合コンで諦めた女達の2次会で始まるラップバトル
専門学生時代は少人数クラスでみんな仲良しだった。
半分は彼氏持ち、半分は彼氏無しでみんなそれぞれ頑張っていた。
彼氏無しグループは彼氏作りに、
彼氏持ちグループは彼氏無しの子の応援を日々、頑張っていた。
私は当時、彼氏無しグループを死守しており彼氏無し歴が1番長い子は会長と呼ばれていた。
合コンをすれば彼氏持ちグループは面白がってとなりの席を予約し酒を飲みながら普段お喋りな私たちが初対面の男たちを目の前にするとカオナシみたいに喋れなくなるのを楽しんで見ていた。
その目はカイジで高い所から人間が落ちるのを娯楽として見ているアイツらと同じだった。
私は合コンの自己紹介が苦手でオロオロしてるのを彼氏持ちグループが笑っている。
私も初対面の男たちよりカイジ席で私もモニタリングしたい…。モジモジばっかりしていられない私は自己紹介で「隣のあの人たちもこっち側の人間ですから!身内ですから!!!」と大声で言い彼氏持ちグループにも自己紹介をさせた。
結局合コンはたいして盛り上がらず葬式のようになっていたがなぜかそのまま二次会のカラオケに行くことになった。
もちろん彼氏持ちグループも道連れだ。
誰一人お目当ての人がいない合コン二次会は
「私ハイスクールミュージカル歌う!!!」という会長から始まった。
さっきまでの葬式が嘘のようにその日1番の盛り上がり。
私はハイスクールミュージカルを見たことなかったが、英語でラップする会長はとてもかっこよかった。
曲はわかんないけどみんなで踊る。
相手の男の子たちはみんな椅子に座って手拍子したりメニュー表を見たりボーッとしていたりしていた。
ラップの途中で
「チォロォォォォォォォーイ」
(トロイ)
と叫んだのが一番の見せ場。
カラオケが一気にクラブ化した。
会長以外ハイスクールミュージカルを見た事ある人はいなかったが、そんなの関係無い。
大盛り上がりの次は私の番。
嵐を歌いティキソーソー。ラップで対抗する。
ラップバトルの始まり。
それからも男ウケの悪そうな歌をみんなで歌い踊り楽しい合コンだった。
男の子達が何を歌ったのか全く覚えてないけど、誰一人連絡先交換せず合コンは幕を閉じた。
専門学校を卒業するまで誰一人彼氏が出来なかった。
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