、腰痛に悩まされていた私が一瞬腰痛を忘れるくらい、背骨が床面にフィットしていました。「これ買います!」即決でした。先生は、びっくりしながらも快諾してくださいました。
この枕が今の私を作ってくれたと言っても過言ではありません。このたった一つの枕のお陰で、その後の私の人生は大きく変わることになります。
続きはまた。