【短歌】ミスる心中
もし今日で ボクを終わりにできるなら
フリージアに 窒息したい
生き物には 説明書が無いのですね
どうしたら素直に 怒れますか
諦めの 栞挟んで 読み進める
キミの気持ち 飛ばし読みして
他愛ない 会話がそこに 飽和して
アイスコーヒー 薄まっていく
吐く息が 白く濁れば 今すぐに
キミを見つけて 海にでも行く
世界には もう要らないので ボクたちは
海に沈むも ミスる心中
紫陽花の 花はキミの 涙色
拭えなくて 散ってく花びら
車窓に 流れゆく夏 百日紅
ボクの心は 春の片隅
溢れ出る 言葉を飲み込む 喉の奥
サイダーが弾ける みたいに滲みる
枯れた花 意味も無いのに 水をやる
キミの鼻歌は助けて、だった