ゆっくり進む逃亡前夜

いくさん、こんにちは。

本当に11月なのか疑わしいほどあたたかいですね。あと、台風みたいに風がつよい。たくさん落ちている枯れ葉を踏みながら歩くと、たまにポテチを踏んだのかと思うくらいいい音がするやつがあります。

前回のいくさんの短歌

イヤホンのコードを拳に2周させ心が走り出すのを止める

この歌、すごく好きです。

わたしは最近もっぱらワイヤレスイヤホンを使っています。とにかく便利なので・・・でも、有線のイヤホンって愛おしいですよね。少し前のラブソングにあった、片耳ずつ聴いた曲、みたいな歌詞は過去のものとして遠くなっていくんだろうな。わたしたちがポケベルとか言われてもぴんとこないように、よくわからないものとして処理されてしまうのかな。

自作短歌📔

警告のように桜がふる道をゆっくり進む逃亡前夜

先週帰宅したら、家の前に引っ越し屋さんから届いた段ボールや梱包資材が大量に置いてありました。それを家の中に仕舞おうとしているところを隣の住人に見られて、なんだかわからないけどすごく後ろめたいような気持になった。結局、それらは家の中に入れただけで引っ越しの準備は未だ手つかずです。

前回いくさんが作ってくれた下の句の「捨てずにとっとく、でもおいてゆく」が、わたしに宛てられているの、すごく感じました。最近は、東京を離れるのがとてもさみしくて、あらゆる場面で勝手に感傷的な気持ちになっています。この交換日記の次のターンはぎりぎり東京にいるのかなあ、どうだろう。

交換短歌🍂

今まではきこえなかった音がする摺りガラスとカーテンのすき間

この上の句をもらったときに、本当に偶然なんですが、風に乗っていつもなら聞こえない電車の音が聞こえました。

最近は朝焼けがとてもきれいで、たまに夕方なのかと思うほど空が真っ赤に染まっている時があります。その日会った友達も偶然同じことを思っていたらしく、朝日が夕焼けみたいで、夜まで寝てしまったのかと思って焦った、と話をしてくれました。

〈上の句バトン〉

晴天は不幸に似ている

環境や場所、出会う人が変わるときに、感情も同じように大きく動くような気がするから、なるべく今感じていることは残しておきたいな、って思います。

それでは！